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原作…青山剛昌『名探偵コナンの探究ファイル 小学生のうちに知っておきたい世界のこと』
●南極の氷の下には何があるの?
●世界で最も多く読まれている本は?
●「暗号資産」って何?
といった様々な疑問とそのヒントについて、子ども向けに分かりやすく教えてくれる本。
わたしは大人ですが、この本の表紙を見て「あっ、コナンくんだ! 面白そう」とまんまと釣られてこの本を手に取りました。
残念ながら、青山剛昌先生による漫画そのものは載っていません。
ちらちらとコナンくんは出てくるものの、『名探偵コナン』の要素は皆無なので、『名探偵コナン』ファンはがっかりするかもしれません。
しかし、他の方のイラストや漫画(いずれも『名探偵コナン』とは全く関係なし)が載っていて、色々な謎について解説してくれるので、歴史科学、芸術・文学・スポーツ、社会・経済を楽しく学べました。
これならわざわざ『名探偵コナン』の名前を冠さなくても良かったのでは? とわたしはつい思ってしまいました。
ただ、わたしのようにまんまと釣られる方は他にもいそうなので、「人の興味を引いて勉強のきっかけを作る」という意味では大成功している本だと思います。
実際、読んでみたら面白かったですし。
もしかしたら、この本の作り手の方々には「この本を読んだ子どもたちがコナンくんのように賢くなってくれますように」という思いがあったのかもしれませんが。
出版不況と言われる昨今、人気キャラに頼らざるを得ない切なさも感じました…。
さて、
●「脱炭素社会」って何?
●電気自動車と水素自動車の違いは?
●地球の未来に必要なエネルギーは?
といった、未来社会の予想についてのページも興味深かったです。
これまでの大人たちがやらかした多くのことによって地球はダメージを負っていますが、これからを生きる子どもたちには住みやすくて生きやすい世界をプレゼントしたいですね…。
そのためには子どもだけではなく、大人も少しでも多く学ばなければ…。
また、わたしは特にこの本の、『人間は永遠に生きられるようになる?』と題されたページにも目が釘づけになりました。
この本によると、人間の意識だけを機械に移植する技術が完成すれば、理論上は不可能ではないようです。
わたしは子どもの頃から「死ぬのが怖い」と思い続けてきた人間なので、こうした技術に惹かれなくはないのですが…、意識だけの存在になってしまったら好きな人に触れてそのぬくもりを感じることも出来なくなりますよね?
それならわたしは不老不死にならなくてもいいなあと思います。
しかし、世の中には何か達成したいことがあるのに病気や怪我や障がい等で余命わずかの方たちもいますよね…。
そういう方たちが一旦、機械の体に自分の意識をアップロードすることが出来れば、それは決して悪い技術ではありませんよね。
まるで、山田宗樹先生の小説『代体』のように。
どんなことにも言えることですが、全ては使い方によって変わりますよね…。
素晴らしい技術が決して悪用されないことを願うばかりです。
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