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鉄人社編集部『悪い奴ら、最期の言葉』

 ●世界中の犯罪者
 ●カルト教団の教祖
 ●独裁者
 ●歴史上の悪名高い人物
 ●逮捕歴のある芸能人

 といった約100名が死ぬ前に発した言葉からその人物像を探ろうという本。

 1名につき2ページ程度しか割かれないという簡潔さながら、内容が内容なので、非常に重々しい読み応え。

 しかし、巻末の方には「ラオウ」「フリーザ」「戸愚呂弟」といった架空の人物の最期の言葉も載っているので、最後まで読めば読後感が少し軽くなります。

 ●読むだけで気分が悪くなるような悪意ある言葉 
 ●「あのビデオまだ途中なのに…」といった意味不明な言葉
 ●死刑執行を「一生に一度しか味わえないスリル」と喜ぶ言葉
 ●自分は人を次々と殺したくせに「生きたいんです。助けてください」と命乞いをした言葉

 などが載っています。

 やはり異常者は異常者なのだ…と感じさせますが、中には幼少期から貧困・虐待・性犯罪被害に苦しんできたなど、同情の余地のある人もいます。

 辛い経験をしたとはいっても罪は罪なので、きちんと償ってもらうべきですが…、果たして彼らがこれまで人の優しさに触れたことが一度でもあっただろうか? と想像すると、何とも言い難い気持ちになります。

 孤独が痛いほど伝わってきます…。

 また、この本で特に興味深いのは、大事件を起こした人はその前にも様々な事件を起こしていることが多い、ということがうかがい知れることです。

 いきなり大事件を起こす人もいるけれど、たいていは段階を踏んでいます。

 だから、早い段階で逮捕することで新たな罪を犯させないことや、最初の犯罪を起こしてしまう前に食い止める(例えば彼らの家庭環境を改善するなどの)対策が求められますよね…。

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