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著…ゲーテ 訳…井上正蔵『ゲーテ詩集』

 こんばんは。

 大好きな詩集の一つをご紹介します。

 わたしは特に、

「最後の息が絶えたなら
わたしは胡蝶のすがたに変わり
牧場を越え 泉のほとりに飛んでゆこう
丘をめぐり森をよぎって
なつかしい思い出の場所へひらひらと」
(『意地わるな喜び』から引用)

 という一節が大好きです。

 いつどこでどうやって死ぬかは誰にも選べませんが、死んだら天国や地獄にまっすぐ逝くのではなく、ちょっと寄り道が出来たらいいなと思います。

 既に取り壊されてしまって、もうこの世のどこにもない懐かしい場所。

 かつてはそこに居た、とうの昔に亡くなった大切な人たちが元気だった頃の思い出。

 そういった記憶を大切に振り返りながら、今この世にある風景や今生きている人たちのことを見守った後、蝶がひらひら舞うようにふわっと軽やかな気分で次の世界へ逝けたら素敵だろうな。

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