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木偶人形は枯れ尾花の夢を見るか


【序】

この度筆を執らせていただきます、岡村昌範と申します。
今年2021年の『本と川と街』から、実行委員として関わらせていただき、今回は企画参加者=クリエイターとしても参加の予定です。


長年、広告企画制作の仕事に携わってきました。現在もグラフィックデザインおよびコピーライティングを主な生業としています。


近年、東京下町・深川というまちに魅了され、その一角に移り住んできました。深川の方々とのご縁もあり、また、このプロジェクトの妙味に惚れ込んで、まずは運営として関わらせていただくことになった次第です。


【破】

元来、この『本と川と街』ではクリエイターとして企画参加したく思っていました。そして実際に、どのようなプログラムを行うか、どんな企画が自分らしいかと思案を巡らせて、“怪異”というテーマが外せない!と思い至たりました。
私は、深川や本所といった下町が大好きですし、そのエリアに縦横に流れる川のある景色にも惹かれ、本も焦がれてやまない・・・言ってみれば、このアートプロジェクトの申し子のような存在なわけです。
しかして自分の本領を発揮するとなると、やはり怖いものが相応しいと考えました。思えば物心ついたときから、不可思議や怪しいものに強く惹かれ、恋焦がれてきたからこそ、現在の自分のアイデンティティーがあると感じるので。


とはいえ、今回の企画は“怖がらせ”即ち通俗的な怪談などとは異なる地平を、その着地点としています。
過日のオープンミーティングで登壇・発表させていただくという機会を得て、自らの企画を客観的に見つめ直して整理することができました。何より、聴衆の皆さまのご意見をいただき、さまざまな気づきとアイデアも得ることができました。
例えば、怪異は過去のものだけではなく、現在にもつながるものなのではないのか。
或いはまた、民俗学的な視座に立つような見識にまで至るのであれば、アートイベントとして“やる意味”があるのではないか。
民俗学的考察にまではとても辿り着けそうにありませんが、その“入り口”を臨めるような企画に昇華することができたら、これ以上の倖せはありません。
オープンミーティングにおいて、図らずもそうした認識を明確にすることができことは、感謝に堪えません。


【急】

結果、当初予定していた企画内容を一つに絞って「深川七不思議」を軸に展開させることにしました。
そして、このプログラムはアートプロジェクトであって、論文を上梓するわけでは当然ないわけです。そこには観客の皆さまにとっての面白みがなくてはならはいでしょうし、個人的には予定調和でない醍醐味も欲しいのです。
その為に、有志の方とのコラボレーションを切に願っています!
具体的に想い描くなら…
講談「深川七不思議」の現代語訳テキストをおこして、それをどなたかに語っていただきたい。
さらには、七不思議それぞれのエピソードにまつわるビジュアルも提起したい。
音楽との共演ライブも試みたい!
果てない妄想が、実際にはどのような景色を織りなすのか…私自身、実に愉しみでなりません。

コラボはまだ具体的には何も決まっていないので、もし我こそは!と思われる方がいらっしゃったら手を挙げていただきたいですし、ご紹介・引き合わせなどもいただければ幸いです。

長々と綴りましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。

どうぞ宜しくお願いいたします。

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