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コジさんのお店で、ふと ある女性がポロッとこぼした。 「うちの主人、歳をとるごとに 難し…
「うわーー」っと 思わず「わ」が伸びる。 世界が広いからだ。 何の世界? それは星空。 …
大林宣彦監督が亡くなった。 生前、お話を聞くことがあった。 撮影中も編集中も眠ることはほ…
脳外科の担当医師が言う。 パソコンのディスプレイを僕に向け、 カテーテルで首の根元から造…
五月晴れにぶらぶらと散歩する。 あてもなくゆっくりと歩くのが楽しい。 人混みを避けて住宅…
ラグビー部のOB会。 酒を飲み、馬鹿っ話をし 大いに笑い、どつき合う。 そんなとき、誰かが…
ベートーベンの第九を ドイツ語で歌いたかった。 それは学生の時からの やんわりとした夢だった。 20年ほど前、とうとう その気持ちが高まって 初心者でも入れてくれる 合唱団に入ることができた。 パートはテノールになった。 最初の「ダイネ」だけでも とても高い音で難しい。 「頭の後ろから前に声を出す」 男性の歌い手は少なく しかも初心者が多く、 毎回、「ダイネ」ばかり。 ちっとも先へ進まない。 しかし、あるとき、 僕らの声が天井を揺さぶった。
花月は東の空に現れた。 大きな大きな満月。 5月の満月を ネイティブインディアンは フラ…
あるときふたまわりも上の 先輩老人から山登りに誘われた。 「低山だから大丈夫だよ」 彼は…
人間、迷うことがある 人間だから迷う 誰にも打ち明けられず 相談などできるはずもなく う…
螢草の押し花を時代劇で見た。 主人公、奈々を演じる清楚な少女が 肌身離さず大事に持ってい…
前人未到の記録を打ち立てた 伝説のゴルファー、 中部銀次郎さんは あるがままを重んじてい…
新たまねぎが旬だ。 柔らかくてとても甘い。 オニオンスライスでも うんと美味しいけれど、…
仕事場まで1時間半もかけて歩いている。 電車にもバスにも乗るのが嫌だから。 するといろいろなことに気づかされる。 <えっ、こんな店、あったかな> <空き地だけど、前は何が建っていたっけ> <休んでた店が開いたら、客が結構いるよ> 今日は雲ひとつない好天気。 日差しは暖かくてティシャツ一枚。 リュックサックに必要なものを詰めて歩く。 <白くて小さな小手毬って可愛いな> <薄紫の桔梗って、実に和風でいいなあ> <ケシの花が空き地一面を橙に染めてるよ> 電車