無力な幼子に一瞬で引き戻される
大事な書類のハンコを父親に押してもらう必要が出てきました。全く頼むことができないので、セラピーのテーマにしました。
かつてない壁を感じました。実家にいた頃の幼い自分に戻ってしまったようです。手も足も出ません。
湧き出てきた言葉を書いてみます。
私は無力だ、圧倒される、奪われる、支配される、脱出不可能、虚脱感、体の芯まで冷える、崩れ落ちる、身動きが取れない、奪われた私の人生、凍りついた、なすがまま、魂が抜けた、麻痺した、失われた時
幼い自分が見えます。学校に上がるより前で5歳か6歳ぐらいです。薄暗い部屋でぼんやり立っています。酷く寒いのに裸足で、膝丈ぐらいのワンピースを着ています。実家は寒いところでした。昭和の木造一戸建てにはよくあることですが、冬には身を切るような隙間風が吹きすさび、床は氷のように冷たいのです。
「その子にしてあげたいことをやってみてね」とセラピストさん。
その子は虚ろな眼差しでぼんやり立っています。口が利けず、私の言葉が耳に入らないみたいです。黙って厚手の靴下を履かせました。あとタイツも。
どうしてあの家はいつもあんなに寒かったのだろう。そして、「寒い」と母親に言うことすら思い付きませんでした。私の言うことを聞き入れてくれるような人ではないことを、十分知っていたからだと思います。すべて自分の胸にしまって耐えるしかなかった。
その子を温かくて明るい部屋に連れていきました。相変わらずぼんやりして一言も発しませんが、冷え切った身体が温まってきました。
現実世界に戻ってきた後、父親にハンコを依頼するのを再度思い浮かべます。不快ではありますが、お腹の嫌な感じや、頭上に垂れこめた暗い雲が薄れたようです。最初この件を思い浮かべると、すぐに頭がどんよりして目を開けていられなくなったのですが、終わると目がぱっちり開きました。不思議です。
年末年始には帰省せず、事務的かつ丁寧な手紙でもつけて書類を送付することにします。省力化のため手紙はAIに文面を作ってもらいます。実家はエネルギーを奪われる場所。不必要に近づいてはいけません。年末年始はこちらでゆっくりします。
幼い私の様子は解離という言葉が当てはまるようです。この本を読んでみたくなりました。
今はこれぐらいのお値段の本を気楽に買える身分ではないので、大学の図書館(他の図書館でもいいのですが、場所が好きなので)で読みます。卒業生は貸出不可なので、書架にあれば気が向いたところを読みます。
父親にハンコを頼まないと、と思った瞬間、私のなかの誰かパーツが危機を察知して命を守るために動いたのだと思います。そのパーツは、私がもう安全な環境にいることを知らないようです。実家で父親に首根っこを押さえられていた頃から時が止まっているのですね。
厳しい環境で生きていた頃の名残が、低血糖という形で現れています。栄養の指導も受けていますが、改善は少しずつ。
悲観したくなることもありますが、耐性領域が広がって落ち着いて対処できることが増えました。
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