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アメリカでトップの美大の先生に聞いてみた「いいデザイナーの目って何ですか?」

とある授業の講評で、友人が「いいデザイナーの目をしているね」って先生からコメントをもらっているのを見かけることがあった。
その時、ふといいデザイナーの目ってなんだろう?と考えるようになった。

私は自分のセンスに自信もないし、まだまだ勉強中だ。だからこそ、最前線で働く人たちはどう考えるのか気になって、3人の先生に聞いてみた。

とにかく完璧を目指すこと

印刷物からデジタル系までの制作に必要なツールを教えてくれる先生からの一言。レタッチ、細部の選択などはやはり1px、1ポイントズレると全体的な印象も変わってきてしまう。そのためには何度もやり直して、技術的な基礎は吸収して、完璧にこだわることが大事だと。
「僕も何度もやり直すことがあるよ。完璧にできるようになるには、何度もやり直す以外近道はないからね。」と言っていた。

細部にこだわること

文章だけでなく印刷物、デジタル全ての構図や文字体について教えてくれるタイポグラフィの先生の回答。
フォントの選択、構図や文章の配置まで、ひとつ一つに意味があるから、読み物の中身を「どう読みやすくするか」「どう読者をうまく引き込むことができるか」がデザイナーとしての力量に関わってくるとのこと。
あとは「やっぱり人生経験も大事になってくるから、良いジャズと、スコッチと、和食を楽しむことも大事かな。ということで美味しい日本食レストラン、教えてね。」とちゃっかりお願いもされてしまった。

情報の優先順位をはっきりさせること

デザイナーとコーディングを行うエンジニアの両方の側面を持っており、Web上のグラフィックデザインを最前線で手がけている先生の回答。
その先生いわく、デザイナーは、目の前の物事に意味を持たせる人であると。だからこそ、「伝えたいことは何か?」「どうすれば効果的に伝えられるのか」を徹底的に考えて構成するように、と言われた。
そして全体的なビジュアルの面では、過激すぎず、地味すぎない絶妙なバランス感が必要で、そのためにはたくさんのものを見て、とにかく試行錯誤をするしかないと。

「あなたは技術はあるけれども、作ったものを見ていると色々なテイストがあるから、まだデザイナーとして定まった色(実際にはDesign voiceって言われた)がまだ見えないかな。」と言われた。
本当に言われたことはまさにおっしゃる通りで、「自分はこう解釈した」「自分はデザインでこういうことが提供できる」という軸がまだできていないのが今の私の悩みポイントだったりする。

3人が共通して言っていたのは、「とにかくたくさんの良いデザインを見て、デザインを好きでいること。」印象的だったのは、3人ともとても前向きで、ペーペーな私の質問もしっかり答えてくれて、「これからたくさん経験を積めば大丈夫」と言ってくれたことだった。デザインの世界で生きていきたいけどまだ自信がない私にとっては、すごくありがたくて、改めて聞いてみてよかった質問だったなと思った。


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