見出し画像

【不登校の専門家が解説】子どもの不登校、自殺者が最多となった件についての見解。281日目



◇不登校、自殺が過去最多に



昨日、胸が痛むニュースが飛び込んできました。


児童生徒の不登校、自殺者が最多に。



こちらのニュースを見て、どのような意見や感想を持たれたでしょうか。



私の感想としては、「やはりな」という感じです。


寧ろ、数値として出ているよりも絶対に多い数の児童生徒の不登校などの問題は発生していますが、危機感を表すことができたかなとも思っております。


ただ、それだけ悩んだり、苦しんだりしている児童生徒、そのご家族がいることは事実です。


立法、行政には数値の公表だけではなく、明確な対策と行動をしていただきたいと思います。


同時に、不登校支援事業に携わっている私もできる対策は講じていきます。


今回は、不登校支援センター東京支部長として不登校支援にあたっている私が考えている、なぜ不登校や自殺者が増えているのか、今できることや、今後の展開についてお話いたします。



◇不登校、自殺者が増えているのか



なぜ、不登校、自殺者が増えているのか。


確かに、コロナ禍における不安が増長させている。ということも一要因として挙げられます。


ただ、根本的なものではありません。


根本的に増えている要因としては、2つあると考えています。


1つ目は、社会における不登校慣れというものです。


不登校という言葉が世間に浸透し、不登校系YouTuberの出現など、不登校という言葉に世間が慣れてきています。


クラスに一人は不登校の子がいることが当たりまえ。というような現実があります。


私が学生の頃は、学校に来ない子が珍しく、圧倒的少数でした。


現在も少数ではあるのですが、割合は増えています。


また、時代の変化もあり、不登校が悪いことではなく、肯定的な流れもできているという事もあります。


確かに、私としても「不登校=悪」ではない。と提唱しています。


寧ろ、頑張りすぎたり溜め込みすぎて、身体や精神に異常をきたしてしまうのであれば「休む」という選択肢を使うことは大切です。


ただ、そのような場合において、休むという事を続けていると、他の不安要素(学習の遅れや、人間関係の不明瞭)が生じ、より学校へ行きづらくなってしまいます。


ですので、学校を休む。という対処行動を適度に使えるか。という事が非常に重要と考えております。



2つ目は情報過多社会によるストレスの増加。



とにかく、現在は情報を手に入れやすい社会になりましたよね。


インターネットの普及により、子どもたちも様々な情報を見ることが増えました。


不登校の事、自殺の方法、世間の様々な声、など様々な情報が子どもたちの目から、耳から入ってきやすくなりました。


また、SNS上での交流もしやすくなり、自分の劣等生や孤独を紛らわすための、傷のなめ合いのような交流も実際増えています。


様々な方と関わりやすくなるという面では非常に有用なツールなのですが、時には、復帰や改善の足かせの様になっている面もあります。


この最大の問題点は、大人と違って子どもは情報の分別がつきにくい。という事です。


情報はあるので、まるで全てを網羅した様な錯覚に陥ってしまっているお子さんもいらっしゃいます。


大人でも得意不得意はありますが、子どもたちは社会経験が圧倒的に乏しいため、情報に迷い、情報を鵜呑みにしてしまったり、目先の事を優先しすぎてしまう傾向があります。


「他の人も不登校だから大丈夫か。」というような正当化をしやすくなっていることも、情報から来る要因と言えるでしょう。


もちろん、インターネットやSNSの全てがダメ!ということではなく、適度に使っていくことがこれからも取り組んでいくことが重要です。


まとめると、不登校が良くも悪くも世間一般の言葉となり、様々な情報が生まれ、ストレスが増えた子どもたちの中でも、学校を休むハードルが下がった。という事が不登校が増えている要因です。



◇最後に:今できること、これからの展望



不登校の増加に関してはもちろん、時代の変化。と言ってしまう事もできるのですが、、


でも、学校に絶対に行かねばならない。という風潮も変わってきているということも事実です。


様々な学習形態が出てきていますので、教育の多様性があることは大賛成です。


でも、通学をするメリットや、通学するからこそ学べる事、身につくことがあります。


だからこそ、通学をベースにしつつ、教育を受けられる機会を選べる。バランスを調整出来る事が今後は求められるでしょう。


現状は、情報が過多になっていることで、子どもたちのストレスがとても増えています。


「SNSいじめ」なんて言葉もあるように、大人が学生の頃に比べて子どもたちは様々なものに囲まれて生活をしています。


ですので、「SNSを規制をすれば良い!」ということではなく、しっかりと子どもたちとの対話を大切にし、些細な変化に向き合うことも大切です。


カウンセリング現場でも、状況が悪化してからのご相談も重要ですが、それ以前に、「ちょっとおかしいな、、」という段階でご相談いただいた方が、対応もしやすく、ご家族としての負担も少なくなります。


そのためにも、相談機関をもっと知れる社会であることや、相談をするハードルを下げることが重要です。


当センターにお越しになられた方の多くに


「もっと早くセンターを知って相談すればよかった、、」


とおっしゃっていただく事があります。


当センターとしての認知度を上げて行かなければならないのですが、民間機関は沢山ありますし、公的機関も沢山あるのです。


また「相談することが恥ずかしい。。」という方も多いかと思います。


めっちゃわかります、、でも、相談をすることにより、解決へ繋がっていくことは間違いありません。


というのも、不登校解決の欠かせない要素として、客観的に状況を捉えることが非常に重要になります。


もちろん、混乱しない範囲で。にはなりますが。


社会的にできることは、相談の心理的ハードルを下げるということと、相談期間の認知度の向上。にあると思います。


良い意味で気軽に相談でき、相談の選択肢を多く持てることにあります。


これからも、不登校は増えると考えています。


だからこそ、増えてからではなく、増えない様、もしくは、増えても対策できる様な動きが大切だと思います。


最後は宣伝の様になりますが、不登校支援センターでは、初回は無料で相談を承っております。


・今まさにお困りの方
・相談しようか迷っている
・身近に不登校などで困っている人がいる


その様な方はぜひともご相談ください。





私以外にも経験豊富なカウンセラーがおります。


ただ、我々以外にも相談期間はありますので、そちらもぜひご活用下さい。




大切なことは、抱え込まず、誰かと共有することです。


子ども達はもちろん、支えるご家族の皆さんが少しでも過ごしやすくなるためにも、こちらの記事の拡散などいただけると幸いです。


もし、個人的にご相談などありましたらコメントやDMでご連絡くださいね。



本日も最後までお読みいただきありがとうございました😊


スキぽち、コメント、フォローいただけると嬉しいです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?