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ほっかいどう暮らし169 赤平市 ヘルメットトンカツラーメン

3月、久しぶりに穏やかな一人の金曜日の夜。

せっかくなので軽くビールを飲みながら、以前から観たいと思っていた

映画『ドライブ・マイ・カー』をAmazon prime videoでじっくりと観ました。

とても文学的な作品でしたが、若い頃原作者である村上春樹さんの作品をよく読んでいたこともあり、映画の世界観に浸ることができた...かなと思っています。

映画を観終わった後に知ったのですが、作品中で最もグッとくる雪山のシーンはなんと北海道の赤平市で撮影されたのだとか。そこで思ったのは

映画の感動が薄れる前にロケ地に行ってみたいっ!

翌日の夜、ご近所の飲み友達のコーイチさん(50代初め)とゆういちさん(40代後半)と僕の3人でお酒を飲んでいた時のこと。

僕がついポロリと

「明日は赤平市へ行くつもり」

と言ってしまったら

いやいや、一緒に行こうなんて一言も言ってませんけど...。

翌朝、3人で赤平市へ向け出発。

車中、相も変わらず「どうでもいいような話」と「しょうもないゲーム」が繰り広げられました。中でもコーイチさんがやろうと言い出した「食べられる物しりとり」がひどかった...。

初めのうちは普通にしりとりになっていたのですが、だんだんネタが尽きてくると

いいオヤジが、小学生にも劣る低レベルな争いを。

そんな感じで2時間半、やって来ましたのは

JR赤平駅

駅舎の中に掲示されていたポスターを見ながら、おじさん達に

「今日赤平に来たのは、『ドライブ・マイ・カー』のロケ地を見るためだよ」

と言ったら

コーイチさん 「いやいやいや、あんた間違っているよ」

僕 「はっ?」

ゆういちさん 「そうそう、赤平市と言ったら

...おじさん達が言っているのは、2019年から2020年にかけて放送された「水曜どうでしょう」『北海道で家、建てます』の回の事らしい。番組では赤平市の森の中に、3年がかりで「どうでしょうハウス」を建設したのだとか。

残念ながらその放送を見ていなかった僕としては

「その回は見ていないので、特に思い入れはありませんっ」

そうはっきりと言ったのですが、多勢に無勢...しかもハンドルを握っているのはコーイチさん...。

結局『どうでしょうハウス』を見に行く事になりました。

と言ってもロケ地の場所は公表されておらず、ネットの情報を頼りにあちらこちらを探して辿り着きましたのが

水曜どうでしょうハウス

敷地内は立入禁止になっているため近くで見ることはできませんが、それでも番組のファンのおじさん達は遠くから眺めて楽しんでおりました。

続いて伺いましたのは「情報発信基地AKABIRAベース」さん

こちらではおじさん達

番組のパネルや資料の展示を見た後、関連グッズである「旅のお守り」を購入して喜んでおりました。

そんな事をしているうちにお昼の時間になり

珍来っ?聞いたことあるっ!!

「ドライブ・マイ・カー」の赤平ロケの際、役者やスタッフに食事の提供をしたお店と紹介されていた記事を読んだことがあります。

また、「水曜どうでしょう」の番組内に登場し「どうでしょうファン」の聖地にもなっているのだとか。

そこでまっすぐ伺いましたのが

珍来さん

テーブル席に座ってメニューを見ていると

赤平市の郷土料理「がんがん鍋」をアレンジした「がんがんラーメン」も気になったのですが、ここはおじさん達が強く勧めるので

「ヘルメットトンカツラーメン」を注文。

それから、僕はカウンターの横に貼ってあったロケの記事の切り抜きを読み

おじさん達は懐かしそうに番組関連の展示を見ながら待っているところに

やってまいりました

ヘルメットトンカツラーメン

なるほど、「番組でかぶっていたヘルメット」型の丼に入っての登場

スープはあっさりとした醤油味。昔ながらの懐かしい味です

あっさりスープに細目の麺がよく合います。麺自体の味もよくわかっておいしいです

揚げたてのトンカツ。初めはサックリした食感。それがだんだんスープを吸って、また違ったおいしさに

ごちそうさまでした。丼の底から現れた「ふつーにスープ飲めちゃう」は番組で流行ったワードなのでしょう。

先ほど読んだ新聞記事によりますと、映画に主演した西島秀俊さんもこの「トンカツラーメン」を食べたのだそうです。

さて、ラーメンを食べ終わり車に乗り込んだおじさん達

はぁぁ?「ドライブ・マイ・カー」のロケ地わ〜っ?!

「僕はあなた達の行きたい所は全て付き合ったっ!」「そんな僕の希望は叶えてくれないのかっ!」「あなた達は他人を思いやるという温かい心を失くしてしまったのかっ!!」

と強く抗議し、なんとかやってまいりましたのは

「ドライブ・マイ・カー」ロケ地

冬場ではありましたが、映画のクライマックスシーンはまさにこの風景。

「やれやれ、やっとこの景色が見られるのか」と期待しながら山頂への階段に向かうと...おや?

冬季閉鎖かいっっっ!!

おしまい

...もっと温かくなったら、今度は一人で来ます...。

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