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本当に必要な記録ってなんだ?

ニュージーランドでの約8年の保育経験を経て、4月から日本で園長の仕事を始めて毎日色々なことを考えるようになったので、ここに「今、何を考えているか?」を書いていこうと思います。

僕の今の一番の興味はやはり 記録!

なぜなら記録の内容はどんな保育をするかに大きな影響を与えるからです。日本でもニュージーランドでも、保育者は保育が終わった後に書かなければいけない記録の内容を保育中に探します。つまり 記録によって保育の内容も変わると考えています。

 ニュージーランドでは個人の記録ラーニングストーリーを書きます。そのため保育中は子どもが集中していることとか興味を持っていることに対して 近くに行き観察し、

もし必要だったら 質問をしたり 会話をしたりなどをして対象としている子どもの何が育っているのかということを丁寧に捉える必要がありました。

一方、日本で保育士として働いている時は、ラーニングストーリーのような個人の記録ではなく、クラス全体の育ち のようなものを書く必要があったため、週案、日案の反省として、クラスで何をやったのかという視点で見ながら保育をしていました。

また、児童表では、 半年に一度、子どもの個人の記録をしますが、例えば 4歳半の子どもで期待される能力みたいなものが チェックリストとしてありました。

ラーニングストーリーは毎月書きます。それほど、保育者は頻繁に子どもの個人の成長を探しながら日々の保育をするということになります。

その日本とニュージーランドを経験した上で、 やはりラーニングストーリーが保っている機能、 つまり個人の育ち 個性 興味 関心 その子らしさの育っている姿というのを毎月のペースで書き、 そして子ども保護者 保育者の三者が共有して育ちをお祝いするというような記録を日本の園でも書いていけたらと思っています。

日本の先生たちの話を聞いていると、個人の記録を書きたいのはやまやまだけれども、月案、週案、日案を書かなければいけなく、忙しいのでその時間を作るのは大変ということでした。

そこで僕は、先生たちがラーニングストーリーのような個人の記録を書くために必要な時間を作る必要があると思いました。 

そこで考えたのが 以下のものです

・必ず 書かなくてはいけない記録は何だろう?

・今ある記録のフォーマットで無駄なものはないか?

・今ある記録で書かなくてもいい内容、または簡素化できるものはないか?

・今までの感謝で言われてきたこと、 共通点を探して 必要なもの、不要なものは何か?

以上のようなことを先生たちとも話していくと「クラスだよりが月案になったらいいな」という声がありました。

このコメントから、「そうか!先生たちが書く記録が全て、こども、保護者に開示できるもので、さらに先生が自分の保育の振り返り、そして次の保育の計画に繋がるものになったら、時間もセーブできるし、効果的なものになるかも?!」

と考えました。

でもそのためには、 ねらい及び内容をどのように書くのか? お便りの頻度、週案との兼ね合い、計画をどこまで書く?などなど様々な障壁が生まれてきました。

そのため 理想は理想として置いといて、今は先生たちが書いている記録を見直し、先生達が絶対に必要だと思っている項目は何か、不必要な項目は何か、これから足す項目があるとしたら何か?を、毎日毎日話しています。

今のところ、 週案に日案を含めた週日案にして、この週日案は

・先週のこどもの姿を分析する欄を多くする

・前週の分析を今週の週案につなげるということをより強調したもの

・週の途中でこどもの新たに出る 興味関心に素早く反応して行けるようにする

という上記の事を含めたものを作ってみました!

しかし実際に作ってみると 

「あれ 狙いと内容はどこに書くんだっけ」など、おかしいところも見えました。

それでも新しい方法で計画を作っていくということに 先生たちはとてもポジティブに向き合ってくれているので 産みの苦しみもありますが僕はとても嬉しいです!

大変ですが やはり ワクワクするような雰囲気があるので また これが どのようになったのか伝えていきたいです。

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