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考えごと。

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#読書

「サピエンス全史 下」 スペインによるアステカ帝国の植民地化と日本の幕末明治維新を考える

「サピエンス全史 下」 スペインによるアステカ帝国の植民地化と日本の幕末明治維新を考える

15世紀にメキシコ一帯を支配していたアステカ帝国。本書にはそのアステカ帝国をスペインが滅ぼし、植民地にした工程が記されている。これが非常に興味ぶかい。

なぜかというと、その流れが日本の幕末にそっくりだからだ。とはいえ流れはそっくりであっても、その異国人の来訪にたいしてのアステカ人の行動と、日本人の行動に違いがみられる。その違いについて考えてみたい。

そのまえに、まず幕末における欧米の日本植民地

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「サピエンス全史 下」 第15章 科学と帝国の融合を読んで考える

「サピエンス全史 下」 第15章 科学と帝国の融合を読んで考える

いま読み中の「サピエンス全史 下」に、非常に興味ぶかいことが書かれている。いまや地球上のほとんどの人びとが、政治や医学、経済、金融、言語、音楽、服装などのあらゆる思考や嗜好の多くをヨーロッパに倣っている。

なぜヨーロッパなのか。それは帝国主義の時代に、ヨーロッパが世界経済を掌握したからに他ならない。ではなぜヨーロッパはそれを成しえたのか。なぜ地中海東のオスマン帝国、ペルシアのサファヴィー朝、イン

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「サピエンス全史 上」を読んで、男女の格差を考える

「サピエンス全史 上」を読んで、男女の格差を考える

「男女間の格差」

女性の社会進出が叫ばれるようになって久しいが、しかしこの日本ではまだまだ男性優位な部分があるのは否めない。人類の歴史をたどってみると、農業革命以降、世界のほとんどが、男性を高く評価する社会を形成した。たしかにクレオパトラ、エリザベス1世、卑弥呼など、女性が指揮者として頂点に立つ例もあるが、しかしそれはわずかな例にすぎない。

なぜだろう。男性は本当にそれほど優れているのだろうか

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播磨灘物語「高松城水攻め」から考える

播磨灘物語「高松城水攻め」から考える

播磨灘物語、これから秀吉による「高松城水攻め」が始まるところだ。この水攻めという戦い方を初めて知ったのは、じつは10年くらい前にみた映画「のぼうの城」だった。

映画の冒頭シーン。市村正親さん演じる秀吉が、高松城を攻略するにあたって水攻めを敢行するのだ。堤防を決壊させ、水しぶきをあげながら高松城へと流れる足守川を眺めながら高笑いする秀吉。忘れられない。

当時のボクはまだ坂本龍馬などの幕末を読みは

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