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#90年代
長編小説:クイック、フラッシュ&ラウド 第3章 ウェイストランドボーイズVS小太りズ_4
「あの奇怪な集団は何だと思う?」
練習の後僕らはいつもの「ほりうち」に入り蕎麦を食べていた。僕がみんなに聞きたかったのはさっきの桜井の事だ。
「トチ狂ったとしか思えんな。小太り三兄弟とバンドを組むなんて生き恥もいいとこだろ」と高田。
「小太りって、お前自分の事棚に上げてるな」
横から茶々を入れた山内の頭髪を一瞥し、高田は
「俺は中途半端が一番嫌いなんだ。太るなら徹底的に肥るし、禿げるなら坊主にす