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読書感想文-アスペルガーを生きる子どもたちへ

久しぶりの読書感想文です。

ちょっと古い本になりますが
目からウロコだった本です。

息子が生まれてしばらくした時に友人から
佐々木正美先生の『子どもへのまなざし』を勧められたことがあります。
当時は本を読む時間をとれない感じでして読めなかったのですが
子どもの成長は早いものです。
この先、読書やお勉強なんて無理だと思っていた時代が懐かしい…
今でも、がっつり読書なんてことはできませんが、
どうにかこうにか読めるものです。
息子が幼稚園に通うようになって、
ふらっとブックオフに寄ったら見つけたのが
佐々木正美先生の『子どもの心の育て方』でした。
パラパラとページをめくりながら泣いてしまいました。
なんだか、自分を肯定されたようで、このまま頑張っていけばいいんだと安心したような、なんとも当時のわたし、子育てに気丈に頑張っていたんですね。
わたしだけかもしれませんが、何か心の支えになる本というのは、
手元に置いてあるだけでお守りみたいな感じで
そのタイトルを目でなぞるだけで心が軽くなるというか、大丈夫。
と思えるから不思議です。
本当は気になる本は片っ端から家においておきたいのですが
我が家の住宅事情ではそうもいかず、何より予算がない…
そんなわけで手元にある本は大切にしたいわけです。
大事にしたい本です。

『子どもの心の育て方』から数年、今度は偶然、図書館で見つけたのがこの『アスペルガーを生きる子どもたちへ』です。

わたしが発達障害について関心を持ちだした数年前と今を比べても、随分、内容が違っています。
それだけ、研究がまだまだ途上であるのでしょうが、新しい情報へとアップデートが必要な分野で読む本も最新の方がいいのですが、この本は10年前のものです。
古いかなぁとは思ったのですが、久しぶりに佐々木先生のお話に触れてみたくなり読んでみることにしました。

前置きが長くてすみません。

最近では発達障害も神経発達症と呼ばれるようになり、障害ととらえられていたものがパーソナル特性として個性の延長としての考え方となり、社会に合わせるのではなく、個々の能力をうまく利用して、ありのままで生きていくための環境づくりという感じになっていて、療育の方法も様々です。
書店で本を手に取っても専門用語をなべて、何か難しいようなことをやっている感はありますが、実は誰にでも当てはまるものはほとんどなく、たまたま、うまくいっただけのこと。を本にしているものが多いと思います。
それを批判したいわけではなく、自閉スペクトラム症と言ってもみんなそれぞれ違っていて、何がいいかは当人しか分からないわけです。
自分にあった何かを手にするまでが大変なんですよね。
なんてことを今では感じています。

偶然、ここ最近、この支援やら特性について考える機会が多々あり、もう一回、勉強してみようと思っていた矢先に、図書館で出会ったこの本。

自分の無理解さや間違っていたことにたくさん気づかされました。
もう、何を勉強してきたのかって感じです。

何か違和感を感じていたり、不思議に思っている時というのはやはり、そのことに対しての核の部分を理解していないというか、分かっていない、あるいは誤解していることが多いんだと思います。

何事も素直に向き合ってみる。
そのままを捉える。
これが大事。

変な正義感や義務感ではなく、素直に対峙することだと思います。

文中に「無理解で熱心な人」という言葉が出てきます。
もう、これにははっとしました。
わたしは息子の何を理解しているのだろうか。

理解しているのはつもりでいたのは発達障害ということについてであり、
本当に彼を彼として見ているだろうか?
そうゆうものだから、こうしなければいけない。
そんなことに囚われてはいないだろうか?

自分自身への問いがあふれてくるものでした。

けれども、わたしはお医者さんでもなく、どうしたって、彼の親という立場からは離れられない。

その子にどうなって欲しいかではなくて、その子がどうしたいか。

息子さんはわたしにどんな親であって欲しいんだろう?

そこを考えたことはあるだろうか。

読んで答えの出る本ではありません。
自分の中に問いを見つけられる本だと思います。

佐々木先生、お会いしたかったです。
なんだろう?
ぜひ、我が子と一緒に遊んでいただきたかった。

もう、一冊、ご紹介です。

こちらも偶然、とある小児科医の先生との座談会的な場で話していた内容と同じ部分があり、わたしは医師ではないので、知識も経験も全くない身ではありますがなんだか納得しながら読むことができました。

誰しもが何らかの形で偏見を抱えている。
そういった深いところでの自己理解をして向き合うこと。

偏見や誤解など自分以外の人のことなら分かりやすいのに、
自分のこととなると認めたくない部分でもあります。
t心の持ち方として想いだけではなく、俯瞰すること、客観視することの必要性も感じました。

今回の2冊、どちらもお医者さんの立場からのお話ですが、我が子と向き合う姿勢というのかそんなものを教えていただいた感じがします。

みなさま、よい本に出会えますように。

あなたにHAPPYを…
羊でした。




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