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    『攻殻機動隊』解説記事の一覧です

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原作『攻殻機動隊』全話解説 [第六話]

前回[第4・5話] 第六話 ROBOT RONDO第六話は押井守監督『イノセンス』の土台となったエピソードとして有名です。バトー・トグサ コンビがこの回の主役となっており、刑事モノとしての読み応えがあります。ストーリーはシンプルで読みやすいです。 (電子書籍の方はページ数をプラス4してください) P106・107 腹の出た中年男性(殿田大佐)が屋内でゴルフを楽しんでいます。電脳空間ではなく立体映像室だそうです。最近はVRでこういう設備ありますよね。 そこに呼び寄せたア

    • 2023年に出会った傑作アルバム10選

      今年聞いた音楽アルバムは約400枚でした。ヒトです。 今年聞いたアルバムの中から特に良かった作品を10枚選びたいと思います。あくまで、”私が今年聞いた400枚”からの選出なので、今年発表されたアルバムに限りません。 spotifyとAppleMusicのリンクを貼っておくので、気になったら聞いてみてください。新しい音楽との出会いになれば幸いです。 ↑去年の あのち / GEZAN日本のオルタナティブロックバンド、GEZAN。去年の記事でも、GEZANの曲を入れるくらい、と

      • 原作『攻殻機動隊』全話解説 [第4・5話]

        前回[第三話] 四話と五話は士郎正宗によるSFエッセイのような趣の短編です。本来は本編の小休止のような回なのですが、このたった10pの漫画が押井版『攻殻機動隊』(GITS)に多大な影響を与えています。GITSの最大の「原作」はこの5話と言っても過言ではないでしょう。 この二話は正直とくに解説することはないので、レビュー的な記事にしたいと思います。 第四話はフチコマがロボット反乱の決起集会を開くという短編です。でもロボットが人間を支配したところで管理が大変だしメリットがな

        • 本当に「不時着」と「墜落」は違うのか?

          ツイッターでよく議論になる「不時着と墜落は別の用語だ」というアレ。 本当に違う用語なのか気になったので調べてみました。 「不時着」と「墜落」は英語でなんという? 「不時着」はパイロットがコントロールがした着陸で、「墜落」はコントロールできずに大破したもの、という定義がネットではまことしやかに語られます。さらに、「不時着」でも機体が破損することがあるので、死者や破損度は「不時着」の判定には関係しない、という話もあります。 したがって、一見「墜落」にみえるものを巡って「あれ

        原作『攻殻機動隊』全話解説 [第六話]

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          原作『攻殻機動隊』全話解説 [第三話]

          前回 [第二話] 第三話 JUNK JUNGLE第三話は「確かに写ってたんだ」でお馴染み押井版「攻殻機動隊」(GITS)の骨子に使われたエピソードであり、さらには衝撃的なサービスシーンもあったり、漫画「攻殻機動隊」を象徴する非常にアイコニックな回です。そして光学迷彩で透明化した者同士の戦闘シーンは、この漫画最大の難所といっていいほど難解です。 さらには複雑な外交政治、陰謀、策略、表面的なストーリーの裏側で、さまざまな物語が同時進行する非常に複雑な回になっています。この事件の

          原作『攻殻機動隊』全話解説 [第三話]

          原作『攻殻機動隊』全話解説 [第二話]

          前回 [第一話] 第二話 SUPER SPARTAN第二話は原作の攻殻機動隊を象徴する名作回であると同時に、実は非常に不親切で難解な漫画になっています。噛めば噛むほど味のするとてもおもしろい回です。一度読んでそれっきりの人は、ぜひ再読してみて下さい。必ず発見があるはずです。 単行本の第一話は単行本収録時に描き下ろされたものであるため、連載順では本作が『攻殻機動隊』の第一作目となります。 (電子書籍の方はページ数をプラス4してください) p10・11 2029年4月10日

          原作『攻殻機動隊』全話解説 [第二話]

          原作『攻殻機動隊』全話解説 [第一話]

          みなさんは『攻殻機動隊』と聞いてどれを思い浮かべるでしょうか。押井守の最初の劇場版でしょうか、それとも神山健治のSACシリーズでしょうか。ハリウッドの実写版を思い出す方もおられるかもしれません。 しかしながら、私にとっての”攻殻”は士郎正宗による漫画『攻殻機動隊』なのです。はじめてこの漫画を読んだときは、世にこれほどまでに面白い漫画が存在するのかと震えました。未だに私にとっての漫画の最高傑作です。しかし、この原作漫画はアニメシリーズと比較して、残念ながら知名度が高いとはいえ

          原作『攻殻機動隊』全話解説 [第一話]

          蒼空はるかの原作者のWikipediaがヤバい

          栃木県宇都宮市のPRキャラクター「蒼空はるか」が公式か非公式かで原作者と市が揉めている、という件についてはネットニュースに任せるとして、この事件について個人的に興味を持って調べていたところ、原作者の篠原直人(=るりどん)さんのWikipediaのページが非常に興味深いことになっていることに気付きました。 (執筆時の8月27日の版より) よく読んでみると、Wikipediaの特筆性には値しなさそうな大仰な「来歴」、自分で見てきたような細かな解説、賛美的な文体。なにか違和感が

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          コミュニティノートをファクトチェック

          日本共産党員の方のツイートにコミュニティノートで物言いが付いた。それに再反論されている方がおられたので、両者の言い分を聞いてどちらか正しいのか見定めようというのが本記事の主旨である。 検証 まずいちばん最初のツイート。 香西かつ介さん(@kouzai2007)いわく、「(日共)党員には自由に意見を述べる権利はあるが、外から党のあり方や綱領を攻撃すると除名になる。同様の党則は自民党にもある」というのが彼の主張である。 たいしてコミュニティノートの筆者(beautiful

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          インド人に汚染されるスポーツ新聞たち(あるいは加藤未唯を巡る報道について)

          女子テニス・加藤未唯の全仏オープン失格騒動について、思うところがあってここ2週間ほどニュースを追っかけていた。この騒動を繰り返して報道してるのは主に東スポwebだったが、ずっと読み続けているとある違和感をおぼえるようになった。 次の引用文を読んでほしい。 気にしない人は気にしないかもしれない。ただ私は気になった。 「なに、インドメディア「スポーツキーダ」って…?」 CNNとかデイリー・メールとか、海外の有名メディアを引用するのなら分かる。なにキーダって…? そしてなんでイ

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          ゼレンスキーは「略式軍服」を着たのか?

          略式軍服との出会い 先日、ツイッターで一つの炎上が起こった。 広島のG7サミットに登場したウクライナ大統領・ゼレンスキー(以下敬称略)の服装を「こいつに正装って概念は無いの?」と批判したおすぎとジーコ氏が袋叩きにあっていた。 おすぎとジーコ氏への批判は主に次のように展開される。 他に『ゼレンスキー大統領のこの服はウクライナの略式軍服であり、失礼な服装とは言えない。』『戦争の当事国であり、その国民の代表である大統領が 略式軍服を着てるのは普通やろ』『略式軍服の定義ってご

          ゼレンスキーは「略式軍服」を着たのか?

          批評家はポリコレ映画を好むのか?(の・検証)

          嫌いな映画評論家は小野寺系、どうもヒトです。 先日ネットをさまよっていると、興味深い論争を見かけました。 「『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』のロッテン・トマトの批評家評価が低いのは、ポリコレへの配慮がないからではないか」という議論です。 たしかに現時点で映画マリオのトマト評価は、批評家スコアが56%、観客スコアが96%と、批評家と一般観客の間でかなりの落差が見て取れます。 ロッテン・トマトの批評家評が、ポリコレ的・リベラル的な映画に点数が甘いのではないか、とい

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          2022年の私的ベストアルバム100選 (5)

          前 https://note.com/hitoimitation/n/n95eb28ea10d3 81~100Joe Sample - Rainbow Seeker (1978) みなさんジョー・サンプルという男をご存知ですか。「クルセイダーズ」のオリジナルメンバーです。その彼のソロアルバムが本作。クルセイダーズの名盤に劣らない大傑作です。とくに「In All My Wildest Dreams」は生涯のベストソング。ギターの繊細な旋律が涙を誘います。あまりに美しい。 B

          2022年の私的ベストアルバム100選 (5)

          2022年の私的ベストアルバム100選 (2)

          前 https://note.com/hitoimitation/n/nf193a2716520 21~40Gustav Holst / John Williams - The Planets (1986) ホルストの名作「惑星」を、映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズが指揮した珍品。とくに「火星」は面白い。もう完全に映画のワンシーンのBGMにしか聞こえない。映画とクラシックの連続性を感じます。 Hans Zimmer & The Magnificent Six - The

          2022年の私的ベストアルバム100選 (2)

          2022年の私的ベストアルバム100選 (3)

          前 https://note.com/hitoimitation/n/n050a22cd850d 41~60Jade Warrior - Last Autumn's Dream (1972) 果たして日本でどれだけの人が知っているのか、Jade Warrior。ほぼ知名度が皆無に近いロックバンドですが、その音楽性は本物です。このバンドにしか出せない世界観があります。思わず泣きたくなるような繊細なメロディに引き込まれます。 Hans-Joachim Roedelius &

          2022年の私的ベストアルバム100選 (3)

          2022年の私的ベストアルバム100選 (4)

          前 https://note.com/hitoimitation/n/ned8e080249f9 61~80The Clash - London Calling (1979) しょんべんチビッちゃうくらいにカッコいいアルバム。ザ・クラッシュの最高傑作とされるだけあって、他の作品と比べても頭一つ抜けて完成度が高く感じます。パンク・ロックの魅力を教えてくれます。 Art of Noise - Who's Afraid of the Art of Noise (1984) 今聞

          2022年の私的ベストアルバム100選 (4)