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生き物からのラブレター

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私と海のほねなし(海産無脊椎動物)たちとの出会いや体験を振り返るエッセイ。
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2021年10月の記事一覧

旅するアサギマダラ【生ラブ#24】

旅するアサギマダラ【生ラブ#24】

鬼滅の刃の胡蝶しのぶさんのモデルはアサギマダラらしい。特徴的な羽織の色模様。その生き様。言われてみると、妙に納得してしまった。

アサギマダラは日本全土に生息する蝶々で、チョウの中では珍しく"渡り"をすることが知られている。春には南から北へ。秋には北から南へ。山形から台湾のほうまで、約2500kmも旅した記録もあるそうだ。

先日、筑波山に登ったときにそのアサギマダラに出会うことができた。ちょうど

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ハクチョウのいる街【生ラブ#23】

ハクチョウのいる街【生ラブ#23】

菅生沼に今年もハクチョウが来たそうだ.

私が今住んでいる茨城県は日本で2番目に大きな霞ヶ浦をはじめ,前述の菅生沼など多数の沼や湖がある.ハクチョウなどの水鳥の渡来は冬の訪れを知らせてくれる嬉しいニュースだ.

しかし元々私は栃木県,それも中心地の宇都宮の出身だ.お隣の県といえども栃木県は日光の中禅寺湖など山奥に行かないと湖がない.そのため水鳥などとはあまり縁がなかった.

そんな私だが大学は新潟

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それでいいのか、シオマネキ!俺の嫁は発泡スチロール【生ラブ#22】

それでいいのか、シオマネキ!俺の嫁は発泡スチロール【生ラブ#22】

ハクセンシオマネキという生き物を知っているだろうか?
かんたんに説明すると、干潟にいる片方のハサミだけが大きいカニだ。

シオマネキという名前は、この大きなハサミを“潮を招く“ように振る行動に由来する。
また、ハクセンは“白扇“。繁殖期になるとこのカニは色が白くなる。白いハサミを扇に見立ててハクセンシオマネキというわけだ。

見た目も名前も実にシャレている。私のお気に入りの生き物の一つだ。

私が

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