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明日に架ける橋 ~「Bridge Over Troubled Water」 サイモン&ガーファンクル

サイモン&ガーファンクルは、その透き通るようなハーモニーで1960年代を駆け抜けていきました。

ハーモニーを奏でているわけですから、この2人の間に信頼関係のような絆が必要だったのだとは思います。ただ、音楽的な意見の対立が大きくなってきてしまうと、ハーモニー・調和は不調和になってしまいます。短期間の活動に終わってしまったのは残念ではありますが。

そんな時期に、荒れ狂う川の上にかかっている橋のように君を守るとという歌詞を書けたのも、別れを意識してのことでしょう。

そして作曲面ではポール・サイモンに差をつけられていたアート・ガーファンクルの声がこの曲にマッチしていて、リードボーカルを担当しているのも不思議な因縁を感じさせます。

この曲はアート・ガーファンクルの声でなければならなかったと思います。(この曲、実は、ほぼ彼のソロです)

なお、この曲は公式にリリースされる前の1969年、とあるライブで初披露されました。聴衆は全く初めて、この曲を聞いたわけです。

ピアノの旋律から楽曲が始まります。初めてですから当然のごとく、出だしの反応は悪い。でも楽曲が盛り上がっていき、大団円を迎えるや否や、まさに割れんばかりの拍手が、空間を覆いつくしていくのがわかります。

それほどの感動をもたらしたということなのだと思います。ヘッドホンで聞いていると、鳥肌が立ちます。↓がその音源です。

やはりこれは、お互いへのはなむけの歌にも聞こえます。

その後、ポール・サイモンは、ラストアルバム収録の「コンドルは飛んで行く」に触発されたのか、民俗音楽を追求していきます。

アート・ガーファンクルは、俳優を目指しつつ(ゴールデングローブ賞候補にもなったとか)、気ままな活動をしていきます。

解散後もたまに再結成していましたから、彼らの間にも、心をつなぐ橋がかかっていたのだろうと思います。

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