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ペドロ・アルモドバル監督の描く愛 〜 「バッド・エデュケーション」(スペイン映画)🇪🇸

これって、きっとアルモドバル監督が自分の趣味を優先させて作った映画なんだろうなあ、と見終わった後に感じました。

過去の名作に見られるような大きなテーマなどなく、たんたんと禁断の愛の姿がつむぎだされていく。

謎の青年があらわれるが、その正体が発覚したからといって、とりたてて何かが起こるわけでもない。

神父さんも、なんだか存在感がない。

この映画はいったいなんなのか?

70年代後半。
トランスジェンダーの名の下に、男達は化粧を始めた。音楽のフィールドではグラムロックなるものが隆盛を極める。アメリカでもグリニッジビレッジは性の解放区となっていく。

ミック・ジャガー、デイヴィッド・ボウイ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、アンディ・ウォーホール・・

この時代に活躍したスター達は、軒並みこのトレンドに自らのりだしていく。

しかし、この輪の中からおきた、とある病気によって、このトレンドは急速に下火になっていく。

この映画で描かれる背景。

それはきっと疫病によってメインストリートから消えていった開放的な性の名残。

この映画はきっと70年代末から80年代初頭にかけての文化へのオマージュなのだろう。

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