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1993年夏。あのとき自分が求めていたのはこういう音楽だったのかもしれない。

あのとき自分が求めていたのはこういう音楽だったのかもしれない。

17歳のころ、高校2年生。なんとなく入ってしまった部活を辞めに辞められず、ずるずると続けてしまっていたあのとき。

さらに、1年とすこし後の受験に向けての勉強を本格化しないといけないと思い始めた時期。

あの時の毎日。日常は、自分で能動的に動いていた気分になっていたけれど。自分の意志とは無関係に、部活をだらだらと続け、リミットが来たので受験勉強を始めていただけだった気がする。

もちろんその二つがすべてではないし、あの日々も、楽しく前向きに過ごしていたのだけれど。きっと、尾崎豊さんが叫んだ「自由になりたくないかい」というのは、自分に当てはめると部活と受験から解放された世界だったのかなと思えてくる。

実際は、何かにコントロールされているとは感じてはいなかったのですけどね。

と、そんな時期、自分自身が求めていた音楽はどんなものだったか。

このころ聞いていたのは、

主体的に聞いていたわけではなく、そのあたりで流れていて自然と覚えてしまった。そして、それがこの時期のことを思い出す時に絶えずBGMとして背景に流れている。そんな楽曲があります。それがこちら。

◆CLASS 「夏の日の1993」


タイトルに西暦を入れることは大きなリスクがあって、しばらくたつと、古くなってしまうんですね。どうしてもその時代を思い起こしてしまうわけで。あえてそれを強調するならよいですが。

その、年号強調路線が、ボン・ジョヴィのこのアルバム

おそらく何も考えなしに、年号を付けたのがヴァンヘイレンのこのアルバム。


ブライアン・アダムスはその年の思い出を込めてますね。思い出だからこれはこれでOK。69年となるとアリですが、1993年はどこか中途半端で古臭い印象があるのが不思議です。


そしてCLASSの楽曲は、メロディもよいし、残っていく楽曲だと思いますが、タイトルに1993と入れなくてもよかった気がします。ブライアン・アダムスのSummer of ‘69のように、「夏の日の90’s」とかでもよかったかもしれません。


◆洋楽洋楽、また洋楽

このころから大学生にいたるまでは、ほぼ洋楽どっぷりの生活を送っていました。思えば、1993年は、ユニコーンも下火になってきていて、X JAPANもなんとなく落ち着いた感じがあり、バクチクは耽美ゴシックの世界に突入し雰囲気が変わっていき、コンプレックスは亡く、いわゆるバンドブームもかなり落ち着いてきた時期でした。

ドラマタイアップ曲が相変わらず流行り、ミリオンセラーなる言葉が生まれてきたようなそんな時期。

どうやらその世界には、居場所を見つけていなくて、洋楽の世界で日々を過ごしていたのでした。

どんな洋楽を聞いていたかというと、カーペンターズ、ビートルズ、サイモン&ガーファンクルといった王道路線、そしてハードロック、ヘヴィメタルです。

とは言っても、モトリークルーからはボーカルが居なくなり、アイアンメイデン、ジューダスプリーストも同様。ガンズアンドローゼスもどうやら、どこかに去ったっぽく、スキッドロウやメタリカも谷間の時期。つまりこの時期は、このジャンルが終わりを迎えた年でもあったのです。

なので、マニアックなメタルやハードロックのアルバムを聞くか、または過去のアーチストの再発見か、、の時期でしたね。

その中で特筆すべきは

・サイモン&ガーファンクル

このアコースティック路線が、実に新鮮でした。アンプラグドが流行りだした時期でもありますが、70年代にこの路線。しかも、この路線は下手をするとどれも同じように聞こえてしまうリスクがありますが、見事なまでの独自性がありました。

「Bridge Over Troubled Water」



・カーペンターズ

このジェントルな歌声。全盛期、生で聞いていたとしたら一瞬で虜になったであろう、カレン・カーペンターの歌声に、高2の男子は、やられました。

「Yesterday Once More」


・ビートルズ

たしか、CDで赤盤青盤が出た時期。ヘイジュード、レットイットビーなどの歴史的名曲にきちんと向き合ったのがこの時期でした。
「Let It Be」


あのころのこと

あのころ。

なんとなく続けていた部活と、なんとなく見えてきた受験勉強に囲われた日々は「夏の日の1993」のメロディと共に脳裏に焼き付いています。

そして、その日常から、少しだけ、外の世界を味わいたい気持ちの反映が、洋楽への意識だったのかなと思います。

「明日に架ける橋」
「あの日よ、もう一度」
「なるようになるさ」

好んで聞いていた曲のタイトルも、何かを物語っているような?笑笑。



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