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感動バラードシリーズVol.2、夢の中にいるような 〜 フジコ・ヘミング 「トロイメライ」

洋楽や邦楽、ジャズやクラシック。
ジャンルを問わず感動してしまうバラードがたくさんあります。

そこで自分が聞いてきた中で、いつ聞いても普遍的な感動を味わえる楽曲を紹介してみます。シリーズにして不定期にアップします。

クラシックにはバラードという呼び方はしないのかもしれませんが、今回ご紹介するアーチストが奏でるそれは、まさにバラードのように響くのです。

そのアーチストとは、フジコ・ヘミング。

いつの頃だったか、フジコ・ヘミングがメディアにそっと姿を表しました。

耳が不自由、孤高のピアニスト、などと言う触れ込みでしたが、そういう情報以上に、演奏の映像が忘れられない記憶になりました。

曲名は定かではないのですが、聴いた瞬間、音が琴線に触れている感触がありました。

これは!

すぐに思い出したのが、ヴィルヘルム・ケンプというピアニスト。彼は心で奏でるピアニストと言われ、映像や録音からもそれがよくわかったんです。

同じ素材で作っても味の違いがでるように、最終的には、創作者の心が響いてくるのでしょう。

聴き手は演奏者の感情をメッセージとして受け取る。そして、それによる心の揺らぎを奏者に還す。そんな循環がたしかに、ケンプやフジコ・ヘミングが音を奏でる空間には存在している気がします。

この番組を見て、一枚のCDを買い求めました。その一曲目がトロイメライ。

トロイメライの言葉の意味は夢。繊細でいて、どこか芯のある音に身を委ねていると、知らぬ間に眠りに誘われるような、文字通り、夢の中にいるような感覚だったのを覚えています。

あれから何度となく聴いたこの曲。これもまた、時代を経ても色褪せることがありません。

いつまでも醒めない夢のように。

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