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卒論・修論研究の攻略

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卒論・修論研究に挑もうとする学生さんにおすすめの記事をまとめていきます。諸先輩方がどう挑み、いかに悩み、どうやって乗り越え、何を学んだのかを知ることで、経験値を積んだような状態で… もっと読む
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#研究室

素晴らしい研究室生活を送らせていただいたのです。

修了式と学位授与式を終えた。 この6年間、研究室での学生としての生活を送ってきて、色々と感じたことがある。 研究室生活の中でよかったなぁと思うことは、自分にとって色々と新しく貴重な体験ができたことだ。 例えば、学会発表や論文投稿に取り組ませていただいた。 自分の研究として取り組んだ、成果にもならないと思えるような小さな内容について、先生方や先輩方のご協力のおかげで何とか発表できるクオリティにまで上げてもらって、学会発表に臨んだ。初めての国内学会、初めての国際学会、それ

なぜ研究は難しいのか? 1/2

本記事は、スライドを作る以前に、 「そもそも研究が難しすぎる!!」「コツが全く分からない…」 と感じている、研究を始めて間もない学生や、苦手意識を持つ方に 是非読んで頂きたいエピソードです。 1. 研究デキる人、デキない人 修士までの経験を振り返って一言でまとめると、 最後まで研究には慣れることはなかったな、と感じるほど 難しかったという印象が強く残っています。 とにかく難しい、周りとの落差がヤバい、と感じてしまう方は、 まだ研究のスタートラインに立っていない可能性があ

研究は本当に本当に苦手。だが、精神を鍛えてくれる場でもある。

私は理系学部(生物系)4年生だ。 研究室に配属され、現在はほぼ毎日何かしら研究をしている。 研究室に配属される前、先輩方(他大)からいろんな話を聞いていた。 研究室で何も研究しなくても生きていけるとか、就活中は教授から「就活に集中していいよ」と言われるなど、緩い研究室の話も聞いていたが、幻想だったのかもしれない、、、(笑) 自分の研究室は、キツイ、ハードみたいな雰囲気を出したが、 ハードさでいうと「中」だと思う。 ハードさは「中」だが、自分の感覚的なハードさで言うと「大

研究室で成長して卒業するために守ってほしい10のこと

同じだけ話を聞き、本を読み、実験をし、文章を書いたとしても、卒業までにどれだけ成長できるかは人それぞれです。成長の度合いを決めるのは、積極的に学び取ろうとする姿勢と継続的な挑戦です。そのために重要な10のポイントを紹介します。 この記事は、研究室に配属されたばかりの学生さんに、2016年頃に配布していた下の資料の内容の転載です。 守ってほしい10のこと①自分の能力を知ろう 自分の能力を把握していなければ、何を学び取り、何に挑戦すべきかをうまく決めることはできません。在学

研究室における「放任主義」についての思考

以下の記事を読んだ. ちなみにこの方のnoteは今回の私の駄文とはあまり関係ない. 以下,この怪文章は「思考」であり,考察や調査ではない.そのため,この文章により放任主義についてなにかが明らかになったりはせず,ただ私の脳みそが文章化されるだけである.という保険をかけておこう. ぜひとも本物の教授方に,放任主義についての考察や生き抜き方についてどこかに書いて頂きたい.もし有料noteでも私は買う. 研究室における放任主義とはどんなものか大学における研究室にはしばしば放任主

とある理系の研究室7 論文ばっかり読み過ぎ

某国立大学の理系の研究室の話。 そこそこの大学のそこそこの研究室。国内外の学会にもコンスタントに出ていて、論文もそれなりに出している。活気もそこそこ。古き良き時代の雰囲気を残している研究室。 一時期ハマった論文読み漁りについて。 論文読みにハマったきっかけ論文ばっかり集めて読み漁ってた時期がありました。自分の研究分野の論文を片っ端から集めてコレクションして、読みまくっていた。きっかけはB4の時の論文紹介ゼミ。自分の研究テーマに沿った論文を選び、見開き2ページ以内で和訳レ

大学院生が自分の研究の価値を高めるためには

大学院生が自分の研究の価値を見出すためにはどうしたらよいのでしょうか?そもそも価値の定義とは?という問題もあるので、答えは1つではないでしょうが、本質的に意味のあるものにできたら研究のモチベーションも上がると思います。 先週、大学院生の研究の意義について思ってることを少し書きましたが、大学でやってる研究で世の中の多くの人たちの役に立つのはとっても難しいことです。 自分の研究に価値を高めるためにはソフトウェア分野ならまだしも、私たち材料屋はものを作らないといけないわけで、基

卒論・修論執筆中の学生は褒められなさすぎて

早いもので二月も終盤。 B4, M2, D3 のみなさまも学位論文ならびに発表会・公聴会が終わったのではないでしょうか。 本当にお疲れ様でした!!!!! そして少し気が早いですが、卒業おめでとうございます。 今年も無事にやり遂げたうちの研究室のみなさん&先生方に 敬意を抱いています。 わたしも研究室で二回目の冬を終えました。 去年は学士論文を執筆、 今年は B4 の後輩1人の卒論と M2 の先輩1人の修論の添削をさせていただき 学位論文を執筆することの大変さを痛感

大学の研究室とは③ 研究室の選び方〜生物系大学の経験から〜

ここまでの記事で研究室とはどんなところで、どんな生活を送るのか少しイメージできたかと思います。今回は研究室をどうやって選ぶのかについてご紹介します。 ▼ 前回記事はこちら 研究室は大学に入ってからじっくり選ぶ以前述べたように、研究室に入るのは多くの場合、大学に入って講義や実習・実験のトレーニングを受け基礎知識や技術を身につけてからです。 研究室配属の時期は大学や学部・学科により大きく異なります。私は大学4年生になってようやく研究室に入りました。これは比較的遅いほうのようで

院生の視点から学部生の研究を考える。

こんにちは。僕は工業系の大学で大学院生をしている人で、IoTやAIなどを専門?に生活をしています。今回は院生としてどうやって学部生を見るようにしていこうっていうのを悩んでいるという記事を書いていきたいと思います。 誰宛なの?って話ですが研究についての向き合い方についても書いていきたいと思いますのでよかったら読んでみてください。 現在の視点から学部生の研究について考えてみる現在の僕は大学に基本的に滞在して一人の時は自分の研究や学部生の研究の手伝い?・準備?をして、学部生が来

卒論・修論の研究テーマ決め:受け身で決めない思考が重要

みなさん、こんにちは。 もうすぐ冬が終わり、3月には卒業式、4月に入ると入学式、そして新学期が始まります。 研究室も卒論、修論の発表が終わると、息つく暇もなく新しい学部生や大学院生をお迎えする準備に入ります。 そして、研究室を決めた学生さんが、最初に行うイベントが、卒論・修論のテーマを決めることでしょう。 さて、今日はそんな卒論・修論のテーマ決め、研究を主体的に進める上でとても大事なエッセンスをお話します。 研究テーマはどのように決まる?研究テーマの決め方は研究室によ

大学の研究室とは④ 研究テーマの決め方〜生物系大学の経験から〜

大学の研究室にはそれぞれに研究テーマがあります。 例えば私の所属していた研究室のテーマは微生物でした。同じ学科の中にも植物や動物、生化学、有機化学など研究室によって多様な研究テーマがありました。 今回は大学の研究室における研究テーマについて深掘りしていきます。 ▼ 前回の記事はこちら 研究テーマとはまず研究とはまだわかっていないことを明らかにすることです。そして生物系の研究室における研究テーマとは、ざっくりいうと、どのような生物を用いてどのような研究を行うかです。 テ

研究室1年目を終えて後悔したこと

僕は現在大学4年生です。理系研究室で卒論の締め切りに追われています。卒論を書きながら思うことがあります。それは卒論を研究室に入った当日から書き始めるべきだったということです。しかし、これに気づけなかったことが人生レベルで最大の学びに繋がりました。 研究室は何をする場所なのか 研究室では研究をする場所。さらに言えば、なぜ研究をするのか?どういう経緯を持ってその研究をするに至ったのか?というバックグラウンドがあって研究室が存在しているわけです。ですが、僕は研究室に入って教授の

より良い訊き手になる

研究室の活動では、研究内容についての発表をおこない、それに基づいて議論することが多々あります。発表し、教員や他の学生から質問・意見をもらうことで、自分の研究のどこが評価されているのかを理解し、どこに解決すべき課題があるのかを気づき、研究をさらに進めるための手がかりを見つけることができます。 このような場では、その発表による気づきや理解を深めるために、話し手が上手に発表しようと心がけるだけではなく、聞き手がしっかりと「聴く」・より良く「訊く」ことを心がけることも大切だと思って