より良い訊き手になる
研究室の活動では、研究内容についての発表をおこない、それに基づいて議論することが多々あります。発表し、教員や他の学生から質問・意見をもらうことで、自分の研究のどこが評価されているのかを理解し、どこに解決すべき課題があるのかを気づき、研究をさらに進めるための手がかりを見つけることができます。
このような場では、その発表による気づきや理解を深めるために、話し手が上手に発表しようと心がけるだけではなく、聞き手がしっかりと「聴く」・より良く「訊く」ことを心がけることも大切だと思っています。
より良く「訊く」とは、より良い質問ができるということ。より良い質問とは、発表者に気づきを与えるような質問、聴衆の理解が深まるような質問なのかなと思っています。そして、良い訊き手は、発表者を責めてしまうことがないように、困らせてしまうことがないように、敬意のある訊き方ができるひとであると思っています。
とは言え、学生にとって、研究発表の場に参加した経験が少ないうちは、何か質問はありますか?と尋ねられても、何を質問したらいいのか、なかなか思いつかなくて困ってしまうこともあるかと思います。そこで、こんな質問はどうかな?という具体例をいくつか示してみることにします。
こんな質問はどうかな?
背景
目的
方法
結果
考察
結論
発表者の真剣な取り組みに対して敬意を持ってフィードバックすることで、発表者から「励みになった」「助けになった」「役に立った」という言葉がもらえたならば、訊き手も、大切な気付き・大きな学びが得られるのではと思っています。
より良い訊き手になることを目指してみませんか?
この記事は、近田 政博(編集)「シリーズ 大学の教授法 5 研究指導」(p. 140)の「誠実な「きき手」を育てる」というアイデアを参考にしました。
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