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卒論・修論研究の攻略

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卒論・修論研究に挑もうとする学生さんにおすすめの記事をまとめていきます。諸先輩方がどう挑み、いかに悩み、どうやって乗り越え、何を学んだのかを知ることで、経験値を積んだような状態で…
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2021年12月の記事一覧

【アカデミックスキルズ⑩】プレゼンの「三原則」と「型」

 こんにちは!名古屋大学附属図書館サポートデスクの院生スタッフです。 課題レポートを書いたあとに、授業によってはプレゼン(発表)をします。大学でのアカデミックなプレゼンは、みなさんが思い浮かべるプレゼントとは違うものかもしれません。 今回の記事では、大学でのプレゼンの三原則と、プレゼンの型についてお伝えします。プレゼンの準備にとりかかる前に、ぜひ読んでください。 大学のプレゼン「三原則」   「大学のプレゼン」は、企業のプレゼンに比べて淡々と進行します。企業プレゼンで

大学院に行って会得したものを書きます。

こんにちは、こんばんは。 今日は修論を書いているのですが、なかなか筆が乗らなくなってきたので、気晴らしに大学院で学んだことを書いておこうと思います。僕の大学院はMBAというやつで、経営を学ぶところです。そういう方向に興味がある人がいれば、何かの役に立てばいいなと思います。 1. 物事を色々な観点から深く見ることができるようになるMBAに行って一番感じたのは、「大学院に行く前と比べて頭良くなったな」ということです。この「頭良くなったな」とは、物事を様々な観点から検討し、似て

最近研究(修士)をしていて思うこと

先行研究の調査をどれだけしておくかが,ものすごく大事だということ。自分はこれを怠っていた(というか大事さを理解していなかった)ために,修士2年の秋である現在,苦しんでいます。(涙) 「広く,既に世の中にある知見や技術の”仕様”を把握していないと,局所最適解的で,これまでの技術の集合の部分集合的な研究・開発・解決策しか出てこない。」 修論提出まで後二ヶ月なので何とかできる範囲で精一杯完成させるしか無いですが,今後はこの事を常に頭において社会人生活を送っていこうと思います。

実験装置を壊した話と教授の話(1/2)

12月6日〜10日、外部施設に泊まりで実験に行ってきた。 帰ってきてから3日。 色々あって、案の定心がまだ死んでいる。 事実や結果は仕方ないとしても、うちの教授や出張先の教授方への申し訳なさ、 そして何より、自分は「実践」が本当に苦手だなあという絶望をずっと引き摺っている。 行ったのは千葉県のとある研究所。 修了研究のデータを取るのに必要な実験装置…ARPESって言うんだけど…が自分の大学の研究室には無くて、 そこの研究所にうちの教授と親しい教授がいるため、代々実験室を借

実験装置を壊した話と教授の話(2/2)

突然、装置からゴンッという鈍い音がした。 一瞬、状況が飲み込めなかった。 30秒くらい経った時、僕は何が起こったのかを完全に悟っていた。 接触してはいけない2つの部品が思い切り衝突し、一方が完全に歪み、他方には傷が走っていた。 歩行者の確認を怠った結果、死角になっていた子供と衝突してしまったのだ。 冗談抜きに立っていられなくなり、僕はその場に座り込んだ。 「事故が起こり得る時ってのは、何かを動かそうとする時なんだよ。」 昔、先輩に言われた言葉が頭をよぎったりした。 戻っ

21.12.25 まずは純粋に学問を楽しむこと

こんばんは、多部栄次です。 毎日日記やっていきましょう。 メリークリスマス。ですね。 毎年恒例のクリボッチを極めていますが、ここまでいくと普通の休日とそう変わりないですね。精神的にも元気ないので家で大人しくしていました。でもケーキとチキンは食べたくなります。 猛吹雪で外が真っ白になっている夜でしたが、出かけて肉やピザといろいろ大好きなものを買ってきました。そんで長いこと開けてなかったシャルドネを開けて飲んでいます。でもやっぱり水がおいしいですね。まだまだ子ども舌です。

「夢を叶えるための文章表現」のまとめと考察

noteフェスに参加してきたので(いつの話だよ…)、まとめと自分なりの考察を書こうと思います。(大遅刻ごめんなさい) 鈴さんは今回の公演の中で、 であるとおっしゃっていました。 初めの第1,2,3章では、これら一つ一つのまとめを書いたうえで、さらに自分なりの解釈を与えていくことを試みます。そのあとの第4,5,6章では、言語化の必要性やメリット、メディアの在り方について考えていきます。 ①頭の中でこんがらがっているものを鈴さんが述べた「頭の中でこんがらがっている」とは、

研究を続けながら「社会人」5年を経験し(アカデミック社会に戻ってき)た話

 表題のとおり、修士課程を修了後、細々と研究活動を続けながら所謂社会人5年間を経験し、この度博士課程に戻ってきた私の身の上話です。ここでは特に、大学を離れた状況での5年間をどのように過ごしていたか、何を考えていたかについてメモ書きをしておこうと思っています。  なお、ミネルヴァの梟が(いるとして)飛び立つには時期尚早と認識していることもあり、現時点では下記に記した全ての選択の良し悪しを語るつもりはありません。 はじめに(結論):社会人として仕事をしながら研究を行えたかどうか

企業研究者:得意なことをいくつか持つととんでもない強みになる①

昨日、テレワーク上で仕事納めを迎えました。お蔭様で、研究所時代のプロジェクトに対して全社研究開発部門で最優秀賞をいただいたことに加えて、別のプロジェクトに対しても研究所長賞にもエントリーされたと聞きました。今年もコロナで苦しんだ1年でしたが、前向きになれるニュースでした。 大学と企業での研究における専門性 さて、企業研究職として12年間携わっていた中で、研究におけるあなたの専門は何ですか?と聞かれたときに、以下のように答えます。 学生の頃 ① 海洋生物、褐藻類、カルモ

研究は趣味であり道具

橋本謙 国際保健コンサルタント(自営業) はじめに国際保健コンサルタントとして働く傍ら、時おり研究に取り組みます。私にとって研究は、生業ではなく、趣味であり道具です。 本職は、途上国での人々の健康づくりのお手伝いです。研究では、これら活動現場での効果を確かめたり、記録をまとめたり、教訓を導いたりします。 この雑文では、まずこれまでの進路をざっと紹介し、続いて研究への思いや考えを綴りたいと思います。 高校、大学、大学院過去30年間のうち7割5分(約23年)を海外で過ごして

卒業論文をやる意味とは…?

大学4年生になり「卒業論文」(通称:卒論)という課題が 目の前に現れた。 私は「やる(取り組む)意味」が分からない…と疑問を持っていたので このnoteを書き整理していき、その真意に迫りたいと思う。 卒業論文とは…?卒業論文と調べると、基本的に上記のような内容が結果として出てくる。 したがって、学生生活で研究したことの 「最終報告」としての立ち位置であることがわかった そして、多くは卒業の条件として位置付けられていることが多い しかし、全大学の全学部に「卒論」という制度が

卒業論文や修士論文を書く学生へ

毎年,10名以上の学生の修士論文や卒業論文を添削する.これまで添削していて気になったことを,Twitterなどに書き散らかしたりしてきたが,まとめてメモしておく.(以下の文章は2015年2月に書いたものを編集したものです) 第1段階:正しく書く 論文に限らず,文章を書くときには,正しい言葉で書くことを常に意識すべきだ.読みやすいとか,分かりやすいとか,それらも当然大切だが,それら以前に,正しくなければならない. 誤字脱字のある論文原稿やレポートを書く人には,「そういうケ

書き終えて

卒論を書き終えて、特に何も感じることができなかった。達成感もなければ、書き上げられなかったという悔しさもなく、特に何も感じないのだ。取り組み始めて約二年。といったらあまりに大袈裟だけれど、それでも、向き合い始めてから書き終えるまで、これだけの期間を設けることは初めてである。とは言うものの、二年間の、730日のうちの何日間、卒論のことを考えていたかと問われれば、その日数は一か月にも満たないのだろうと自身の卒論に対する思いの甘さにびっくりする。 テーマは、『人を思うこと』で、孟

卒修論の博士前発表向けチェックポイント

毎年,研究室の学生向けに送っているメールの内容なのですが 毎年,研究室では(僕の出身研究室でも)教授が卒修論の発表をチェックする前に,ポスドクや博士課程の学生が集まって修士課程学生や学部生の発表シートをチェックする会をやっているのですが,それ以前のチェックがあまり効いていないような気がしていました.結果として,枝葉末節的な指摘に終始してしまい時間を使い果たすことが何度かありました.これは勿体無いです. そこで,学生向けに「ここは自分でチェックしておいてね」という内容を短め