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建築家 廣部剛司 言葉と音楽と建築と

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建築家の廣部剛司が思い立ったときに書いていくnoteを作成しました。
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#設計

幻のプロジェクトのために描いたドローイング

幻のプロジェクトのために描いたドローイング

自分1人の事務所が続くのは、いつぶりだろうか。
自宅からここは徒歩2分ほど。テレワーク中のスタッフとはzoomやChatWorkでやり取りしているけれど、やはり不思議な静けさ。
リニューアルしたwebのコンテンツ更新のためにデータを見返していると、
色々と思い出す。
これはとある指名コンペのため描いたパース。
残念ながら依頼には繋がらなかったけれど短期集中で挑んだ日々を思い返す。

幻のプロジェク

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「“山”と“谷”を楽しむ建築家の人生」

「“山”と“谷”を楽しむ建築家の人生」

週末に読了した「“山”と“谷”を楽しむ建築家の人生」。

7人の建築家に「かつて」と「今」について聞いたインタビュー集。
それぞれの建築家が辿ってきた道筋や現在の思想を知ることができる、というのはもちろんだか、インタビュアーをされたお三方に共通する視点が浮かび上がる。
それは、「実際のところどうなの?」ということ。

大学で学生達と向き合っていると、先の見えない不安や、いま目の前にある課題の大変さ

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雑誌「エンジン」に掲載された『Villa Escargot』の記事がwebに

雑誌「エンジン」に掲載された『Villa Escargot』の記事がwebに

雑誌「エンジン」に掲載された『Villa Escargot』の記事がweb記事に再録されました。

素晴らしいロケーションを生かし、海への眺望も空への視線も獲得したい、と言うご要望に対して、リズミカルな連続体で解いた別荘です。

取材は昨年末でした。「今」の住まわれ方が写真から伝わると思います。

海に向き合う夕景の雰囲気、見ていただけたら嬉しいです。

HPを全面リニューアル

HPを全面リニューアル

4/1は事務所にとっても新年度です。
それを機に、事務所のHPを全面リニューアル致しました。

事務所内で2ヶ月ほどかけてサイトの構築をしました。
今まで手掛けた仕事に対して、タグを設定。
気になるタグに関係するものを集めて表示出来るようになりました。

また、文章も写真を見ながら読みやすいようにレイアウトしております。
アドレスも新しくなるため、あらためてお知らせさせて頂きます。

宜しくお願い

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今できること

今できること

先日、現場の帰りに車の中でスタッフと駒沢公園の話になりました。

自分の師匠、芦原義信先生の名作ですが、二人は訪れたことがないという。そこで、そのまま足を伸ばして駒沢公園に寄りました。

自分にとって忘れがたい接点は、大学2年生の時に図書館で借りた「外部空間の設計」。例えば、この駒沢に建っている塔が、階段を進むことによってその見え方を変化させていく。この本にはシーケンシャルな動きによって変化してい

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「U・T」

「U・T」

いつも、建築が竣工するときに一文を書くようにしている。これは土曜日にお披露目を行う個人住宅について書いたものです。

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時間の流れかたは、その環境によって変化していく。
何かに熱中している時間は短く感じるし、無為に過ぎゆく時間を待つのは長く感じるもの。
行為と環境が結びつく場が建築なのだとすれば、設計でコントロールできる時の流れもあるのではないだろうか。
この住宅を設計しながら強く意

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三鷹市の「U・T」内覧会のこと

三鷹市の「U・T」内覧会のこと

弊社設計で手掛けております三鷹市の住宅「U・T」。

3/14 (※3/15は中止) に内覧会を行います。

内覧会は、基本的に設計依頼を検討されているかた、建築関係者、弊社設計に共感を感じて下さっているかた向けに限定公開で行っております。

個人住宅の内覧会ですので、クライアントのためにもセキュリティーには留意する必要があります。しかし、実際に空間を感じて頂くことでしか読み取っていただけない部分

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「PHASE DANCE」動画公開

「PHASE DANCE」動画公開

昨年末に撮影しました伊豆高原の別荘動画の編集が完了したということで、弊社サイトにて
さきほど公開致しました。

「PHASE DANCE」というタイトルから
友人のダンサー、西山友貴さんにお願いしまして、パフォーマンスしていただいています。

BGMはお恥ずかしながら自分が演奏しております。。。
(ギターの多重録音です)

写真ではやや伝わりにくいシーケンシャルな空間、別の角度で感じて頂ければ幸い

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深めていくことでしか見えてこない世界

深めていくことでしか見えてこない世界

設計のプロセスは、いつも旅をしていくように移り変わっていく。

始まりは敷地を訪れ、クライアントと語らうこと。そして、住宅であれば、そのご家族がどう過ごしていかれるのかを想像していくことから。スケッチブックにペンを走らせながら、建築と繋げていく。

スケッチブックのなかの旅は、しばらく続く。スケッチブック、三角スケール、色鉛筆があれば、どこでも考えることができるし、描いていなくても頭のなかで想像し

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建築と音楽の<実は親密な>関係

建築と音楽の<実は親密な>関係

(おそらく)今年唯一となるライブまで2週間を切りました。音楽は自分にとっては、自然と「建築」に結びついています。

そのわけを書き始めると自分の場合かなり長くなってしまいますが(時間がないときはつい「建築よりキャリアは長いので」などと言ってしまいます…)、端的に思いついたことを綴ってみますと…

例えば、10/9のライブで演奏する予定の新曲があります。もう長いこと、ギター+ベース+ドラムの三人だけ

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変わらないもの、移り変わっていくもの

変わらないもの、移り変わっていくもの

今朝拝見した、お問い合わせメール。都内で住宅を考えておられる方からのものでした。

そこに書かれていた内容に、これまで弊社で手掛けてきた建築のバリエーションが豊富であること、経年で味が出てくるような家をつくられたいという想いが書かれていました。

お返事を書いているうちに、これは自分が普段から大切に思っていることだなぁ…と改めて感じました。それをここにも転載します。

ひょっとすると、構えて書く文

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水辺の空間とバワの建築

水辺の空間とバワの建築

大学の教え子がスリランカに行くという。熱心な学生でオープンデスクにも来たいと。それならば…と、インターンの最終日に3月に訪れたスリランカの写真を見せるプチレクチャーをすることに。

建築家 ジェフリー・バワの作品を巡ることを主目的としたツアーに参加したのが3月上旬のこと。それからずっと、整理せねばと思いつつ4000枚近く撮影した写真はそのままになっていたけれど、ここで一念発起。1/10くらいに絞り

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