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「老害」扱いされないためのアンガーマネジメント

不機嫌な人と付き合う「コスト」は100倍

いつも不機嫌な人と付き合うのには相当な「コスト」がかかる。
話しかけるほうは朝から気が重く、他の仕事が手につかない。

「どのタイミングで声かけよう…」などと余計な心配で時間をとられる。それは数時間に及ぶこともある。

不機嫌な人や怒りっぽい人、イライラしている人と付き合うのはコストがかかるから、それ以上のメリットがないと誰からも相手にしてもらえなくなる。

イライラは双方傷つくもろ刃の剣

怒りっぽい人は心臓発作や脳卒中のリスクが高いという研究結果がある。他にも免疫細胞の機能低下など、健康面でのリスクが高まるとされている。

また、不機嫌で高圧的な人は相手を萎縮させ、精神的ダメージを与えて健康を害する。

このように、「機嫌が悪い」というのは自分にとっても相手にとってもシンプルに害悪でしかない。

アンガーマネジメント専門家の安藤俊介さんによると、高齢になると”執着” ”孤独感” ”自己顕示欲”の3つの理由で怒りっぽくなるという。

過去の歴史への執着と、社会的役割を失うことによる孤独感、認めて欲しいがあまりの過剰な自己主張が「怒り」に形を変え、現れてくるようだ。

高齢化した世界が「執着」と「自己顕示欲」に支配されていくのだとしたら・・・。現在のウクライナの状況をはじめ、思うことは多い。

国際政治は感情で動くものではないが、高齢化によってあらわになった構造的な課題としっかりと向き合うべきだと思う。

戦争はいつだって老人が始め、若者が犠牲になる。そして若者もやがて老人になる。

たいせつなのは地球には80億個の人間の物語があると理解すること。そのうえで自分たちなりの意思決定をすること。対話の可能性を探りつづけることだ。

「執着」と「自己顕示欲」に支配されない確かな人格を育んでほしいと子どもたちには伝え続けたい。

重要なのは、怒らないことではない。
わたし自身も気が短くて怒りっぽい。PCが起動しないだけでイライラを抑えられない人間だ。普段は無口で声も小さいのに、感情が高ぶると急に大声をあげてしまうのもタチが悪い。

「怒りは感じても大丈夫」そう言ってもらえるだけでだいぶ救われる。『怒らなくてもいいことは怒らない』『怒る場合は表現方法や場所を選ぶ』といったアンガーマネジメントがわたし達には必要だ。

イラっとしてキレそうになったら手首の脈拍を数える

中学一年生の息子がいいことを教えてくれた。

オンライン対戦ゲームのフォートナイトで理不尽な負け方をすると、机にこぶしを叩きつけたくなるらしい。そんなときは手首の脈拍を数えるといいのだそうだ。

なるほど、試してみると自分の感情を脈拍を通じて客観視しているようで、不思議と気分が落ちついてくる。

他にもアンガーマネジメントの手法として、「怒りを10段階で点数化する」「その場から移動してみる」「深呼吸して6秒数える」ことが有効らしい。

老害扱いされないように、イラっとしたときの自分なりのルーティンを持っておくと良さそうだ。

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