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【運用型広告】ロジックツリーを運用型広告に当てはめて考えてみた(図解あり)

こんにちは、yokoyamaです。

今回は「ロジックツリー」について、運用型広告と絡めてまとめてみました。

運用型広告は、その名の通り「運用」していく事が重要になるため、課題の発掘〜課題解決方法の選定、施策実行、といった、PDCAサイクルを回しながら、広告主の課題解決へと導く事が最重要ミッションとなります。

その中でも、
・課題の発掘(課題を正しく特定する事)
・課題解決方法の選定(その特定した課題の解決策を正しく導く事)

は施策実行の前の根幹になるので、特に大事な部分となります。

またその課題や状況を「クライアントに同じ目線で、正しく理解してもらえていること」も重要になります。

その課題発掘課題解決方法の選定を行う際+正しく理解してもらう際に有効な思考ツールが、今回のテーマでもある「ロジックツリー」になります!

この「ロジックツリー」を活用する事で、原因特定や解決策の特定、などを効率的に行う事ができるようになります!


なのでこの記事では、
・そもそも、ロジックツリーとは
・運用型広告におけるロジックツリーとは

をまとめてみましたので、ぜひ読んでみてください! 

※今回は方法論をまとめていますが、広告主との目線合わせ(コミュニケーション部分)に関しては下記noteを合わせてご参照ください
■本記事の対象者
・ロジックツリーを具体的に理解できていない方
・運用型広告に携わる方(特にビギナーの方)
■獲得して欲しい知識
・ロジックツリーの活用方法
・運用型広告での数値改善における、正しい構造分解


■ ロジックツリーとは?

直訳すると「論理の木」で、問題を木(ツリー)のように分解して、その原因や解決策を論理的に、モレなくダブりなく(MECE)探すためのフレームワークとなります。

<引用説明>
問題の分析や、課題の整理の結果をツリー構造として表現したものであり、目的によって様々な種類がある。[出典: wikipedia]

MECE(モレなくダブりなく)を意識して上位概念を下位の概念に分解していく際に用いられる思考ツール。問題解決で、本質的な問題がどこにあるのかを絞り込む場面や本質的な課題に対して解決策を考える場面などに用いられる。[出典: グロービス経営大学院MBA用語集]


■ ロジックツリーを活用するメリット

 問題の全体を把握し、論点ズレをなくす
 問題を深堀りし、原因を特定できる
 問題の、解決策を考えやすい
 アクションの優先順位をつけやすい
 アクションの必要性を共有しやすい


 問題の全体を把握し、論点ズレをなくす
問題に対してMECEに分解していく事で、問題の全体像を洗い出す事が可能となります。
その全体像が「ツリー状に見える化されている事」で、関係者に対しても問題や解決策に対して論点のズレを無くすことが可能となります。

 問題を深堀りし、原因を特定できる
MECEにロジックツリーを作成することで、複数考えられる原因に対しても正しく、モレ無く問題特定をすることが容易に可能となります。
また、その原因を構成している根本的な問題も発掘することも可能となります。

 問題の、解決策を考えやすい
問題を深掘りすることが出来ているため、その問題を本質的に解決できる方法も考えやすくなります。
また、解決したい原因を大本の問題として新しいロジックツリーを作成することで、さらに見やすく構造分解をすることも可能となります。

 アクションの優先順位をつけやすい
問題を正しく特定することができるため、そのアクションに対しても優先順位をつけることが可能となります。
複雑な問題であったり規模の大きな問題に対しては、解決までに時間や工数を割かないとならない場合など、優先順位を正しく付けることが出来るというのはとても大きなメリットになります。

 アクションの必要性を共有しやすい
全体像の把握〜原因特定、問題解決、アクションの優先順位など、各関係者との目線合わせが出来ている事で、アクションに対しての共有は簡単に行えます。
自分(自社)の考えの共有やその考えに至った背景など、他者に理解してもらうことは、とても時間がかかり、スキル差が出る部分です。しかしロジックツリーによって、その全体像が見える化出来ていることで、状況理解のハードルが下がり、アクションも遂行し易くなります。


■ ロジックツリーを作成するにあたって重要な3つのポイント

例)朝の電車が混んでる原因

図1

出典: 株式会社ベネッセi-キャリア Dodaキャンパス

ロジックツリーを作成するにあたって重要なポイントを3つまとめてみました。

<ロジックツリーを作成するにあたって重要なポイント>
① 各レイヤーをMECEに分けること
② ツリーに枝に進むに従い、具体化されるようにする
③ 具体的な原因・行動が大本の問題と論理的に関連しているか


① 各レイヤーをMECEに分けること

MECE(モレ無くダブりなく)に作成出来ないと、致命的な原因の漏れにも繋がりかねませんし、
反対に、MECEに作成できることができれば根本の課題解決へと正しく導くことが出来ます。

なので、
「みんな当たり前にわかってるよね」
「現実的に可能性の低い選択肢だから」
と決めつけず、とにかく全て洗い出すことを意識してみてください!

ブレストベースでミーティングを行うなど、複数人の意見を聞きながら進めるとMECEに作成することが出来るのでオススメです!


② ツリーに枝に進むに従い、具体化されるようにする
問題に対して解決策を先行して考えてしまったり、自身の経験から発想してしまうと、枝をすっ飛ばしてしまうことになります。
(例 朝の電車が混んでる原因は? → 学生が増えたからだ)

枝を飛ばして考えてしまうと、間違えではないものの「他の選択肢をなくしてしまう(=モレが出てしまう)」ことになり、正しい原因究明が出来ないことに繋がりかねません。

出来るだけ「枝に進むに従って具体化させること」を意識しましょう。
こちらも自分だけでなく、他の人に見てもらうことで気づける部分になります!


③ 具体的な原因・行動が大本の問題と論理的に関連しているか
ツリーが進むにあたって、より原因が具体的になってきます。その際、その原因(図でいう最右部)が大本の問題(図でいう最左部)と関連している必要があります。

大きな問題の場合、ロジックツリー自体も大きく複雑になっていきます。
その場合、考えていくことに集中しすぎて大本の問題からズレていってしまう場合も発生しうるため、中間ポイントなどで「大本の問題と論理的に関連出来ているか」を確認することをオススメします!


■ ロジックツリーの種類

ロジックツリーには、
☑︎ Why tree(原因究明ツリー)
☑︎ How tree(問題解決ツリー)
☑︎ What tree(要素分解ツリー)
☑︎ KPI tree(KPI作成ツリー)
など、いくつか種類があり、「何を把握したいか」によってツリーを変化させることができます。


☑︎ Why tree(原因究明ツリー)

図1


Why(なぜ)を繰り返しながら枝を分解させることで、原因を究明していきます。
重要な考え方は変わらないため、MECEに考えていくことで、正しい原因究明をすることが可能となります。


☑︎ How tree(問題解決ツリー)

図1

出典: 株式会社ムービン・ストラテジック・キャリア

How(どのように)を繰り返しながら枝を分解させることで、問題解決方法を導きだします。
こちらも「脂肪除去」のようなパッと出ないような方法も、モレ無くダブり無く考えていくことで出すことができています。
(ちょっと極論な気もするのですが、ここまでいくことが大事なんですね!笑)


■ 運用型広告におけるロジックツリーとは?

これらの基本的なロジックツリーの考え方を踏まえた上で、運用型広告に当て込んで考えてみたいと思います!

例1)CVを増やす

図1


運用型広告の経験者であれば、
ーーーー
①「CVを増やす方法=LP改善、クリエイティブ改善、ターゲットや配信面の拡大」などの方法がパッと思いつく
②その選択肢の中から「何を深掘りして優先的にアクションを起こすか」が経験則に基づいて見えてくる
ーーーー
といったことが可能かと思います。

しかし知識や経験のない人にとっては、言葉だけを伝えても表面的な理解だけになってしまい、正しい理解(腑に落ちてもらうこと)をその場でしてもらうことは難しいです。

そこでロジックツリーを活用して「構造的に分解し、全体像を見える化すること」で、正しい理解からの効率的な連携を図ることが可能となります!
※すごく細かいロジックツリーとなっているため、活用の際は相手の知見や状況によって抜粋することをオススメします


例2)CPAを下げる

図1

図1


CPAの改善方法に関しても、
「CPA=CPC÷CVR」といった計算式を知ってる人は「CPCを改善する or CVRを改善する」といった2択から考え始めることが出来てしまうと思います。

ロジックツリーのような構造を把握した上での活用であれば問題ないものの、「教えてもらったから」という方法論だけ理解してしまっている方は一度目を通してみてください!
全体を把握することで、「他方法の理解」や「優先順位的に選択すべきもの」などが見え、知見の深みが出てくると思います!


特に知見のない人や新人教育などの際は、最初から方法論を知る(教える)のでは無く、
ロジックツリーなどを活用した「全体構造からインプットをすること」で正しい理解をすることをオススメします!
(方法論だけ語ってしまうと、言葉を借りただけの浅さが出てしまう為)


■ まとめ

今回は「ロジックツリー」に関して、情報をまとめながら書いてみたのですがいかがだったでしょうか。

私自身、よく耳にするワードではあったものの正しい理解ができていなかった部分だったので、今回のnoteを機会に再理解することができたと思ってますし、まだ若い(と言われる)年次でブラッシュアップできたことはポジティブでした。

論理的な原因究明や問題解決は、運用型広告に限らず、ビジネスを行う上でとても大事ですし、上長の方ほど浸透していて「会話ベースでも全体の見え方が違うな。」と思うことが多々あります。

出来るだけ若い年次のうちに、ロジックツリーを活用して「体(頭)に浸透させること」で、経験則として身につくと思います。
資料として作り込まずに紙に書き出すだけでも、頭の整理になるはずですので、ぜひ小さなことから活用してみてください!

<まとめ>
☑︎ ロジックツリーとは、問題をツリー状に分解して、その原因や解決策を論理的に、モレなくダブりなく(MECE)探すためのフレームワーク
☑︎ ロジックツリーを活用することで、原因や解決法の正しい特定、目線を合わせることができる
☑︎ 運用型広告でもロジックツリーでもロジックツリーを活用することで、方法論だけでなく「全体把握からの正しい理解」を行うことができる


最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

【Appendix】
・ロジックツリーテンプレート

https://ferret-plus.com/useful-items/5b3db2d26ef5e41d73000026
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