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ミドルリーダー🚩|嫌われることを恐れるな ~貞観政要的考察

 こんばんは。中国古典を中心に日々の組織運営、自己成長に役立つ記事を書いて自分、組織の成長、そしてこのnoteを読んでくださったみなさんのお役に立てる人間を目指しています。

 お盆休みの貴重な時間を着々と消費しています。あらためて読み返したい本、みなさんのnoteの記事で紹介されていた気になる本、フラッと図書館で借りた本、積ん読が増えてまいりました(汗)。

 さて、今回は、ミドル層に向けた書籍「ダークサイド・スキル」から学んだこと、中国古典との関連性などについて考察していきたいと思います。


 この本は2017年に出会ってから、年に数回、パラパラと目次をみて、気になるところを読み返しています。最近、中国古典を読み漁るようになり、この本を読んでみると、「あ、これ、孫子の兵法だ、お、こっちは貞観政要だ」という気づきがあり、面白いものです。


「堂々と嫌われろ」

 ミドルリーダー(中間管理職)のスタンスとして、「堂々と嫌われろ」というのがあります。

・嫌われることを厭わず判断せよ。
・そもそも職位によって判断の時間軸が異なるのだから、担当者が望んでいない判断をすることは当然。
・小さな判断の先送りをするな。
・好かれるより畏れられろ。

 心臓に生えている毛が少ない私としてはこのフレーズを読むたびに引っかかってしまうのですが、本質的に組織が長期的に正しい方向に進んでいることが、組織に生きる人々にとって望ましい方向である、と考えれば至極妥当なことです。

貞観政要より

 貞観政要について出口氏が語っている↓において、以下の要点を説明しています。

・正しく考えられる人は、頭の中に時間軸を持っている。
・目先の小さな利益に目がくらむと、大きな利益を失う。

 これらは、ダークサイド・スキルで言っていることと同じですね。
また、出口さんの解釈では、リーダーは「好かれる」か「畏れられるか」という二項対立論ではなく、以下の解釈をしています。

・腹落ちさせるために、なぜそうなるか道理を説明し納得させる
・徹底的に部下に任せて気を抜かせない(責任をもたせ、上位基準で提案をさせる、ということと私は解釈しました)。
・物事をタテ思考(歴史に学ぶ)と、ヨコ思考(自ら見聞を広める)を持ち、少ない情報から「早く」「正しく」類推して決断する。

このアプローチは非常に参考になります。

まとめ

 「堂々と嫌われろ」は、嫌われることをする、ということではなく、
「リーダーは目先の利や、部下を慮ったうえで判断すると間違いを起こす。トータル思考で判断せよ。」
というメッセージなのだ、と捉えています。
 貞観政要では、部下の持ってきた事案を決断するにあたり、
「視座を高く部下に思考させ、上司と同じ判断基準で結論を持ってこさせる、上司はタテ思考とヨコ思考で素早く判断する。」
 というやり方が理想である、と私は捉えました。

 必ずしも解釈が正しいわけではありませんが、日々の判断においての心構えについて、あらためて考え直すことができました。





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