たまにメモする人

ここで書いているのは、個人的な意見で、所属組織の見解などとは関係ありません。また、夜や…

たまにメモする人

ここで書いているのは、個人的な意見で、所属組織の見解などとは関係ありません。また、夜や休日に頭の整理のために書いているものです。

マガジン

  • あーき

    アーキテクチャについて解説してみようかなと思いました。

  • 最近のとぴっく

    ネットなどで話題になっている最近の社会のデジタル化やデジタル・ガバメント関連トピックを解説していきます。

  • データスペース

    データスペースに関連した記事をまとめました。

  • CDO

    デジタル庁のデータ戦略統括(政府の実質的なCDO(Chief Data Officer))をしてきて、戦略作り、基盤つくり、チーム作り、国際調整や、様々なCDOとの交流から得られた経験などを書いていきます。

  • 研修

    デジタル庁のデータチームで行っている研修のビデオと教材です。

最近の記事

Interoperable Europe法って知ってますか?

最近はヨーロッパで3月13日に可決したAI法で盛り上がってますね。一方で、3月4日に可決されたInteroperable Europe法は日本では全く報道されていません。 これまでも、個人情報にかかわるGDPR、デジタルサービス法、デジタル市場法、データ法やオープンデータに関する指令等の様々なデータに関する法制面の整備がされてきました。 ここで、地味に公開されたのがInteroperable Europe法です。欧州全体での行政部門のインタオペラビリティを確保して、行政の

    • グラフ・テクノロジを考えてみないか

      グラフ・テクノロジというと、国内のほとんどの人が、データ可視化の手法と考えるのではないでしょうか。 そうではなく、いま世界で注目されているデータのハンドリング技術です。 Linked dataやセマンティック技術というと聞いたことがあるという人が増えるかもしれません。 日本と世界の認識のギャップ日本でデータベースというとRDB(リレーショナルデータベース)が基本であり、それを高速処理するためのデータレイクの話しか出てきません。グラフ技術に関連する話は、情報サービス産業協会の

      • ワンスオンリーの物語は描けているか?

        日本の行政が圧倒的に世界に後れを取っている分野がワンスオンリー手続きです。日本では、認証やデータ等の個別の技術分野毎に取り組みを進めることが多く、全体の物語を考える人がいないのでなかなか良いサービスができません。 ワンスオンリーとは何かワンスオンリーとは、一度提出した情報を関連の手続きなどで再利用し、利用者の利便性を大幅に向上させる考え方です。民間では当たり前のように行われています。 ショッピングサイトに行ったときに、最初にユーザー登録として各種情報を登録すれば、次回以降は

        • ソフトウェアエンジニアリングの課題

          ソフトウェアエンジニアリングのリスタートの検討をしていますが、やはりいちば大切なことは課題の把握となります。そこで、様々な立場から見た課題を整理してみます。 発注者にとっての課題なんといっても、コストと工期が課題になります。緊急プロジェクトで呼び出されたときにも、まずは「どのくらいの期間でできる」と聞かれ次に「いくらかかる」と質問が来ます。そんなのもピンキリであり、なかなか一言で答えにくいですが大枠で答えることが求められます。 そこは経験で何とか答えてしのぐわけですが、その

        Interoperable Europe法って知ってますか?

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        記事

          CDOにとってのリーダーシップとは

          最近のリーダーシップ組織を移動し、新しくなったこともあり、改めて、最近のリーダーシップ論ってどんな議論がされているのか調べてみた。といってもgoogleで「優れたリーダーの条件」と検索しただけだが。 検索結果の上位4つをあげると さらに、ChatGPTに同じ質問をすると なるほど。 それを踏まえ、これまでの取り組みを反省し、今後の新しい組織つくりを考えると以下がポイントではないか。 (15の条件とか多すぎて日々目指せないし) ビジョンと一貫性 ポジティブな思想と熱

          CDOにとってのリーダーシップとは

          データやアーキテクチャの話に出てくる参照モデルって何だろう

          データやアーキテクチャに関する説明を読むと、参照モデルやリファレンスモデルという言葉をよく聞くだろう。ふわっとしていてわかりにくいという質問をされることが多いので整理しておきます。 参照モデルとはなにかまずは、wikipediaを見てみましょう。 このような定義がされていますが、簡単に言うと「よく設計された雛形」というのが分かりやすいのではないでしょうか。 雛形があると簡単に、類似なものを設計したりできますよね。でも雛形って、それが本当に合理的なのかってわからないです。前

          データやアーキテクチャの話に出てくる参照モデルって何だろう

          ベースレジストリの欧州での取り組み

          ベースレジストリは、デジタル化の重要な資源であるデータの中核として各国が重要施策として推進していますが、その辺の最新情報を改めて整理してみましょう。 そもそも、欧州でベースレジストリはどのような位置づけなのか欧州の一部の国でベースレジストリの整備を進めていましたが、EU全体として展開をしようと、2016年に本格的なベースレジストリ・プロジェクトであるABR(Access to the Base Registries)を開始しました。 その目的は、 国内や国境を越えたベースレ

          ベースレジストリの欧州での取り組み

          ソフトウェアエンジニアリングを再起動

          新しい職場では、ソフトウェアエンジニアリングも担当というか、日本のソフトウェアの一大拠点であったソフトウェアエンジニアリングセンターの後継の仕事をすることとなりました。 みんなから、データばかりやっていると思われがちですが、実は昔からソフトウェアエンジニアリングに取り組んできていて、このnoteの写真は自宅の本棚の一部であり、見ての通りかなりマニアな本が並んでいます。日本情報システムユーザー協会(JUAS)のデータ品質研修や経済産業省のCIO研修の中で品質の講義もしていまし

          ソフトウェアエンジニアリングを再起動

          ISOのデータ品質管理の取り組み

          データ品質の重要性が指摘される中で 、従来のデータベースやシステム視点のデータ品質管理でなく、もっと大きな視点でのデータ品質管理が求められている。 品質管理というとISO9000を思い浮かべる人がいるだろう。もっとシステム設計に近い人はISO24012を思い浮かべるだろう。でも、最近のデータ品質管理を考えるなら、他の標準も考える必要がある。 ISO9000ISO9000は、品質マネジメントシステムの標準で、国内で広く普及が進んでおり、認証を取っている企業もおおい。一方で、マ

          ISOのデータ品質管理の取り組み

          米国政府のデータ品質管理の取り組み

          データ品質の重要性が指摘される中で 、従来のデータベースやシステム視点のデータ品質管理でなく、もっと大きな視点でのデータ品質管理が求められている。 ソフトウェアエンジニアリング視点での整理も必要であるが、ここでは国内最大のデータオーナーである米国政府の取り組みを整理してみたい。 情報品質法(データ品質法) 米国政府は透明性の向上に力を入れてきているが、政府の情報を正確に公開するため2001年にConsolidated Appropriations Act, 2001のSec

          米国政府のデータ品質管理の取り組み

          アドレスってなんだ。どうしたいんだ。

          日本の住所の話が盛り上がっています。誰もが、この住所なんて読むんだろうと思ったり、不思議な住所に出会ったことがあると思います。また、誰もが指摘するのが京都の住所の難解さです。 住所の専門家ではないのですが、なんだかんだ長い間関わってきたので、これまでの流れを整理してみました。 住所ってなんだ、アドレスってなんだそもそも住所という言葉からつまずいてしまいます。 住所とは正確に言うと「読んで字のごとく”人の住む所”であり、それ以外の土地の位置は所在、所在地という言葉を使うべきで

          アドレスってなんだ。どうしたいんだ。

          米国のデータ戦略はどう進んでいるのか

          最近は欧州のデータ戦略が注目されているが、米国はどうしているのかという話をよく聞かれる。確かに、米国政府のデータに関する取り組みはしっかり行われているものの、断片的というかプログラム単位の情報が多く、全体像が分かりにくい。 そこで歴史を紐解いてみることとした。 もともと、データに関して米国は進んでいるシステム設計を行うときにに必ずデータベースについて検討を行うが、主要なデータベースはほとんど米国製である。また、データ設計手法やツールも米国製が多い。インターネットをはじめ、ネ

          米国のデータ戦略はどう進んでいるのか

          データスペースって具体的になに?

          データスペース概要欧州委員会は、2020年の欧州データ戦略でCommon Data Spaceを重要な柱に位置付けている。データスペースは、データを集積し、利用しやすいエコシステムを構築しようとしている。目的によって各分野の詳細は異なるが、共通のガバナンスコンセプトとモデルを使うことで、異なる業界に適用できるようにしている。 欧州委員会は制度的な整備をするとともに、様々な支援プログラムで共通的基盤の整備を進めている。例えばConnecting European Facili

          データスペースって具体的になに?

          データスペースをきちんと理解する

          あらゆる社会活動においてデータが活用され、生活スタイルや産業構造を変えている。さらに、AIの急激な変化により、今後その変化のスピードが加速すると考えられ、グローバル化の進展と合わせて戦略的にデータ駆動社会について考えていく必要がある。 こうした中で、国境を越えた活動空間としてのデータスペースが注目されている。米国を中心とした、個人活動に対する経済圏の展開、欧州を中心とした法人活動をに対する経済圏の展開、そこでのガバナンスの仕組みが世界のあらゆる活動に影響を与え始めている。

          データスペースをきちんと理解する

          データ整備にはツールが重要

          データ駆動社会といわれていますが、AIが出てきてさらにデータの重要性が増しています。 データの連携や利活用をしやすいようにデータモデルなどを政府相互運用性フレームワークで整備してきましたが、データモデルは所詮はルールにすぎません。 これを実装するのにスキーマやツールの提供をすることが有効です。 スキーマの提供これはやらなければと考えていますし、デベロッパーの方々からも要望があるのですが、まだ提供ができていません。schema.orgのようにコミュニティ化して検討することも考

          データ整備にはツールが重要

          あらたな冒険の旅に出ます。

          ここ数年、データ戦略に集中的に取り組んできましたが、進めるためのレールは引けたので、次なるステップに進みます。 今度は、DX、データ、ソフトウェア・エンジニアリング、システムズ・エンジニアリング、イノベーション人材を見る重要なポジションを任せていただくこととなりました。 実質的な政府のCTOでありChief Strategistであった「政府CIO上席補佐官」、実質的な政府のCDOである「データ戦略統括」をやってきましたが、今度は政策ではなく、この国のデジタル社会の基盤を

          あらたな冒険の旅に出ます。