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税法の考え方:大人も読みたい!中学生からの租税教育⑥

 今回は、シリーズ『大人も読みたい!中学生からの租税教育』第6弾。前回第5弾は税法の体系を見てきましたが、今回第6弾は税法の考え方を見て行きます。表紙カバーも、女性が何やら考えているシーンを。なんだか楽しそうですね。・・・日本の税法も、楽しく勉強していきましょう。

 前回の振り返りから入ります。下図が”税法の体系”になります。税法の親玉である”国税通則法”と頂点に、所得税法、法人税法・・・と各税法がぶら下がっており、更に各税法の下に施行令施行規則とぶら下がる形になります。なお、例えば所得税法にぶら下がる施行令でしたら”所得税法施行令”、更に施行規則でしたら、”所得税法施行規則”と呼ばれます。更に前回は措法(租税特別措置法)について説明してきました。今回は、税法全体の考え方について説明していきます。

各税法に施行令、施行規則とぶら下がる体系。

 税法で大切な考えは、納税者に「公平」と感じてもらうこと。『租税教室③:税金ゲーム実況してみた』では、小学生の皆さんに、実際に税金ゲームを通じて、公平の考え方について体験してもらう授業を実況中継しています。宜しければ、覗いて見てください。

 今回は、『租税教室③:税金ゲーム実況してみた』で紹介した公平な税金の考え方について、更に深掘りします。

今回は税金ゲームを前提に、更に深掘りしていきます。

 何やらグレートサイヤマン(!?)らしき、謎のヒーロー”税キング”が描かれていますが、租税教室③:税金ゲーム実況してみた』では日本税理士連合会のHPの資料・イラストを引用しながら、実況中継させてもらいました。今回は、”公平な課税”という考えを、更に”どんなものに課税(What)”と、”どのように課税(How)”に分解して説明します。

 まず最初に、”どんなものに課税(What)”について見ていきます。実際には3パターンに分類され、①所得課税、②消費課税、③資産課税、に分類されます。そして既に説明しました”国税四法”をあてはめると、下図の通りになります。

3つの課税パターンに分類されます。

 ・・・本筋とは関係ありませんが、所得税の腹に絆創膏が・・・。これは前回の税法の体系の中、措法の説明で受けたダメージです。

回想シーン:前回(税法の体系)は、時限立法である措法について説明。

 次に、”どのように課税(How)”について見ていきます。課税の方法としまして、税の支払い能力に応じて税負担する”応能原則”という考え方と、行政サービス等、受益に応じて税負担する”応益原則”という考え方の2通りがあり、前者は累進税率、後者は比例税率を使って税額を算出します。

応能原則と応益原則に基づき、各々税率の考えも異なります。

 ん!?右下部分で消費税が塞ぎ込んでいますね・・・。消費税はどの納税者にも一律の税率(例えば10%)と課税されるので、法人税等と同様、比例税率に区分されるのですが・・・。これは、次回第7弾の伏線ということで、次回ご説明します。

 次回予告です。今回は、税法の考え方を切り口に、”公平な課税”について、掘り下げてきました。”公平な課税”を更に理解して頂くために、『鉄の女』をキーワードに、次回ご説明します。
 鉄の女・・・。まず連想するのは、ドラマ『半沢直樹』第7話(2020年8月30日TBS系放映)で“鉄の女”の異名を持つ開発投資銀行の谷川幸代を演じた、女優の西田尚美さん。この第7話が”神回”とも囁かれているほどです。
 次回、シリーズ『大人も読みたい!中学生からの租税教育』第7弾もどのように展開していくのでしょうか。ちょうど同じく第7回になりましたが、視聴率ならぬ、多くのPV&スキが集まれば良いなぁ・・・と考えています。

ドラマ『半沢直樹』第7話の1シーン。中央が“鉄の女”谷川を演じた西田尚美さん。

<以上となります。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。>

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