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ハンモックは買うくせに季節家電が買えない私


扇風機、そしてヒーター。
毎年夏と冬に私を悩ませる二大家電である。

私の家にはエアコンが一台ある。
というかそれしかない。
エアコンの他に、暑すぎる夏に対抗するのはうちわ、寒い冬に対抗するのは少しもこっとしたスリッパ。あるとしたらそれくらい。

だいぶ原始的だ。対抗策がしょぼすぎる。
そしてそのせいで毎年夏も冬も、毎回懲りずに「暑い」「寒い」と言い続けている。


夏のエアコンはつければ涼しいのだが、私はエアコンの風が直接当たるのが何よりも嫌いな直風嫌いマンだ。
レストランなどのお店や一定時間座る場所に入るときは、必ずその室内の空調設備を見て、直風が当たらない席を選ぶ。

生まれてから約20年、エアコンも扇風機もない世界で住んでいたからか、暑がりなくせにどうも体に冷たい風が当たるのが許せないのだ。
とはいえ、エアコンを消してしまっては暑くて耐えられない。
ONとOFFを繰り返すのが一番電気代がかかるし、環境にも良くないと聞いたことはあるものの、私はエアコンとのうまい付き合い方がわからず、毎年とても苦労している。

冬のエアコンも然りだ。
冬は寒い。かなり寒い。
エアコンを付けていても下の方には温かい空気が降りてこないこともあり、いくら暖房をつけて過ごしていても真冬は耐えられない。
正直「北海道よりも東京の冬の方が家の中は寒い」といつも思っている。
使っている暖房器具がまるで違うので比べてもしょうがないのだが。


そんな不自由な夏と冬を過ごしながらも、私はエアコンと併用して使う暖房器具、冷房器具を買うのに二の足を踏んでいる。
もうかれこれ4〜5年は踏み続けているのではないだろうか。
勢いでハンモックを買ったり芝を10mも買ったりするくせに。

自分の妄想に向かって無駄っぽい買い物はほいほいとするのに、必要であるものほど慎重になり過ぎて逆に買えないという困った性格だ。

でも、買えない理由はわかっている。
私は「その季節しか使えない大きなもの」を買うのが嫌なのだ。
ハンモックという特大ブーメランがこちらに向かって飛んできている気がするのは一度無視して欲しい。(ハンモックは夏が最高だけど冬も案外気持ちいいし、使えないという訳ではない...もごもご)

ではなぜ嫌か、それはシンプルにしまう場所に困るからである。

我が家はそんなに広くない。収納も限られている。
一年のうち数ヶ月くらいは快適な生活をもたらしてくれるかもしれないが、一年の半分以上も収納の中で幅を利かせる存在を買うというのがなんとなく気に食わなくて、どうしても私の2歩目の足を躊躇わせる。重厚感のあるケースや段ボールも取っておかなきゃいけない気持ちになるし。
とにかく場所を取る、というイメージがあるのだ。
イメージだけで躊躇している部分もある。

そんなこと言ったら鍋やガスコンロなども、出動回数の割にかさばるものだろうとも思うのだが、家電というところが、そしてその大きさが毎年私を悩ませている。


家電はむしろ大好きだ。
家電量販店を用もないのにぐるぐる見てまわるのも好きだし、新しいデザインの家電を見たりするとわくわくする。
正直いっぱい欲しい家電がある。
だからこそ、その分悩みすぎて買えない。

あとは、最近の新しい家電のカラーリングがなぜかどうしても好きになれないというのもある。
今までほとんど真っ白だった家電。
それも一辺倒でなかなか寂しいなと思っていたが、なんだか近年の家電はメタリック調の赤だったり、紫だったり、シルバーだったり、どうしてこんなにも宇宙で戦えそうな、武器のような形やカラーリングが多いのだろうと感じているのは私だけだろうか。

正直その方向性にあまり惹かれない為、なんでこんな色なんだろうと個人的には思ってしまうのだが、おそらく色々出回っているということは、これが最先端で、スタイリッシュで、いい感じというのが世論の声なのであろう。
私はやっぱりどこか感覚がズレているのかもしれない。


でも中には自分好みなデザインの扇風機やヒーターもたまに見かけたりする。
いいなぁ、これなら部屋に置きたいなぁとも思うのだが、その度に私は大きさや値段、使う期間を考えてしまって「うーん、今年の夏はもうすぐ終わるし、とりあえずまた来年やっぱり耐えられないだろうと思ったら今度こそ夏が始まる前くらいに買おうかなぁ。」なんてことをのらりくらりと考えては夏を越し、冬を越しを繰り返しているのだ。

果たしてこの先、私は本当に季節家電を買う日がくるのだろうか。
毎年毎年家電をチェックしているため、やたら季節家電事情に詳しくなりながらも、もしかすると一生買わないという変な人生を送るのかもしれない。
ケチで優柔不断な私は今年も暑がり、そしておそらく寒がりながら季節を越していく。

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