傷自慢をする女の子たちと、それを盗み聞きして謎に浸る私

盗み聞きが趣味だ。
というと、冒頭から危ないやつが何を話し始めるのだという感じだが、別に壁に張り付いて隣の部屋の物音に聞き耳を立てていたり、トイレの個室に立てこもって手洗い場のガールズトークを聞き入っているわけではない。

ところでよく学校や職場だったり、合コンで「作戦会議」なんて言ってトイレでお化粧を直しながらわいわいと話をするというシーンを漫画やドラマなどで見るが、あれって現実世界でも実際にあるのだろうか。私は今のところやったこともないし、その現場に遭遇したこともない。

冒頭数行で話がそれた。盗み聞きの話に戻そう。
私が好きな盗み聞きというのは、日常でふと聞こえてくる親子の微笑ましい会話だったり、通りすがりにキャッチした面白い一言に心の中でなるほどな〜と思ったりクスクスするというものだ。(それもそれで結構気持ち悪いけど)
盗み聞きというよりは、つまみ食いならぬ「つまみ聞き」とでも言おうか。

電車内やどこかの待合室、銭湯や居酒屋など、様々な年代の色々な人が訪れるところでぼーっとするタイミングがあると、私はついつい周りの声を聞いてしまう。
自分の日常とは全く違う世界の話が耳に入ってきたり、新たな発見があったりしてとても面白いのだ。

先日、とある温浴施設でサウナからの水風呂後、椅子に腰掛け整いタイムを味わっていたところ、目の前の浴槽に仲良く浸かっていた3人の若い女性が楽しげに話をしていた。