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コーチングの教科書 #6 コーチングスキル④ 相手の本音を引き出すチャンク・ダウンとスライド・アウト


チャンク・ダウンとスライド・アウト

チャンク・ダウン

 受けた答えの内容に質問をすることによって情報を細かく掘り下げていく。細かく掘り下げていくことによって、まだ具体化されていない相手の答えを具体的なものにしていきます。

スライド・アウト

 受けた答えの内容を無視した形で質問をしていくスライド・アウトは広く情報を取ることはできますが、相手の真意を引き出すには不向きだと言えます。

チャンクの大きさ


 人は自分の過去の体験を1つのチャンク(=かたまり)にして脳の中にストックする傾向があります。ですから、いきなり具体的なことを話してはくれません、とりあえず体験を代表する言葉で答えるはずです。

 そこで登場するのがチャンク・ダウン(かたまりをほぐす)というスキルです。相手の言葉のかたまりを具体的な言葉にほぐしてやるわけです。つまり、相手のかたまった言葉を受けて、それをほぐす。また塊を見つけて、ほぐす。 相手の話を自分の中で、どんどん絵に置き換えていくというプロセスの中で

 「まだここがはっきり絵にはならないな」

という部分を質問にして返していきます。これを繰り返すことで、相手のチャンクの中味を詳細に知ることができます。また、相手はとても深くきかれたなと感じます。


 「あの案件どうなってる?」という質問に「ちょっとうまくいつてないんです」という答を部下が返してきたとき、「うまくいってないじやわかんないだろ!なにがダメなんだ!」

と詰問してしまったのでは「うまくいってないこと」の中味を知るのはとてもむずかしくなります。

 質問には、まず部下はチャンクで返す。

そのチャンクをときほぐすのは上司としての役割になるわけです。

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