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電脳虚構#10 |レトロフリーク

「ほら、これみてください!
 この車、タイヤがボタンひとつで格納できて、飛行モードに切り替わるんです。」

「ほぉーこれはすごい。飛行モードはどういった原理で飛ぶんですか?」

「反重力ですね。燃料は電気です。
 ソーラーでまかなえるほどの省電力ですが。」

「それは初めて知りました、反重力なんて技術。
 それにソーラーとはまた貴重だ。

 あ、あっちの装置はなんですか?
 リビング中央でくるくるまわってますが。」

「プロジェクションマッピングってご存知ですか?
 その技術の応用で、部屋全体をカスタマイズしているんです。

 あのソファだって、あっちの家具、床、壁、天井。
 実はぜんぶ白なんですよ。」

「ほぉ〜それも聞いたことが無い。
 そんな凄い技術があっただなんて。」

「みんな驚かれますよ。ゆっくり見て行ってくださいね。
 あ、そうだ。

 メイト〜、お客様にコーヒーをお持ちして。」

「メイト?それはなんですか?」

「使用人ですね、ほら向こうからきたアレです。
 いわゆる【お手伝いロボット】と呼ばれるモノですね。」

− イラッシャイマセ ヨウコソ
 コーヒーハ ホット アイス ドチラガ イイデスカ? −

「お・・あ、じゃあ、、ホットで。ありがとう。

 ・・駆動部分はナノメタルですか?今となっては高価な代物だ。」

「メンテナンスなしで、半永久的に稼働させる。
 そのためにはにはナノメタルを使うしかなかったみたいですね。

 おしゃっるとおり、このロボットはウチではダントツで高価ですね。」

「すごいなぁ、みたことないものばっかりだ。

 お、ホバーボートだ!これも反重力だ。
 こっちはフルオートキッチンですね、自動で全て料理してくれるとか。

 ほぉ、これはあれだ、こっちはなんだ〜?
 うわぁこんなものまで〜・・。

 見るもの全てが、驚くものばかりだ。
 実にすごい!まるでタイムスリップでもしたかのようです。」


「ガジェット好きでしてね。ついこだわっちゃうんですよ。

 これは転送装置ですよ、ポータルってやつですね。
 世界中にファストトラベルできる装置で・・」

「2100年頃に事故があって使用できなくなったやつか。
 あれは悲惨な事故だったらしいですね。

 あ、もうこんな時間だ。つい長居してしまいましたね。」

「またよかったら見に来てください。
 まだまだコレクションはいっぱいありますから。」


「いやぁ、、ほんとどれもレトロなものばかりで驚きましたよ。

 なかなかお目にかかれないですから。
 100年は前の・・まだ人類が存在していた頃のテクノロジーなんてね。」


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