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【エッセイ】お金持ちで余裕のある人たちと話すのは楽しい。

私は職業柄、「お金持ち」の人と
関わることが多々ある。

医師、会社経営者、上場企業役員などなど。

お金持ちにも色々な人がいるが

こういった人たちの
ほとんどに共通していることがある。

それは「余裕がある」ということ。

余裕とはなにかというと
もちろん金銭的な余裕もあるが、
ここで言いたいのはそれだけではない。

精神的な余裕が段違いなのだ。

いちいち小さいことで目くじらを立てない。

でも言いたいことははっきりと言う。

だから話しているととても面白い。

今日もとあるお客さんの
ところに行ってお茶をしてきた。

いや、仕事に行ったのだが。

楽しくて大半を
おしゃべりに費やしてしまったのだ。

ご自宅に伺えば必ず
お茶やコーヒーと共にお菓子が出てくる。

カップはもちろん適当な物ではない。

今日のはウエッジウッドの物だった。

前回伺った際に

「良かったら差し上げましょうか?
 息子のお嫁さんが欲しいというかもしれないので
 それを確認してからだけれど。」

と言っていたので、期待していたのだが
その話はどうやら無かったことになったらしい。

話題に一度も上がらなかった。

良いカップで飲むコーヒーは
とても美味しく感じる。

ちなみにちらりと見てみたらコーヒーは
FOUCHONの物だった。

別に高級な物では無いだろうが、
いちいち選ぶものがおしゃれ。

変わった絵が置いてあったので

「どなたか有名な画家の物なのですか?」

と聞いたところ

「ドラクロワだよ。」

と一言。

「版画だけどね。衝動買いしちゃったんですよ。」

名前は分かるが
どの時代の何派の画家なのか
さっぱりわからない。

「えっ!?そんなに
 歴史のある絵だったんですね、、、。」

何とか絞り出したリアクションからは
残念ながら私の学の無さがにじみ出ている。

親ほどの年齢の方たちなのだが
息子のように私のことをかわいがってくれる。
(と私は勝手に思っている。)

時々メールをくれて

「こんな素敵な家具屋さんがあったの!」

と紹介してくれたり

「今度〇〇(私の住んでいる町)に行くのだけれど
 おすすめのお店は無いかしら?」

と聞いてくれたりする。

もはやメル友に近いかもしれない。

最初に言った余裕にも繋がってくるのだろうが、
この方たちはとにかく頭が柔らかい。

「ご結婚は?あ、こういうことって
 聞いちゃだめなのよね。ごめんなさい。」

自称デリカシーの無い男である
どこぞの上司に聞かせてやりたい。

「言いたいことがあったら
 ちゃんと言ってくれて良いのよ?」

神かと思う。

知らないことを教えてくれたり
新しい文化を教えてくれたり。

人生の大先輩なのに
私を頼って色々聞いてくれたり。

上下関係とか無いんだな。

誰とでも対等に関われる人たちなんだな。

と改めて思った本日の昼下がり。

空は良く晴れて
雪化粧した山がとても綺麗に見えた。

山が綺麗だったなんて
恥ずかしくて言えないこともあるけれど
今日はそれを伝えたくてしかたがなかった。

飾らない人と話していたら
私の心もいつの間にか素直になっていた。

そうか。

お金持ちとか余裕とか
そんなの本当は関係なくて
私という人間そのものを
全面的に受け入れてくれているから
この人たちと話すのが嬉しくて楽しいんだ。

書いていたらやっと分かった。

文章を書くとこんな風に急に新たな考えが
思い浮かんだりするから本当に面白い。

今日はいつもより幸せ。

暖かい心でゆっくり眠れそう。

それでは皆さん。

おやすみなさい。


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