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NFT/web3の履歴書 <2022年版> ー 過去ツイートから振り返る ー

こんにちは、北條です!

富山県氷見市を拠点に、写真や文筆などのクリエイティブ領域で活動したり、TomorrowWorks.という氷見市のしごとに関する総合メディアの代表を務めたり、幅広く活動しています。

詳しい活動内容は、Wantedlyポートフォリオサイトをご覧ください。

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2022年は、学びと実践のサイクルが高速で回る1年でした。

特に、NFTをはじめとしたweb3関連の学びは、これからの活動の方向性を占う上で、価値あるものだったと思います。

しかし正直なところ、他のクリエイターさんのようにNFTで成功を収めたわけでなく、むしろ惨敗続きです。それでも、挑戦して失敗して学んだことは、何事にも替え難い経験だと(なんとか)ポジティブに捉えています。

1年前の今日、私はweb3という言葉すら知りませんでした。しかし、2022年の年末には、NFTに関する本格的な取り組みに挑戦できるまでに成長しました。そこで、初心者だった私がどのような道を歩んだのか、備忘録としてここに記しておきたいと思います。

これからweb3のこと(特にNFTやDAO)を勉強したい、新しく一歩を踏み出したい、そう思う方がいらっしゃいましたら、その手引きになれば幸いです。

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● web3を学ぼうと思ったきっかけ

2021年の年末頃から、海外のNFTが高額取引されたというニュースが流れるなどして、なんとなくNFTという言葉を知るようになりました。けれども、自分には関係無いこと、だたのマネーゲーム、と思い全く興味を示していませんでした。

NFTを勉強してみようと思ったのは、下の本を読んでからでした。意外にも美術関連の本が、web3への扉を開くきっかけとなったのです。

美術と経済という、切っても切り離せない関係をわかりやすく説明した1冊で、初心者である私にも十分理解できる内容でした。

NFT関連の経済ニュースが分かるようになったのは、この本のお陰かもしれません。


● web3を学びはじめる

早速NFTを学んでみようと近くの本屋へ行くと、伊藤穰一さんの書籍を見つけました。

テクノロジーによって私たちの生活がどのように変わるのか?というテーマで、web3関連の難しい技術が分からなくてもすらすらと読めてしまう1冊でした。ちなみに「DAO」という言葉に初めて触れた瞬間でもありました。

美術からテクノロジーへ、点(本)と点(本)が繋がったような感覚で、読書の奥深さを感じました。

この勢いで、Joiさん(伊藤穰一さん)の「変革への道」というポッドキャストも聴き始めました。

web3の価値観や哲学を学ぶのは面白く感じると同時に、web2の感覚にどっぷりと浸かっていた自分にとっては、脳内変換が難しかったのを覚えていますね。


● 人生初のNFT購入 & Discordコミュニティに参加

それから数日後、Joiさんの本で紹介されていた「Nishikigoi NFT」を購入するに至ります。暗号通貨イーサリアムを購入するプロセスは、非常にハラハラしました(慣れると簡単です)。

限界集落からDAOを作るという取り組みは、普段地方で活動している自分にとって共感できる部分が多く、ぜひ山古志村の"デジタル村民"としてその先を見守りたいと思いました。

山古志DAOのDiscordコミュニティに入った時の新世界感(インターナショナルな感じ)は、今でも忘れられません。

上のツイートをきっかけに、通常であれば繋がらないであろう方々と繋がれたのは純粋に嬉しかったです。山古志DAOの温かさにも触れました。

また半年後には、山古志DAOの今後に関する初めての投票も行いました。


● OpenSeaなどのweb3サービスを試してみる

写真とNFTは相性いいじゃん!ということで、OpenSeaへ写真作品を出品したり、oncyberでデジタル写真展を開いたりと、web3の世界を体感していきます。

※ 「 . Colour - Full . in Himi 」の展示は終了しました。

まずは色々経験してみようということで、STEPNMZDAO(2023年2月24日時点で退会済)にも参加してみました。

ちなみに、MZDAOに関しては(web3的に)賛否両論あるかと思います(DAOじゃないなど)。個人的には、前澤さんの考え方や仕事の進め方を学べるだけでなく、資本経済のやり方からどのようにweb3的DAOへとトランスフォームしていくプロセスを間近で見られるのはドキュメンタリーとして純粋に面白く、価値があると思い参加を続けています。


● Virtual Inamiに参画。 NFTプロジェクト「いなみならい(KiboriNFT)」のサービス設計全般を担当する。

ファウンダーの大木君からの誘いで、「Virtual Inami」に参画しました。ここでは、「いなみならい(※ 現在休止中)」というNFTプロジェクトのサービス設計全般を担当しました。

NFTというツールを使って、ユーザー(見習い)と職人をどのように繋げるのか?、ウェブ上でどのように関係性を築いていけば良いのか?、などの難しいお題の思考実験を何度も何度も繰り返しました。また同時に、プロジェクトをNFTでやる意味など、根幹の部分まで考えるきっかけにもなりました。

そして、ようやくこの時点で、NFTを売る難しさ、日本におけるNFTのトレンドを知ることになります。


● KiboriNFTのサービス設計にあたって、Discordguildthirdwebなどのツールを猛勉強

「いなみならい」のサービスを提供するためには、様々なweb3ツールを駆使して、ユーザーと職人の関係性を築く必要がありました。つまり、NFTをOpenSeaで売るのがゴールではなく、NFTのユーティリティを模索する段階までたどり着くのです。

例えば、Discord内で、NFT保有者限定のチャンネルを作るには、独自コントラクトのNFTを発行する必要がある、NFT自体にどのような意味合いやインセンティブを持たせるか、などなど。

共有コントラクトと独自コントラクトの違いを調べたり、web3ツールの使い方を勉強したりして、連鎖的に学びは続きます。最終的には、thirdwebというノーコードツールを使って、KiboriNFTを発行しました。

<参考にした記事(一部)>


● Discordを使って、まちづくり組織のコミュケーションツールを設計

KiboriNFTでの経験を、氷見でのまちづくりにも活かせたらということで、自身が所属するまちづくり組織のコミュケーションツールにDiscordを導入してみました。

普段はFacebookのMessengerを使用しているのですが、様々な領域の専門家が集まるまちづくりグループ内では、様々な話題が飛び交います。大人数になると、情報を追うことさえ難しくなります。そこで、Discordを活用し、話題やプロジェクトごとにチャンネルを分けてみました。

いずれメンバーがトークンを持つようになれば、より多様なコミュケーションが生まれて、リアルなまちづくりに反映されていくような予感がします。


● 氷見市景観まちづくり実証実験「Himi Sweet Sunday」内にて、NFTデジタルスタンプラリーを企画・実施

氷見市景観まちづくり実証実験「Himi Sweet Sunday」本体の企画運営を担当するにあわせて、NFTデジタルスタンプラリーも企画してみました。この企画は、株式会社ProofXさんのサービスを利用させていただくことで実現しました。

※ ちなみに株式会社ProofXさんのnoteやホワイトペーパーは、とても勉強になります。

氷見での開催ということで、NFTをミントしたのは私のみでしたが、デジタルスタンプラリー本体の可能性を実感する良い機会となりました(用意した景品45個ほぼ全てをプレゼントできました!)。あわせて、インセンティブ設計の大切さも知り、リアルのまちづくりやweb3時代のブランディング戦略にも活かせる知見を得られました。


● ふるさと納税返礼品に、NFT(SBT)写真「まちづくりNFTアート」を出品

12月には、上の取り組みを開始しました(スケジュール関係上、年末にずれ込みました)。この取り組みに関する詳細や想いはこちらをご覧ください。

「まちづくりNFTアート」はSBTです。これをきっかけにSBTの価値やユーティリティを考えるようにもなりました。

※ thirdwebでSBTを発行する方法はこちらをご覧ください。

実際のところ、販売実績はまだ作れていません・・・。しかし、地元新聞で報道していただくなど、認知拡大には貢献できました。いずれにしても、NFTおよびふるさと納税を使った社会への問いかけ、は実行することができたのではないでしょうか。


● AIクリエイティブツールで遊んでみる

web3から少し話題は逸れますが、12月のTwitterでは、AI クリエイティブツールが流行しました。早速遊んでみます。

ChatGPTに関しては、すでに自身の業務フローに入りつつあります。2023年はより積極的に活用していきたいです。

また、時間に余裕ができた年末年始は、新しい時代の働き方・暮らし方を探求するようになります。


● NFT写真家さんのNFT写真を購入してみる

自分自身が、NFT写真をふるさと納税返礼品で販売しておいて、まだ他の方のNFT写真を購入していないことに気づき、Twitter経由で個人的に好きなNFT写真を見つけて購入させていただきました。

web2のフォローやいいねとは異なる、新しいコミュケーションの形を体感できました(クラファンのような応援文化に近いですね)

と同時に、NFT写真が(イラストやジェネラティブアートと比べて)盛り上がっていないことに(今更)気づきます。若干落ち込んだ時期でもありました。


BizDAOに行ってみる

もう少し軽くて使いやすいVRゴーグルが発売されたら、ぜひ購入したいと思いました(単純)。メタバースにも今後触れていきたいです(いちユーザーとして)。


● Joiさんの年賀状NFTをミント

このようなNFTは、ラジオにおけるステッカーやノベルティに代替されるモノだと感じました。


● "フィルム写真の未来をブロックチェーンと共に考えるnote"を公開 & NFTフィルム写真をOpenSeaで実験販売

NFT写真が盛り上がっていないことが、頭のどこかに引っかかっていて、ここ数日間写真をNFT化する意義を考えていました。自分なりの答えが「NFT × フィルム写真」にありました。フィルム写真のコミュニティ性が、写真界におけるNFTやDAOを盛り上げるかもしれません。


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濃密な半年でしたね。

このように振り返ると、2022年は、NFTやweb3を学びつつ、それらによって社会や私たちの生活はどのように変容するのか?という問い・仮説を、自身の写真作品を使って実験してきたように感じます。

その答えや検証結果はすぐに現れるものではないので、長いスパンで見守る必要はありそうです。ゆえに、NFT写真が売れたかどうかは一喜一憂せず、どっしりと構えていたいです(もちろん売れた方が嬉しい・・・)。

個人としてはやはり、web3によってリアル社会がどのように変化するか?という点に興味があるので、そちらに注目していけたらと思います。


嬉しいこともありました。

つい最近、リカレント教育のコーディネート業務を行う妻が、「講座の受講証明書をNFT(SBT)で発行みたいから色々教えて!」と質問してきてくれました。このように一般社会へと浸透していくのだなあとしみじみ感じています。

私たちがSNSを日常的に使うように、NFTなどを当たり前のように使う世の中が、少しずつ、でも加速度的に迫ってきています。

まだまだキャッチアップはできます。今日から学びを始めても遅くはありません!

いつも応援いただきありがとうございます❗️