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青いゼリーって作れるのかな?コモンマロウで実験!𓇗𝕳𝖎𝖑𝖉𝖊𝖌𝖆𝖗𝖙𝖊𝖓 𝕹𝖔𝖙𝖊𓇗

ヒルデガルテンではマロウも育てています。今年は長雨が多かったり、害虫の発生でマロウもどうなる事かと心配していましたが、想像以上に花を咲かせてくれました。

マロウのブルーティーは「夜明けのハーブ」と呼ばれ、お湯を注ぐと鮮やかな青色となり、そこにレモン果汁を少し加えると、淡いピンク色に変化します。モナコ公妃のグレース・ケリーも愛飲したというマロウ。お亡くなりになったとき棺桶にはこのマローの花が敷き詰められていたとか。
その夜明けの空のようなマロウブルーを留めたゼリーを作りたいと思って挑戦しましたが、如何に…

ヒルデガルト・フォン・ビンゲンはこのマロウをメディカルハーブとして扱っていたのでしょうか。
ヒルデガルトは、このマロウを「バベラ」«Babela»と呼び、これは中世のドイツ語でよく使われていた "poplar "に由来すると思われます。
ヒルデガルトは、この植物に含まれる粘液が体液を濃くするので、生で食べないように警告していました。しかし、ヒルデガルトによると、調理すると胃の病気に役立つとも述べています。
当時、生のままでは毒であると誤解していたようですね。

“メランコリア”と呼ばれる恐ろしい「黒い胆汁」が原因の頭痛には、ヒルデガルトは、マロウ、セージ、オリーブオイルでできた軟膏を勧めています。

マロウは適度に冷たい。疎熱時に脳を悩ますメランコリーに悩まされている方におすすめです。セージの2倍の量のハーブを乳鉢で砕き、オリーブオイルを数滴垂らしてから、布で縛って頭(額とうなじの間)に乗せるだけ。これを3日間繰り返し、夜にはオイルやビネガーで布を洗い流します。目をスッキリさせたい人は、朝や夕方の落ち着いた時間帯に、マロウの露(葉が柔らかいもの)を採取して、目やまぶたをこするといいでしょう。そして、間髪入れずに数時間眠ります。

マロウやナラ、カシ、ブナの葉から採取した露は、目の視力を向上させるといいます。本当ですかね⁉︎

アオイ科を指すラテン名の「Malvaceae」は、ギリシャ語で「柔らかい」を意味する「malake」に由来し、マロウの特別な性質である「柔らかくする」「癒す」ことに由来しています。

古代から薬用植物として知られていました。マロウは古代ローマ時代から栽培されたといわれ、古代ローマの医師ディオスコリデスの『薬物誌』には、「根もいっしょに煮た汁はすべての毒に対して効く」など、数々の使用法が記されているそうです。キリストの生誕から100年後に、火傷や皮膚の炎症を和らげるためにマロウを使っていました。
また、16世紀のイギリスのハーバリスト、ジョン・ジェラードの『本草書または植物誌』には、「葉はサソリや蜂の刺し傷や腫瘍に効き、根の煎じ汁はあらゆる毒に対して効果があり、吐き出すまで繰り返し飲むと良い」と紹介されています。また、「菜園のマロウは医者を外で待たせる」というスペインのことわざがあるほど。
古い記録ではコモンマロウを“奇跡の植物”として宣伝していました。
が、しかし、現代の研究では、より有名なマーシュマロウ(Althaea officinalis)に比べて弱く、マーシュマロウが手に入らない場合にのみ適しているとされています。

マロウは "malvas "という名前で、シャルルマーニュのCapitulare de VillisのLXX章の51番目に記載されており、古代から薬用植物として認識されてきました。
マロウは最も古い有用植物の一つで、非常に早くから野菜や薬用植物として栽培されており、マロウに含まれる高い粘液質は、古くから医師の関心を集めていました。

マロウは、中国やローマなど、歴史上多くの文化で重要な役割を果たしてきました。5000年前の中国では、赤みを帯びたマロウのお茶を作っていたといいます。古代中国では、マロウは咳や嗄れ声、肺カタルの治療薬として重宝され、ローマ人はマロウを油、塩、ワイン、ハチミツなどと一緒に煮て、「omnimorbium」オムニモルビウム(あらゆる病気に効く)という万能薬を作っていました。

現在、マロウの葉や花は、保護作用や刺激を和らげる粘液として利用されています。口やのどの炎症、嗄れ声、のどの不調、のどの痛み、空咳、食道の炎症などを和らげてくれます。
経験医学では、マロウは胃腸の炎症、胸焼け、胃炎にも使われます。
外用としては、湿布、洗顔、入浴などの形で、乾燥して炎症を起こした肌、湿疹、神経皮膚炎、乾癬、かゆみ、痔、虫刺され、腫れ物などにも効果があります。

マロウは古代から使用されていた薬草であったことが理解できましたね。では、マロウの美しいブルーの話題に戻ります。

マロウブルーの花びには、アントシアニンという色素が含まれています。アントシアニンは水溶液の性質によって色が変化し、酸性では赤色、アルカリ性では青~緑色に変化します。

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▼マロウブルーの色の変化の実験動画も良ければご覧ください

色の変化は、上からアルカリ性の水・中硬水・レモン汁を入れた色になります。お湯の温度が高いと、ブルー系にならないことがあるとのことなので温度は低めで。水出しの方が美しい色が出やすいです。アルカリ性のミネラルウォーターの水出しがオススメです。

美しい青色がでるマロウブルーですが、すぐに茶色に変わったり、他のハーブとブレンドすると青がでなかったりと…意外と青をだすのは難しいのです。

〈結果〉
マロウブルーのゼリーづくりは難しいことがわかりました。

ネットでマロウブルーのゼリーレシピが出ていますが、同じ方法でやっても難しかったのです。
3回ゼリーを作り直して体験したことを共有しますと下記のような事が言えます。

●ゼラチンを完全に溶かすために少し温度を上げるだけでも色が変わりやすい
●冷蔵庫の暗所に入れていても、鮮やかなブルーからだんだん茶色に変化し、最終は無色透明になってしまった
●水出しでブルーを出しても時間が経つと青色が抜けて茶色に変化していく
●ブルーの時点でレモンを垂らし酸性にしたほうがピンク色のゼリーとして色は保ちやすい

以上のことから、マロウブルーのゼリーを諦めて、レモン汁を垂らして酸性に傾けてマロウピンクのゼリーにする方が確実に綺麗なゼリーになる気がしました。

ブルーを楽しむなら、アルカリ性のお水で出したマロウティーか、熱すぎないお湯で出したマロウティー(40〜70度までのお湯)だと綺麗な色を楽しめそうです。
注意※淹れた後も色が安定しないのもマロウブルーの特徴です。時間の経過とともに青い色が薄れて紫色へと変化し、その後は徐々に黄色くなってきます。

ちなみにゼラチンを溶かすために少しだけ温度を上げたゼリーはブルーから茶色に。(悲しい)  ※下記の写真参照
参考にしていただけたら幸いです。

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