【セルソース】激動の第七期で得たもの〜Purpose OrientedとOnly Must〜
去る2022年10月31日、セルソースは第七期を終え、翌日から第八期に入りました。私も住友商事から転職して8ヶ月が経過しました。
この8ヶ月は激動も激動で、そして一瞬でした。
この8ヶ月間で、特に自分の意識が変わり、またセルソースの爆速成長の本質だと理解した2点があるので、それらに触れてみたいと思います。
呼吸するように「それは何のために」を意識する
課題ドリブン(Issue Driven)であれ
セルソースにはいくつか浸透し切っている合言葉・標語のようなものがあり、そのうちの一つが「課題ドリブン(Issue Driven)」です。
人はどうしても表層的な「何をやるか(What)」に意識を奪われがちです。たとえば「今日は忙しかったー!」で満足するのはその典型例であり、そこでやっているのはただの「作業」です。
「今自分がやっていることは、何かの課題解決に繋がっているか?」
入社後、社長の裙本さんがやたらこれを言うので、「そんなのわかっとるわい」と思ってましたが、頭で分かっていることと、実行に移しているかは全く別物であることに直ぐに気がつきます。
想像を超えた意思決定の「数」と「速度」
入社後、経営企画部長として経営に関わる殆どの会議やチャンネルに入りましたが、特に圧倒されたのはその「意思決定の数と速度」。
AとB、どっちがいいか表面的には判断つかないこともその場で決まっていきますし、議論が持ち越しになろうとした時にも、裙本さんが「いや、今決めた方がいいでしょ」と言って、バシバシ決めていきます。
そして、私もどんどん決めていかねばなりません。決定権者じゃない時も、経営層として常に「自分の意見」は必須。正直最初の数ヶ月は自信が無い中で意見を言っていることも多くありました。
「裙本さんも全アイテムに知識が潤沢にあるわけではないのにどうやって決めてるんや」と思ったら、ここでもやはり「Issue Driven」だと気付きました(ビビるくらい勉強しているので、大抵何でも詳しいのも腹立たしいですが)。
最も課題を解決するのはどの選択肢なのか
(若しくは、他に選択肢はないのか)
表面的な情報に捉われず、一点この点を突き詰めるからこそ、判断が出来るのだと気付き、真似をするようにしてみました。
その結果、今ではかなりこのアプローチが出来ているような気がしていますが、そうしてくれたのは、もう一つ別の「環境」のお陰でした。
「目的」を意識しないチームアップは、直ぐに破綻する
私は日本で「リーダー」というものをやったことがありませんでした。
大学時代は選手兼主務で、住商時代は権限ゼロ。ウクライナ駐在中は執行役員でしたが、組織を率いるというよりは「スーパー何でも屋」として現地人社長の右腕をやっていたので、リーダーでは全くなかった。
そんな私がブチョウになり、今月からはホンブチョ。どうリーダーシップを取ったらいいのか悩みに悩む日々。各チームの方向性がブレた時は、それは分かりつつもどうしたらいいかわからない。
そんな時、「課題」を「目的」と言い換え、「Purpose Oriented」ということを意識してから自分のマインドが大きく変わり、自信を持って意思決定をし、また各員と向き合えるようになりました。
具体的には以下の順序で考え、コミュニケーションする。これはまさにOKRだ、と気付いたのもこの時でした。
これらが常に意識されていれば、「このTaskはこういう目的に繋がっているから、こうするべきだよね」と常に同じ方向を向いた良い議論が私含めたメンバー間で出来るので、須らく生産性は上がります。
また定例1 on 1で話す各人の成長計画についても、「その人がセルソースにいる理由」が共有できていれば、それが叶っているかどうか、から議論が出来るので有意義な議論が出来ます。
言うなれば、「常に納得感がある状態で議論が出来る」ことがこの最大のメリットだと思います。
逆に、議論が上手くいかなかったり、中途半端なOutcomeが出てくる時は、大体目的を見失っている時です。
いつ何時もPurposeを忘れず、北極星のように掲げておく
これが出来る様になると、自分の人生もメンバーの人生も、そして会社全体も豊かになると確信しており、今後もより突き詰めていきたいと思っています。
その上で、「Must」しかやらない
セルソースのDNAとなっている、「Only Must」
おそらく、セルソースで最も浸透している単語は「Only Must」でしょう。
Mustは基本的には助動詞用法ですが、ここは口語での名詞的用法で使っています。つまり、「本当に必要なことしかやらない」。
Issue Driven, Purpose Orientedだとしても、それを達成する方法は無数にあります。効果が100のものから1のものまで。
そこで1のものばかりを選んでいたら、いつかはPurposeは達成されるかもしれませんが、時間がかかってしょうがありません。もしくは誰かがそれを先に達成してしまうかもしれない。
本当にそれは「Must」か?「Better」じゃないのか?
これはマジでうざいくらい聞かれます(笑)普通に社内でも飛び交っていて、とても良いなと思っています。物事の優先順位を常に意識することで、「最速でIssueを解決する/目的を達成する」、この姿勢が毎期の素晴らしい成果に繋がっていると信じます。
人間は減らすのが苦手
「Only Mustって当たり前じゃん」と思うかもしれませんが、人間はそもそも「減らす」ことが苦手なのです。
「減らすことは難しいことなんだ」という認識を持てるかどうかが、このOnly Must実現に重要なので、一瞬だけ論文引用します。
以下は2021 年 4 月に Nature 紙に掲載された論文です。
一言で言うと、「人は足し算よりも引き算の方が良い状況においても、引き算のことを考えてすらいないケースが多い」ということです。感覚的にもわかるのではないでしょうか?私もとても分かります。
なので、呪文のように「それってMust?Betterじゃないの?」と問い続けない限り、人間の「性質」に巻き込まれていってしまうのです。
Purpose Oriented ✖️Only Must、それこそがOKR
PaypalやGoogleが採用して大成功を収めたこのOKR、我々も活用していますがOKRはあくまで「ツール」に過ぎません。
私は、このOKRを通じて(表現は違えど)「Purpose Oriented」と「Only Must」という文化が浸透した会社が成功した、と理解しています。
セルソースもそういった会社の後に続き、そしてそれ以上の結果を収めたい。まだまだこのセルソース流OKRを進化させていきたいと思っています。
(OKRを機能させるためにはもう少しだけ必要条件があるのですが、それはまたnoteでそのうち。)
おわりに
リーダーシップについての悩みnoteを書いたのが2ヶ月前。その頃と比べてもかなり自分のレベルが上がっていることを感じます。
この8ヶ月間で成長を重ねられている理由は、兎にも角にも「環境」。結構な負荷が掛かっていますが、セルソースでの日々は本当に自分を成長させてくれていると思います。
一方、ここ数ヶ月で「自分は住友商事で思っていたより成長していた」「住友商事にいた時間のおかげで今がある」ことも強く感じています。これは次回のnoteで書きますので、お楽しみに。
第八期も頑張るぞー。
では、また来週。
細田 薫
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