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【自作小説】カンガルージャーキー

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自作小説。子供と大人の狭間にいる男女3人の青春小説です。少し前に書いたので、設定は古いのですが、お許しを。 答えがあるものがすべてではないのだ、という現実を初めて目の当たりにした…
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#オーストラリア

「カンガルージャーキー」ep.16

「カンガルージャーキー」ep.16

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 祐樹がいなくなってから、丸々三カ月が過ぎようとしていた。大学はもうすぐ春休みに突入する。
 学食では、新入生歓迎会の打合せをしている学生や、就職活動中の上級生がお互いの履歴書を見ながら何かを議論している。

「涼子ちゃん、お待たせ。」
 臨時補修を終えた真司くんが、息を切らしながら前の席に座った。
「おつかれ。どう、バイト調整できそう?」
 真司くんはそれには答えず、手に持ったスマホを

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「カンガルージャーキー」ep.15

「カンガルージャーキー」ep.15

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 クジラの捕虜を否定する国に、カンガルージャーキーがあっていいのだろうか。
 観光客に向けて触れ合いツアーがあるほどに可愛がられているはずなのに、食肉として土産が売られている現実は、生まれてきた環境で考え方が違うのだという例えの一つでしかない。
 そんな違いに、興味を示す人、嫌悪を示す人、無関心な人、受け入れる人……と世の中いろいろな人がいるもんだなぁ、と関心する。
 
 土産店の人気商

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「カンガルージャーキー」ep.13

「カンガルージャーキー」ep.13

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 北半球の島国は猛暑だった。
 すっかり南半球の気温に慣れていた身体は、急激な変化に追いつけなかったらしく、私は帰国してすぐに体調を崩した。スーツケースを仕舞うこともできず、始めの一週間は学校が終わるとすぐに帰宅してはベッドで過ごした。スーツケースに染みついた南半球の香りは、自然とあの高い空を思い出させるものだったけれど、淡々と過ぎる日常は、一週間前の時間が幻だったのかと思えるほど味気

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