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#読書感想文
【読書】『資本主義はなぜ自壊したのか』【何ごとも「バランス」が必要】
グローバル資本主義の三つの爪痕 アメリカ主導のグローバル資本主義がなければ、BRICをはじめとする新興国の生活水準は向上しなかっただろう。
そして、彼らは労働力としてだけではなく、消費者としてもマーケット拡大にも貢献した。
これはグローバル資本主義の功績である。
グルーバル資本主義は、世界経済を活性化させる切り札であったが、
世界経済の不安定化
所得格差の拡大
地球環境の破壊
いうデ
【読書】『若い読者のための第三のチンパンジー』【私たちは目的を選ぶことができる】
人間は大型哺乳類の一種である。しかし、どの動物とも似ていない。
言葉でコミュニケーションをとる、芸術を楽しむ、複雑な道具を作る。それはヒトだけが持つ特徴である。
しかし、同じ種である人間を大量殺戮したり、他種を絶滅に追い込むような、うしろ暗い特徴も、同時に持っている。
ヒトとチンパンジーは、98.4%と同じ遺伝子を持っている。
それほど大して変わらないのに、なぜこれほど大きな違いを持つよ
【読書】『昨日までの世界』[下]⑩【塩分とりすぎ、カロリーオーバー、そして個人差】
ニューギニア人の体形は、贅肉がなく、筋肉質で、太っている人どころか小太りの人もいない。
医学的にも健康で、糖尿病、高血圧、脳卒中、心臓発作、循環器疾患、癌といった、今日の先進国でみられる死因の大方である非感染性疾患は、都市部以外の集落で伝統的生活をするニューギニア人にとっては、稀か、まったく見られない。
平均寿命が長くなったから、という問題ではない。60代、70代、80代のニューギニア人のあ
【読書】『昨日までの世界』[下]⑨【多くの言語を話す】
言語は、九日にひとつというものすごい速さで地上から姿を消しつつある。
絶滅危惧種の動植物の現況を記録に残すのが時間との闘いであることと、同様のことが言語のあいだでも起きている。
しかし、言語が急速に消滅しつつある事実を問題視する声はそれほど大きくない。
言語というものは、人の思考や会話を独特な形で表現するための手段であり、独自の文学、独自の世界観を独特な形で表現し、伝えることのできる媒体で
【読書】『昨日までの世界』[下]⑧【宗教の役割】
「それって本当に宗教?」
と疑問に抱く事件やニュースは枚挙にいとまがないが、現代社会のみならず、過去の歴史を鑑みても同様である。
宗教は信者に、大なり小なり、時間と資源の投下を求める。経済学の言葉を使えば、機会費用を奪っている―――――他のことに使える時間とエネルギーを奪っている。
だからといって、宗教が無くなるか、滅びるか、と言われると、そんなことはないだろう。
いつの時代でも、どこの社会
【読書】『昨日までの世界』[下]⑦【危険とリスク対策】
クン族のコマという男とは、自分の狩りの獲物に群がるライオンやハイエナたちを平気で追い払える男でもある。しかし、車が走る道路を横断する際には恐怖に震える。
ニューギニアのザビーネは、野生の豚やワニを目にしたときでも、身の危険を冷静に判断できる男である。しかし車が走る道路の場合は、コマと同様である。
どの社会においても危険と無縁ではないが、社会ごとに特異な危険が異なる。
平均寿命の差から判断
【読書】『昨日までの世界』[下]⑥【建設的なパラノイア(被害妄想)】
事故は、いずれ起こる ジャレド・ダイヤモンドさんがニューギニアの密林でフィールドワークをしていた時の話だ。
ニューギニア人たちは、枯れた巨木の下で寝て、一晩過ごすことを極度に怖れていた。
巨木が倒れてきて自分たちが下敷きになるかもしれない、と。
はじめのうちは、彼らの怖がりようは大げさで、ほとんど被害妄想だと思っていたそうだ。
しかし、その後、数カ月つづいたニューギニアの森での観察活動のあ
【読書】『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』
本書は、ストレスに対する思い込みを変え、上手に付き合う方法を提示している。
なにより、ストレスとうまく付き合っていくためには、科学的な知識があったほうがいい。
理由の一つは、人間の性質に関する研究は、自分自身や大切な人たちに対する理解を深めるための、良い機会になるから。
二つ目は、ストレスの科学は驚くべき発見があるからだ。
「なぜそうなのか?」という科学的根拠を理解できれば、学んだ方法を
【読書】『わが友マキアヴェッリ』第三巻【イタリア統一しかない】
考えることしかない 仕事が大好きであったがゆえに有能になり、有能であったがゆえに職場から追放される。
皮肉以外の何物でもないが、仕事がなくなってしまったがゆえに、考えることしかできなくなってしまった。
マキアヴェッリ、四十四歳から四十六歳は、最も失意の時期で、不惑どころか戸惑ってばかりであった。
だからこそ『君主論』が生まれるのだけれども。
フランチェスコ・ヴェットーリ
一五一三年、フ
【読書】『わが友マキアヴェッリ』第二巻③【失職】
自分の国は自分で守ろう・・・・・とした 終身大統領になったソデリーニは、新税法案の理論的根拠作成をマキアヴェッリに命じる。
新税を課さない限りフィレンツェ政府の財源は尽きていたからだ。
だからといって新税が嫌われるのはいつの時代でも変わらない。
したがって、誰もが納得する根拠を提示して、それで押す、しかない。
そのマキアヴェッリの論文は、
『若干の序論と考慮すべき事情を述べながらの、資金準