【読書】『昨日までの世界』[下]⑧【宗教の役割】
「それって本当に宗教?」
と疑問に抱く事件やニュースは枚挙にいとまがないが、現代社会のみならず、過去の歴史を鑑みても同様である。
宗教は信者に、大なり小なり、時間と資源の投下を求める。経済学の言葉を使えば、機会費用を奪っている―――――他のことに使える時間とエネルギーを奪っている。
だからといって、宗教が無くなるか、滅びるか、と言われると、そんなことはないだろう。
いつの時代でも、どこの社会でも宗教やそれに類似するものは存在する。宗教が存在し続けてきたということは、宗教