多忙な学校で壊れず働くために
学校で働き続ける上で、命を落とさず健康を害さずに生き残るために意識すべき3つのことをまとめました。
優先順位
学校では目の前に大量の業務が降ってきます。それを一つ一つ丁寧にやっていては、絶対的に時間が足りません。たとえ今回は全てを高い完成度でこなすことができたとしても、それは長続きはしません。いずれ病気になって倒れるか、最悪の場合には過労死してしまいます。
仕事に取り掛かる前に、優先度を決めましょう。まず、最低限何をやるのが必要なのか・何をやらないと問題になるのか、等の合格ギリギリの最低ラインの仕事を見つけます。次に、それよりも大切ではあるがやらなくてもすぐには問題にならない優先度の比較的低いものを次に見つけます。そして最後に、実は労力をかけなくても誰も気づかないような重要ではない仕事を分類します。
たとえば、締め切りが迫っていて教育委員会へ提出義務のある書類は優先度が高です。授業やテスト作りは、やらないと職務放棄と見做されて処分される可能性があるので優先度は同様に高です。会計の仕事はやらないとまずいものの監査の期限が先なら今手をつけなくても問題ありません。優先度は中です。学級通信は出さなくても処分されませんし、部活も同様です。優先度は低です。
仕事にいきなり取り掛かるのではなく、時間を少し使ってでも良いので、優先順位を決める癖を必ずつけましょう。
効果・時間配分
優先順位が決まったら、その仕事を完了した時の効果を計算します。効果というのは、生徒に与える教育的効果、学校に与える良い影響、得られるリターンや、自分がその仕事をやってどのくらいメリットがあるのか、自分の得意不得意による質、等で判断しましょう。
たとえば、来年度以降に使い回しの効く汎用性のある教材作成なら、リターンは今後持続します。そのため、効果は比較的高いです。一方、教科書が変わったり学年が変わると使えなくなるような教材作成は、効果は一時的ですから低いです。教育委員会へ提出義務のある書類作成は、優先度は高いですが、効果は低いです。
効果をおおよそ把握できたら、効果的なものに対しては時間を割く価値があり、効果が低いものは時間を割くことに価値があまりないことが分かります。重要なのは、優先度が高いものでも効果が低いものが学校には沢山あるということです。そのような仕事に対しては、仕事をこなして完成させるだけを目標とし、質を最低限のもので終わらせてしまいましょう。
捨てる・他者に頼る
効果と時間を考えた時に、自分がやって効果が低く時間もかかるものに対しては、思い切ってやらずに捨てることや他者に委託(アウトソーシング)することを考える必要があります。
効果も低く時間もかかるような仕事には自分がやる価値がほとんど無いからです。時間効率が著しく低いものにばかり仕事を取られると、体力をいたずらに消費して疲労を溜め込んでしまいます。たとえ他者に依頼するのに少し時間がかかるとしても、自分でやらずに任せてしまった方が最終的には時間の節約になるでしょう。
素人顧問の部活の指導などはその一例です。素人が長時間部活指導してもほとんど効果を生み出しません。時間の観点から言えば、やらない方がマシなレベルです。
一方、効果は低いが時間もさほどかからないものなら、思い切ってやるのをやめて捨てるのも検討しましょう。やらなくても誰も気づかないことはよくあります。どうしてもやらざるを得ない場合もあります。他者に依頼するのに使う時間で自分でやってしまった方が早く仕事が終わると判断するなら、完成だけを目指して質を度外視でこなすことを考えましょう。
パレートの法則によれば、8割の完成を目指すだけなら2割の労力で終えることができるそうです。しかしそこから質を上げようとすると、2割の質の上昇に8割ものエネルギーが必要とのことで、仕事の効率がどんどん悪くなります。効率の悪いことをしていては仕事は一向に片付きません。常に効率を意識して仕事をして、片付けていくことが大切です。
まとめ
学校で働く上での仕事の優先度の付け方をまとめてみました。あれこれ全てを高い質でこなそうと必ずパンクします。私は苦い体験を経験済みです。その教訓から、常に効率を意識するようになりました。
優先度の高いものを先に行ったり、質を求めるべきものにだけ時間を使うなどして、自分の限られたリソースを上手に分配して下さい。効率を常に考えて時間を配分して仕事をこなしていくことが、学校で働き続けて生き残るためには必須のスキルです。
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