学校の先生が放課後やっている仕事

『学校の先生って楽でいいよね。授業やって放課後はお茶飲んで雑談してるんでしょう?』今でも、このように思われていたり、人から言われたりすることがあります。

また、一部の生徒からは、放課後=部活の時間なのに、顧問は何もしない、と不満も聞かれます。しかし、多くの教員は放課後にも様々な優先度の高い仕事をしています。その一部を紹介します。

部活動関係の手続き

部活の顧問は意外と書類仕事が多いです。大会へのエントリーはそのうちの一つです。特に大変なのが、新学期が始まった春先です。大会にエントリーする条件となる各種競技団体(日本連盟、県連盟、高体連など)への生徒の氏名・生年月日等の登録から顧問の仕事は始まります。そして、ユニフォーム、ゼッケン、その他生徒が大会参加に必要なウェア関連の業者への発注、そして、生徒保護者へそれらウェア関連の費用の請求と徴収をするための書類と封筒の用意があります。

大会前には管理職へ提出する『校外活動承認届』や保護者へ配布して大会参加の承諾を取るための『大会要項の概要+大会参加承諾書』を作らなくてはなりません。遠くの会場での大会だと、そこまでの公共交通機関の時刻も調べて移動の仕方をまとめた資料を生徒保護者へ渡さないといけません。また、部費を執行してボールや用具などの発注を定期的にしています。

職員会議資料の作成

自分の担当する分掌での業務をする前に、その資料を作成して職員会議に通して承認を得なければなりません。勝手に業務を進めることは出来ませんし、職員全体へ周知して分担を依頼する必要があるからです。

学校では、毎週のように何かしらのイベント(学校行事)があり、その資料作りは時間のかかる仕事です。大きな行事だと、入学式、新入生オリエンテーション、PTA総会、体育祭、文化祭、人権平和学習、中学生向け公開授業、職業体験、などです。その他、各種検診、生徒会活動、LHRでの◯◯教育の講演会、などは時期によっては頻繁に行われます。

大きくて重要な学校行事ほど、実施のための詳細案を作成して、何度も検討が行われます。そのため、毎週のように実施案を少しずつ修正して提出していくことも珍しくはありません。

進路関係含む生徒保護者対応

とても重要な仕事が生徒や保護者との個別の対応です。進路の時期になったら、生徒からは相談が増えます。その結果を受けて、生徒それぞれの進路に合わせて推薦書や調査書を用意することは非常に優先度の高い業務です。万一、推薦書や調査書を期限までに完成させられなかったら、生徒の進学等の機会を奪うことになり、懲戒処分の対象となります。

また、学校に来られなくなってしまった生徒がいる場合には、保護者へ連絡をしたり、場合によっては学校まで来てもらって今後の支援のあり方や学校ができる対応を相談することもあります。校内外で問題行動(器物破損、いじめ、万引き等々)をした生徒がいれば、生徒指導の会議を開いて今後の対応を協議したり、管理職交えて生徒保護者と面談をしたりもします。学期末が近づけば、懇談会の通知、スケジュール調整等の準備もあります。

まとめ

教員の一部の業務を紹介しました。実際にはこれらに加えて、授業準備、テスト作成、テスト採点、プリント等課題のチェック、外部講師との連絡調整、教室の整備、学年通信の作成、その他トラブル対応、部活動の指導、など様々なものが加わります。
授業の間の時間ではなかなか出来ない業務をこなすために、放課後の時間も忙しいのです。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?