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良い英語の言語活動を作るコツ

英語を指導する教師にとって、質の高い教材作成の技術は大切です。質が高いとは、言語習得に寄与する、コミュニケーションの練習になる、そして、学習者にとって楽しい、などの要素があるものでしょう。ここでは、そのような活動作成のコツについて説明します。

3つの特徴に気をつけると良い活動になる

では、実際にどのような点に気をつけて言語活動や教材を作成すればよいのでしょうか?大まかに以下の3つの要素を含むような活動を作れると良いと言われています。また、全てを満たせなくとも、いくつかの要素を含むようにすると、楽しくコミュニケーション志向の活動や教材を作ることができます。これらはTBLT(タスクに基づく教授法)におけるtask(タスク)と呼ばれるものです。

情報ギャップに焦点がある

学習者間で持っている情報が異なると、コミュニケーションをしようという気持ちが生まれます。情報ギャップは、ペアで異なる情報やイラストや条件が書かれたワークシートを配布すると簡単に作り出すことができます。お互いに条件が異なるため、やり取りをしようというモチベーションが生まれます。

情報ギャップの例としては、ペアで異なるイラストを与える(間違い探し)、リーディングの文章をばらばらにして与える(文章の並び替え・復元)、自分の知りたい人物についての説明や名前の情報をペアが持っている(クイズ)、などが挙げられます。

非言語的なゴール

活動には明確な目標(ゴール)を定めましょう。目標を明確にすることで、学習者は何をしたらよいかが分かり、取り組みやすくなります。

また、活動には、『過去形を使って書く』など、言語形式を指定するのはあまりおすすめできません。言語形式に荷重に焦点が向かい、やり取りにおいて意味が重視されにくくなるからです。言語形式に囚われない目標を設定する方が良いです。

非言語的ゴールの例としては、間違いを全て見つける、状況を説明して伝える、図を完成させる、予定と行き先を決める、など、活動のゴールが明確なものが理想的です。ゴールに到達するまでの手段が柔軟であればあるほど、意味に焦点がおかれて、コミュニケーションらしくなります。

現実に即している

リアルな状況設定だと、現実に起こるコミュニケーションに近くなります。そのため、適切な表現を使い分けるモチベーションにもなります。現実の場面で、どんな会話を私達がしているか、英語を使わざるを得ない場面はどんな場面か、などを考えて、実際に起こりそうな場面設定を作ります。

例えば、週末の予定の調整をする、日記を書く、先週の驚いた出来事を説明して共感を得る、無くした持ち物の特徴を説明する、などでしょう。間違っても、鳥が花を咥えて運んできてくれた、ビデオレターで質問された、猫が喋ったなどの現実には起こりそうにない違和感のある状況にしてはいけません。

まとめ

言語活動の作成に困ったら、以上の3点を踏まえた活動を仕組むようにしましょう。活動の具体例やワークシートを知りたい方は、筆者Twitter(https://twitter.com/high_school_JTE)のDMまでご連絡ください。私が今まで作成した活動をデータで蓄積しています。参考になりそうなものをお渡しできます。

参考文献


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