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夏の空 (140文字小説)

 朝陽が、まぶたをこじ開けた。

 透明度が高い海を漂っていたような。

 夢はもうどこかへ飛んだ。

 私は厚みがない布団の中で、おもいっきり四肢を伸ばす。

 窓の外は、暴力的な求愛の叫び。

 日に日に、蟬の数は増えている。

 机の上のカードを首に掛け、私は玄関の扉を開く。
 
 さあ夏休みが来た!

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