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センターオブジアース #4

 またカフェにいる。何かを犠牲にしてないと身体は動かないんだよ。

 そういえば、俺どこに住んでたっけ。うそ。もちろんわかってる。けど、興味無いんだ。ただこのままだと俺の仕事が出来ないから、無理矢理リハビリしてるだけ。やれって言われたからやってるだけ。主体性?知るか。お前らがやらないから、俺がやるしかないんだろ。
 そのためのフィールドだけ整えて、あとはお願いしますってふざけんなよ。お前がやれよ。

 スマホの充電は5%だ。ここまでかな。全然何も吐き出せない。誰かぶっ壊して。俺めんどくさい。何もかもどうでもいい。そう言いながら書いている。俺に仕事を与えないでよ。やっちゃうじゃん。どこを目指せばいいか教えないでよ。行っちゃうじゃん。
 身体も心も壊れて、それでもそこに行こうとするじゃん。行けなくなった俺が嫌いになるじゃん。嫌いであることもどうでも良くなるじゃん。
 もういいよ。面倒くさいのもどうでもいいもの。ほんと、言葉だけは止まらないんだな。呼吸するのも面倒なのに。言葉だけは出てくるんだな。本当に面倒くさいやつ。

 たぶん、この反動を乗り越えたら、だいぶ戻ってくると思う。呼ばれたから戻るの。だって呼ばれるって凄いことじゃない?呼ばれないよりも余程いい。ほら、戻ってきた。なんだかんだ。俺は俺以外の全部が大好きだし、そこへの愛は変わらないんだよ。あなたが呼べば僕は行くし、必要なものは掻き集めるし、とりあえず何とかする。愛してるからさ。
 愛さないでとも言わないよ。守らないでとも言わない。ほっといてとも言わない。全部受け入れるからさ。

 ほら、なんだか恥ずかしくなってきたよ。
 でも、じゃあなんなんだろうね。
 わかんない。


 ストレスの化身かってくらいあらゆる増悪を溜め込んでいるんだ。寝ていて突然現れる身体の衝動は今でもあるし、それは予期出来ないようで、至極当たり前のようでもある。
 雲を眺めたのはいつだったか。いつの間にか、蜘蛛ばかり眺めている。昔は蒸し暑い夏が嫌いだった。今は何故か、モワッとした空気に包まれると悦びすら感じてしまう。自発的に苦しめなくなったから、強制的に与えられる息苦しさに快楽でも覚えたか。その趣味は本来反対だったのに。首を絞めたいのは俺の方なのに。


それは愛が故に
そして藍が故に

我、友を想う…
我、智と思う。

うるさ。

 生きているという事は、何らかのエネルギーが満たされているという事だ。善し悪しに関わらず、無からモノゴトは動かない。エネルギーは保存されるはずなのに、今の世はどこに保存されているのか分かりにくい。面倒なことに、まるで自分にはエネルギーがあるかのように振る舞う。故に我々はあらゆる行動を、結果として、不能になっている。のかもしれない。
 よく見てみろ。そこには何も無いぞ。動きたいのなら、すぐ隣に目をやるしかないぞ。眼を疑え。聴こえる歌声を疑え。それは寄り添うように振る舞い、だがたしかにお前の事など眼中に無いぞ。


 うっかり乗ったバスがとんでもない住宅街に入って驚いた。目的地から大きく外れている訳では無いようだが、こんな細い道をこの大きなバスが走れるのか。しかも意外と快適である。
 さながら我が愛するディズニーシーアトラクションのインディージョーンズではないか。素晴らしいそのハンドリング。いやはや、アトラクションに困ったらまた乗ろう。




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