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高ストレスと認知機能の低下の原因は不安や抑うつ傾向もある!

高ストレスと認知機能の低下は、実験結果からふたつ考えられます。


ひとつは、睡眠不足です。


睡眠時間は、9割ぐらいの人は7〜8時間の睡眠時間が必要とされています。


1960年代に比べると現在の睡眠時間は、1時間ぐらい短くなっているそうです。


もう一つは、自分がコントロール出来ない状況下に置かれた時です。


自分の行動が、他人にコントロールされる場合に、大きなストレスがかかることが証明された実験があります。


イギリスの研究機関の実験で、3つのグループに分けて1週間以下の条件でストレス度合いを計測しました。


実験は、
Aグループには、実験期間は1週間で睡眠時間は4時間と伝え、その4時間の睡眠をいつとるのかは本人に決めさせました。

Bグループには、実験期間と睡眠時間を伝え、いつ睡眠をとれるかは伝えずに、日によってランダムに睡眠を取らせました。

Cグループには、実験期間と睡眠時間は伝えず、睡眠時間も1時間、2時間ごととランダムな時間で起こし、寝そうになると起こすということを繰り返しました。


ストレス度合いの測定方法は、血液検査、脳波、判断能力テストを実施しました。


実験結果は、

Cグループは、判断能力が実験前の結果に比べて平均4割も減少し、5日目を超えたあたりから精神錯乱状態になる人が増えて、途中で実験を中止する脱落者も出てきました。


Bグループは、Aグループの3倍のストレスを感じていて、CグループがAグループの約20倍もストレスを感じていたという驚きの実験結果だった。


自分でコントロールできない状況下と睡眠不足という状態は、認知機能をビックリするほど低下させるということです。


他人にコントロールされて、夜なかなか寝付けず睡眠不足の状況に陥る状況を考えると、結構あるのではないでしょうか?


育児をしている母親は、睡眠時間が短く自分の行動がコントロールされているCグループの状況とよく似ています。

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育児中に、Cグループの症状が出やすいということです。


後、仕事でもこのような状況下に置かれる人も多いのではないでしょうか?


通勤に時間がかかり、急に残業や休日出勤を頼まれたりして、自分の行動が他人にコントロールされ睡眠時間が減っている場合です。

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このような場合、自分で行動がコントロールされている人よりストレスが20倍多いということになります。


いろいろな心身症が増えているのも、睡眠不足と自分の行動がコントロール出来ない状況下に置かれる人が増えているのかもしれません。

慢性的な睡眠不足や他人に行動をコントロールされることには要注意です!

国立精神・神経医療研究センターの研究結果で、
睡眠不足が強いほど左扁桃体-腹側前帯状皮質間の機能的結合はより減弱し、機能的結合が弱くなるほど不安・抑うつ傾向がより強まることが分かりました。

対策としては、睡眠時間を確保して、自分の行動がコントロールできる時間を持つように心掛けることです。


週に1日は、目覚ましをかけずに寝る。自分でコントロール出来る自由な時間を作るなどして、Cグループの状態から離れるようにしましょう。


育児で言うと、誰かに1日見てもらうとか、家事をしなくてすむように旅行に行くとかするといいかもしれませんね。


仕事でいうと、週一回は早く帰る日を作ったり、有給休暇を取ったり休日は、自分の好きなことに没頭するのもいいと思います。


睡眠時間の確保と、自分の行動がコントロール出来る時間を作って下さい!


最後まで読んでくれてありがとう!

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