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石巻日日新聞

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石巻市・東松島市・女川町の話題を掲載している夕刊紙「石巻日日新聞」のnote版マガジンです。とっておきの地域情報と過去記事などのアーカイブ。無料と有料記事があります。ぜひぜひフォ… もっと読む
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#小学校

小中の段差解消へ連携 河南地区の8校 ICT授業で個を重視

 石巻市立鹿又小学校の卒業生が進学する河南東中学校(猪股徳幸校長・生徒308人)は、小中連携で情報通信技術(ICT)を活用しつつ、本年度から鹿又小と同じく学び合いを導入した。両校はもとより河南地区8小中学校全体で児童生徒の主体的、共同的な学習が進んでおり、こうした連携強化は学習内容や人間関係、環境変化に適応が難しくなる「中1ギャップ」の解消にもつながりそうだ。 ■主体的、共同的な学び 河南東中の数学の授業では、教師がタブレット端末を片手に生徒の様子を見ながら平方根の計算につ

「誰かヘルプしてくれない?」  石巻・鹿又小学校 算数で解けた喜び共有

 石巻地方の小中学校で情報通信技術(ICT)を使った授業、学校運営が進められている。石巻市立鹿又小学校(浦山正幸校長・児童308人)は児童同士が教え合い、学び合う授業を展開。学力調査で全国平均を上回る成果も出している。本年度から河南東中学校でも同じ形式で授業が行われており、2校はもとより河南地区8小中学校全体で学力向上へ連携を強めている。(2回続き) 学力調査で全国平均上回る 鹿又小は前年度より教師主導の授業を見直した。特に算数はその日に扱う単元の説明を前半で済ませ、後半は

世界のアオキらプロ直接指導 スナッグゴルフ体験会 基礎と一緒に礼儀学ぶ

 簡略化したルールでゴルフの基本と技術を学ぶ「スナッグゴルフ体験会」が7日、石巻市総合体育館で開かれた。市内外の小学生親子約60人がプロゴルファーの指導を受け、技術と一緒に礼儀や思いやりなども学んだ。  体験会は一般社団法人日本ゴルフツアー機構(青木功会長)、ジャパンゴルフツアー選手会(谷原秀人会長)の主催。同機構からは市内6つの小学校と市スポーツ協会に対して1組ずつスナッグゴルフセットが贈られた。寄贈は3回目で、全32校中12校に導入された。  ゴルフ界で〝世界のアオキ

先生ありがとう 石巻地方で離任式 石巻小 見送りの花道

 石巻地方の小中高校は、教職員の定期人事異動に伴う別れの季節を迎えた。各校で退職や転任する教員を送る離任式があり、石巻市立石巻小学校(川田知宏校長・児童382人)も29日に実施。児童は寂しさを感じつつも離れる10人の教諭や支援員を笑顔で見送った。  体育館であった式では5年の小山内葵さん、梅村萌愛さん、鈴木希空さんが児童代表で送る言葉を述べ、「先生方との別れは寂しいが新しい学年・クラスで頑張るので遠くから見守ってほしい。いつまでもお元気で活躍を祈っている」と感謝を伝えた。

スプーンも瓶も楽器に 演出家の寺本さん大谷地小でコンサート 音楽の楽しさ伝える

 演出家として数多くの市民ミュージカルを手掛けてきた寺本建雄さん=東京都小平市=のコンサートが13日、石巻市立大谷地小学校で行われた。作詞作曲や歌、楽器の演奏を一人でこなす多才な寺本さんは、スプーンや栄養ドリンクの瓶を使って曲を奏で、音を鳴らす楽しさを伝えた。  コンサートは上級生と下級生に分けて開いた。4―6年生55人の前で寺本さんは、東京で1位になったことがあるリコーダーの腕前を披露。学校でリコーダーを習う児童たちは、その音色のきれいさに圧倒されていた。  「みんなそ

「今、すごく楽しいよ」 向陽小・タイムカプセル開封 20年越しに私と再会

 石巻市立向陽小学校(片岡有吾校長)で7日、20年前に閉じられたタイムカプセルが開封された。当時の1―6年生(現在の26―32歳)やその家族ら約50人が参加。カプセルには学校生活を撮った写真や寄せ書き、20年後の自分に宛てた手紙などが入っており、懐かしさに浸りながら思い出を語らっていた。  カプセルは「ひまわりサン・3」と命名され、20年前、同校が開校30周年を迎えたことを記念して作られたもの。直径63センチ、高さ90センチの円筒状で断熱材を有した二層式のステンレス製。鉄工

夢の実現「楽しいこと続けて」 鉄道写真家の武川さん 女川小でキャリア教育

 女川町教育委員会は28日、女川小学校で鉄道写真家の武川健太さん(29)を講師に招いたキャリア教育授業を行った。武川さんは、鉄道開業150周年にちなみ、プロ写真家の仕事やJR石巻線など身近な鉄道の魅力を写真と模型で紹介しながら、夢の実現に向けた歩み方を説いた。  「鉄道の魅力・石巻線を旅しよう」と題し、2、4年生計71人を対象とした。武川さんは登米市出身で現在は石巻市在住。JR東日本の広告撮影や小田急電鉄「ロマンスカーカレンダー2022・2023」撮影のほか、石巻日日新聞で

1人1台端末 扱い慎重に 修理費負担は原則自治体 かさむ更新費も懸念材料

 国のGIGAスクール構想で、石巻地方の小中学校などでは令和2年度以降、児童生徒に一人1台のタブレット端末が貸与されている。石巻市ではiPad(アイパッド)1万872台をリース。東松島市(3217台)と女川町(360台)はChromebook(クロームブック)端末を自治体で購入。授業における視覚的補助やアプリを使った家庭学習、休校時のオンライン授業に活用している。一方で、繊細な電子機器のため落下や水没による故障も少なくない。  昨年は石巻市で49件、東松島市で30件のタブレ

くら寿司・矢本東小で出前授業 回転ずしで学ぶSDGs 上手に食べて食品ロス削減

 国内約520店舗、県内では7店舗を運営する大手回転ずしチェーンの「くら寿司」=本社・大阪府堺市=は9月30日、東松島市立矢本東小学校(相沢進校長・児童465人)で海洋資源の活用や食品ロスをテーマにSDGs(持続可能な開発目標)を学ぶ出前授業を開いた。参加した5年生78人は、市場であまり取引されない低利用魚の活用や食品ロスをなくすためにどうすべきかを考えた。 持続可能な漁業へ くら寿司は海洋資源の保全と漁業の発展に向け、SDGsに特化した出前授業を本年度から展開し、年度内に

みんなで食べるカレーは最高 女川小5年生 花山合宿・現地リポート

 女川小学校(伊藤拓巳校長・児童213人)の5年生は、14日から2泊3日で花山合宿=栗原市=に臨んでいます。寝食を共にしながら思いやり、協力の心でさまざまな活動を展開しています。現地から子ども記者を通じたリポートが届きました。  9月14日から女川小学校5年生の花山合宿が始まり、1日目が終わりました。私たちは学年テーマとして学び合い、助け合い、協力を目標としました。15日以降も沢登り、ウオークラリー、キャンプファイヤー、焼き板作りとたくさんのメニューがあります。  2学期

船越小元児童 拝啓 10年後の自分へ タイムカプセル開封

手紙に「復興の役に立つ」 石巻市雄勝町大浜の葉山神社内で13日、10年前に地元の船越小学校(平成24年度末閉校)の全校児童15人が埋めたタイムカプセルが掘り起こされた。元児童だった若者9人と保護者、当時の教諭が参加。カプセルには学校生活の中で撮られた写真や10年後の自分に宛てた手紙などが入っており、若者たちは懐かしさに浸りながら思い出を語り合った。  船越小は東日本大震災で校舎3階まで津波が襲い全壊。児童は裏山に逃げ全員無事だったが自宅が流失した子が多く、転校などで児童数は

「夢は理想でなく目標」 矢本東小キャリア教育 ブルー隊員が特別授業

 東松島市立矢本東小学校は5日、航空自衛隊松島基地のパイロットや整備士を講師に迎えてキャリア教育授業を行った。ブルーインパルス4番機に搭乗している手島孝1等空尉(32)、尾﨑隆之2等空曹(36)が夢を実現するために必要な過程について熱弁した。  5‐6年生150人を前に、手島さんが「航空祭や国民的行事などでダイナミックなアクロバット飛行と、美しい編隊飛行を披露する専門チームです」とブルーの活動を紹介。展示飛行は時速約800キロで飛び、背面飛行など2機が近づく演目の最接近距離

夜の校内包む悲鳴と笑い 西小におばけが大集合 親子で夏の思い出作り

 東松島市立矢本西小学校父母教師会(浅野直美会長)は19日、同校校舎を丸ごと使った初の肝試し企画「西小におばけが大集合」を開いた。児童と保護者約250人が参加。子どもたちは4-5人の班で真っ暗な校内に入り、手にした行燈(あんどん)の灯りを頼りに歩いた。PTAや教職員がふんする〝お化け〟に驚きつつも、勇気を絞ってゴールを目指し、楽しい夏の思い出を作っていた。  コロナ禍で学校行事や季節イベントが見送られるなど楽しみが大幅に減った子どもたちに、夏の思い出を届けようと同会が発案。

大川小で初の新任教職員研修 児童遺族が教訓伝える

 東日本大震災の津波で児童、教職員計84人が犠牲となった石巻市の旧大川小学校校舎で15日、県内の新任教職員を対象とした研修会が初めて開かれた。当時6年生だった次女みずほさんを亡くした元中学校教諭の佐藤敏郎さん(57)らが講師を務め、大川小であった事実を伝えながら自然災害や命、防災に向き合う心構えを説いた。  研修会は県教委が主催し、震災の教訓から学校防災に関する知識と技能を学ぶことが目的。大川小では今月上旬に小中高校などの新任校長約100人を対象に研修があり、今回はこの春新