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夜の校内包む悲鳴と笑い 西小におばけが大集合 親子で夏の思い出作り

 東松島市立矢本西小学校父母教師会(浅野直美会長)は19日、同校校舎を丸ごと使った初の肝試し企画「西小におばけが大集合」を開いた。児童と保護者約250人が参加。子どもたちは4-5人の班で真っ暗な校内に入り、手にした行燈(あんどん)の灯りを頼りに歩いた。PTAや教職員がふんする〝お化け〟に驚きつつも、勇気を絞ってゴールを目指し、楽しい夏の思い出を作っていた。

 コロナ禍で学校行事や季節イベントが見送られるなど楽しみが大幅に減った子どもたちに、夏の思い出を届けようと同会が発案。学校が全面協力し、保護者や教職員のほか、同校を卒業した中高校生らが段ボールで仕切りを作るなど3日間かけて会場準備に携わった。

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 校舎2階が「ちょっと怖い」、3階は「すごく怖い」とし、児童には事前に申し込みを募った。全長100メートルを超す廊下と各教室を巡り、手にした札をゴールに納めるルール。感染対策で全員マスクを着け、さらにお化け役は声を出さずに動きで脅かし、校内も換気しつつ、児童は時間差参加で密集も防いだ。

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 肝試しに先立って待機場所の講堂では、子どもたちが酒井勝則校長の怖い話で背筋を凍らせ、夕暮れや日没の校内に歩みを進めた。お化け役は保護者や中高生、教職員、地域有志約30人が担当。ゾンビや着物姿の幽霊、死神などに化け、衣装やメイクで雰囲気を出し、教室で待ち構えた。

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 感受性は違えど児童の表情は晴々。一番怖かったお化けについて、矢野華鈴さん(4年)は「着物の女の子が3人出てくる教室」。西舘梨綾さん(同)は「音楽室の幽霊」と語り、及川心平君(3年)は「怖かったけど皆と回れて楽しかった」と笑顔を見せた。

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 実行委の浅野和久委員長(36)は「子どもたちや保護者、先生にとってもいつまでも心に残る夏休みの思い出になったと思う」と話していた。【山口紘史】


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