watatsumi

自己紹介がにがて。劣等感のかたまり。いつでも夢のなか。

コロッケの女。

『お久しぶりです。お元気ですか。』 ある日届いた迷惑メール。勿論返信などしない。URLもなにも付いていないそれは、少し、変だった。 『あなたはすぐ風邪をひくので…

おなじファインダーをのぞく。

「写真とかあんまり興味なかった。」 そのときぼんやりと、むかし母から言われた言葉を思い出していた。 「カメラなんかやってなんになるの。」 仕事にするならカメラ…

勇気をだして歯医者にいったはなし。

わたしは歯医者が苦手だ。それはたぶん、こどもの頃の記憶からなんだろうけれど、歯医者はいつだって恐怖の対象だった。 その昔、母に連れられて幼稚園の近くの歯医者に通…

ライブハウスで世界が変わった瞬間。

初めてライブハウスに足を踏み入れたのは、中学三年生の時だった。 壁中に貼られたチラシ、タバコの匂い、薄暗い照明。「悪いこと」をしているような感覚が堪らなかった。 …

進行方向、西。

子供の頃から地理はあまり得意ではなく、東西南北は地元の盆踊りの唄で覚えた。今自分がどちらの方角を見ているかなんてことは、コンパスのアプリか何かを使わなければわか…