〜言葉の魔法にかけられて〜何度でも訪れたくなるカフェ
プロローグ
ある日、何気無〜くYouTubeを見ていた。
その時、ひとつの動画に目は釘付けになった。
「どうしてもここに行きたい」
と思った。
多分、
心の奥底にある
人が集まってくる場所、
居場所ってどんなものだろう?
という疑問を考え続けているからかもしれない。
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その数ヶ月後、
私は新幹線に飛び乗っていた。
1.ファーストコンタクトは電話口で
ここは、駅のホーム。
今、新幹線と在来線の乗り継ぎの真っ最中。
senkiyaに行くからには、
カフェのランチは絶対食べたい。
しかし、senkiyaに着く頃には
ランチが売り切れている可能性が高い。
Instagramの情報によると、
電話でランチの取り置きができるとのこと。
そこで、さっそく、電話してみることにした
駅内アナウンスが響く中、電話を掛ける。
見知らぬ駅のホームで、
初めて行く場所への電話。
緊張はMAX。
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電話口に出た方の優しい声にホッとした。
お店の方はメニューをひとつひとつ読み上げ、
丁寧に説明をしてくださる。
ランチの取り置きをしたいことを伝えると
快く受け入れてくださった。
駅のアナウンスで声がかき消され、
聞き取りづらかっただろうにも関わらず
丁寧な対応をしてくださったお店の方、
本当にありがとうございます。
さぁ、これで準備は整った。
いざ、senkiyaへ。
2.映画の中の世界のような
SNSの画像で見ていた風景が目の前に。
なんとも不思議な感覚だった。
映画の中に入り込んだ感じ。
建物の中に入ると
お店の方が笑顔で迎え入れてくれる。
お昼時を過ぎた時間だったので
座りたい席に座ることができそう。
私は窓側の2人掛けのソファーに
座ることにした。
席に着くと、お店の方が
お白湯を持ってきてくれた。
そして、
お店の高橋さん(YouTubeでお名前を拝見)が
ひとこと声をかけてくださった。
「お腹すきましたね。今から作りますね。」
高橋さんの
お腹空きましたね
という一言がとても心地よく耳に残る。
その時と場所と状況だからこそ
かけられて嬉しかった言葉なのだと思う。
ああ、やっぱり来て良かった。
3.注文
本日のランチはこれ。
ドリンクは自分で選ぶ。
今はいちごのフェアをやっているようで
いちごの果実酢やいちごのカップショートに
心を奪われそうになったが。
今、一番飲みたい
パイナップルの果実酢(ソーダ割り)を頼んだ。
4.お店の方とおしゃべり
なぜだか、なぜだかお店の方と
ものすごくおしゃべりがしたくなった。
ランチプレートを持ってきてくださった方に
思い切って
電話に出てくださった方ですか?
と尋ねたことから
次々に会話が広がっていった。
「今日どこから来られたんですか?」
「普段カフェは行かれるのですか?」
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新幹線に乗ってきたこと、
北欧暮らしの道具店のYouTubeを見て
どうしても来たくなったこと、
面白そうな場所だなぁと思っていたことなど。
引っ込み思案の私はどこへいった?と思うほど
話をした。
自分の性格が変わったというよりは
お店の方やその場の雰囲気が
そうさせてくれた気がする。
これぞsenkiyaマジック。
5.待ちに待ったランチタイム
お店の方とのおしゃべりで心を満たした後は、
お腹を満たすことにする。
ひとくち一口、よく噛んて味わいたくなる
素敵な料理だった。
大きな窓から降り注ぐ日差し。
窓の外をゆっくりと流れる人々。
どこか懐かしい音楽。
何よりも癒されたのはお店の方とお客さんの
言葉のやり取り。
味覚、視覚、嗅覚、聴覚・・・
感覚全てを使って
味わったランチになった。
6.小さなお店をハシゴして
さぁ〜て、心とお腹が満たされたところで
支払いを済ませようとレジに向かうと
「出る時段差あるので気をつけてくださいね。」
足元を気遣う言葉。
温かい言葉に溢れたこの空間から
出たくなくなってしまうじゃないか。
しかし、カフェの周りの小さなお店達も
巡りたい。
歩みを進めることにする。
開いている曜日や時間がそれぞれ異なるようだ。
(1)紙のお店
どれもこれも可愛すぎて。
(2)皮のお店
詳しくは思い出せないんだけど
このお店の壁にね、
とても素敵な文章が飾ってあったの。
思い出せるワードは
「人、革、繕う」だったような・・・。
もし、その文章を知っている方がいたら
教えてくださいな。
(3)アウトドアのお店
アウトドアのお店だけど、
鍋焼きうどんのポストカードに目を奪われた。
お店の方が教えてくれた。
これは、鍋割山の鍋焼きうどんなんだって。
美味しそう。食いしん坊がバレてしまう。
(4)senkiya菓子店
いつもお世話になっている人への
お土産にしよう。
7.後ろ髪を引かれる思いでチーズケーキを買う
楽しい時間はあっという間で。
そろそろおいとますることに。
もう一度だけ、senkiyaのカフェの空気を
吸いたくてチーズケーキを買いにカフェに戻る。
入り口に行くと、
「おかえりなさい。」
と、笑いながら声をかけてくださった。
高橋さんやお店の方の言葉
ひとつひとつに感動する。
まだ、ここにいたいという気持ちが
言葉をかけられる度、強くなる。
チーズケーキを手に
後ろ髪を引かれる思いで
senkiyaを後にしたのだった。
8.ドリンクチケットを口実に
会計の際にもらったドリンクチケットを使う
という口実で、
またこのカフェを訪れたい。
そう、強く思う。
エピローグ
帰りの新幹線の中で
ひとつひとつの瞬間を忘れまいと
この記事を書いている。
書きながら、
senkiyaの方々が作り出している温かい言葉やその場の空気。それは、世界中どこを探しても日本の埼玉の川口市のsenkiyaにしかない。だから、それを求めて人々が集まってくるのかもしれない。
な〜んてことをひたすら考えていたら、
新幹線の窓から見るはずだった富士山は
肉眼では見えないほど
遥か後方へ。
senkiyaは
それほど心惹かれる場所なのです。
2023.01.07 ☀️