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冷え性と冷え性対策ー冷えない体作り=代謝を良くする Part2

冷え性と冷え対策1では「冷え性」と「冷え対策」について書きました。

対策をとりながらやはり目指したいのが「冷えない体作り」と思います。

そしてそれを達成するには根本改善です。

とは言っても、はっきりとわかる原因があれば見直しやすいですが

わからないよ~っていう人も多いかもしれません。

またいくつもの要因が重なっている場合もありますよね。

例えば、鉄不足は改善したのに冷えは治らない、など。

そんな場合はどうしたら良いのか?

ズバリ

「熱を作りやすい体を作る」を目指すと良いと私は考えます。

効率良く熱を作れる体になるということは

つまり「代謝が良い体」を目指すわけです。

「冷え」というと「血行を良くすること」と考えますよね。

そして血行が良くなると新陳代謝がよくなります。

でも

基礎代謝が低い➡️血行が悪くなる

基礎代謝が低いと体温を維持しずらく体温が下がり、

血管は収縮して血行が悪くなります。

つまり

冷えにくい体は「血行」が良いだけでなく「基礎代謝」も大事なのです。

そこで今日は「代謝」に注目してみようと思います。

代謝とは

私たちが生きていくために必要不可欠な化学反応全てをさして「代謝」と呼ばれます。

でも良く聞く「代謝アップ」とか「代謝を良くして痩せる体に!」などと使われるように

代謝は「基礎代謝」を指したり、「(摂取物を)エネルギーにするプロセス(またその効率性)」もしくは「新陳代謝(物質代謝)」を指したりもしますよね。

代謝(たいしゃ、metaboilsm)とは、生体内で生じる全ての化学変化とエネルギー変換のこと。さまざまな栄養素が合成・分解されていく過程を指す。代謝の過程を物質の面からみた場合を物質代謝と呼び、エネルギー変化の面からみた場合をエネルギー代謝と呼ぶ。物質代謝には異化と同化の2つの過程がある。エネルギー代謝には基礎代謝・活動代謝・食事誘導性熱代謝の3種類がある。

https://www.kango-roo.com/word/10734

今回はこの中の「基礎代謝」に注目してみます。

基礎代謝とは

覚醒状態の生命活動を維持するために生体で自動的に(生理的に)行われている活動における必要最低限のエネルギーのことである

Wikipedia

私たちは呼吸をしたり、心臓を動かしたりと、何もしていなくてエネルギーを消費しています。この体が消費する最低限のエネルギー量を「基礎代謝量」といい

1日消費エネルギーの約60−75%を占めていると言われています。

占める割合が高い!我が家の固定費のよう笑

基礎代謝量は人によって違いますがどうしてかは科学的には今のところわかっていません。

  • 筋肉と脂肪の量

  • 年齢

  • 性別

  • 遺伝

などが影響することがわかっているけれど代謝をコントロールするメカニズムについてははっきりと理解されていないんですね。

それでも、年齢・身長・体重からおおよその基礎代謝量(BMR)を知ることはできます。

基礎代謝に影響するもの

メカニズムはまだ解明されていないけれど、基礎代謝に影響する要因があります。

書き始めたのですが ちょうど厚生労働省の「V運動の基礎科学」というところにコンパクトにまとめられていたのでそちらをお借りしました。

厚生労働省の「V運動の基礎科学」より抜粋

「食事」も挙げられるかと思います。

偏った食事はもちろんですが

過度な食事制限などが「基礎代謝を下げる」理由としては

  • 筋肉量が減る(食事から栄養が取れないので体の筋肉を分解)

  • 栄養不足(栄養が足りず、体の機能が低下)

  • 体への負荷(特にホルモン系が崩れやすくなる)

体は食べ物(栄養素)が入ってこない状態が続くと、本能的に消費する量を減らそうとするのではないでしょうか。

基礎代謝を良くするには? やっぱり筋肉量アップが鍵

上にあげた要因の中でも変えれるものと変えられないものがあります。

年齢とか(笑)

なのでその中でもどの項目に良い影響を与えて基礎代謝を上げていけるか検討すると、

やっぱり「筋肉を増やす」ですよね!

運動なら個人的に好きなものを選んでアクティブでいると良いと思いますが

より効果的に代謝アップを狙うのなら

レジスタンス運動(筋トレ)

レジスタンス運動は、短期的にも長期的にも基礎代謝を良くすると言われています。

18の研究をメタ分析したところ、レジスタンス運動(のみ)は、有酸素運動のみ、有酸素運動とレジスタンス運動の両方、とを比較したところ安静時代謝(RMR)をよくするのに一番効果があった

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32397898/

という研究結果もあります。

一般的にレジスタンス運動は筋肉の疲労回復時間を考慮して2−3日ごと(週に2、3回)行うのが良いと言われています。

レジスタンス運動は、代謝を良くするだけでなくたくさん良い効果(血糖値に良いとか!)があるので是非とも取り入たいですよね!

筋肉量と体温

2018年に発表されたケンブリッジの自然人類学の研究によると

筋肉量が多い人は、筋肉量が少ない人に比べて、冷えた環境に置かれた時、熱を失いにくく、また体を温めるのが早かった

”Muscle more important than fat in regulating heat loss from the hands”

というものです。

冷えやすい手を使って、体型と体組成の関係を調べた結果ですが

体温調節は脂肪が最も関与していると考えられてきたことから

この結果はとても興味深いと研究者は発表しています。

つまりこの結果を踏まえると

 筋肉量が増えると冷えにくい

と考えられます。

冷えにくい体は、基礎代謝にも影響します。

やはり「筋肉量アップ」が冷え対策にはとても重要と言えそうです。

「冷え」と運動

基礎代謝を上げる

という側面から見ると

やはりレジスタンス運動(筋トレ)がお勧めですが

冷えの解消

という側面から見たらどうでしょうか?

血行を良くする有酸素運動(もちろん筋肉もつきます)も取り入れて

そして血流が良い柔軟な筋肉を目指すためにもストレッチが必要不可欠な気がします。

自分にあったトレーニングをプロに相談するのが良いのでしょうが

今は探せばたくさん情報もあるので

「冷え性」の解消に運動を始めようと思っている人は

  • 筋トレ

  • 有酸素運動

  • ストレッチ

を上手に取り入るのがおすすめです。

筋肉量をアップするには食事も大事!

私は筋肉があまりつかないタイプです。

学生の頃、同じトレーニングをしても

筋肉もりもりになる先輩
どんどん痩せていく私

を比べてチームメイトに笑われていました。

かなり昭和な鍛え方でしたねぇ・・😅

割と似た環境にあり、同じトレーニングをしても違いが出るのが人の体のおもしろ所ですよね。

筋肉量は

  • ホルモン

  • 遺伝

  • 食事

  • 年齢

などの影響を受けると言われています。

この中でも調節できる「食事」が重要になってきます。

上記の例で言うと、私の体は筋肉の物質代謝という側面から見ると

カタボリック(筋肉を分解)に偏っていたと言えます。

つまり、運動量が食事によるエネルギー補給では足りずに、体に蓄積されたタンパク質(筋肉)を分解して体の補修やエネルギーに使われている状態

に偏っていた訳ですね。これは長い目で見ると筋肉量が落ちるので望ましくありません。

運動量に比例して

必ずしっかりと栄養バランスの良い十分な量の食事をとる。特に注意したいのは良質のタンパク質を十分にとること!です。

おまけ

ちなみに、よく見かける「筋肉量を増やして代謝を上げて痩せやすい体になる!」ってありますよね。

筋肉が増えたら基礎代謝は上がりますが、基礎代謝が上がるということは消費エネルギー量も増えるので食事の量・食欲も増えるはずです。

また運動量が増えても、食事制限などをしてダイエットすると上記で挙げたようにカタボリックに偏りがちになり

代謝は返って落ちてしまいます。

「代謝」と「肥満」や「2型糖尿病」の研究は結構ありますが

「代謝が上がれば痩せる」という簡単なものではないようです。

代謝を上げて、冷えも解消、ダイエット効果もあり イェ〜イ!と思ってたらごめんなさい。

ただ、筋肉量が増え、脂肪は減るのでスタイルは良くなると思います!

「冷えない体作り」はまだまだ続く

基礎代謝を上げる=運動するようになる=冷え解消

だけに収まらず、代謝を上げるということは、体にとって本当に良いことがいっぱいです。

  • 病気の予防

  • 新陳代謝が活発になる=老廃物を排除

そしてプラス運動をすることによる相乗効果で、ストレスや不眠など、基礎代謝に悪影響を及ぼすものを同時に改善できるというおまけ付きです。

体を動かすことは、基礎代謝に良いことだらけですよね。

ただ、それと同じくらい「休息」が大事です。

体に良いからといって運動しすぎは禁物です。


さて、「筋肉量を増やす」以外の基礎代謝への影響について、そして「冷えとの関係」

まだまだ続きそうな感じです。

かなり長くなったので、体温やホルモンについてはまた次回に書こうと思います。




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